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ほぼ日 |
映画ですか。
関根さん、いかがでしょうか。 |
関根 |
あのね、僕は
「冴えない男が
最終的には幸せになる」
という映画を作りたいんですよ。 |
ほぼ日 |
はあ‥‥あの、はい、はい。 |
関根 |
はい。ほんとうに、撮りたいです。
それは、温水洋一さんが主演です。
温水洋一さんと‥‥そうですね、
村松利史さんが主要人物です、
もとワハハ本舗の。
僕はね、村松さんが、
もう大好きなんですよぉ。 |
ほぼ日 |
(笑)、我々も好きです。
で、そのふたりが主人公で。 |
関根 |
キャストには、
あともうひとりくらい必要ですね。
誰がいいかなあ‥‥モテたくてモテないような
役ができる人がいいなあ。
南海キャンディーズの山ちゃんが
いいのかなぁ、
もうちょっと中年のがいいのかなぁ
(うっとりするように)。 |
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ほぼ日 |
ええっと‥‥。 |
関根 |
でね! まあ、それぞれが
サラリーマンだったり、
下町の小さな工場で働く人だったり、
あ、温水さんは、あれがいいかな、
教官がいいかな。 |
ほぼ日 |
教官‥‥スチュワーデスの。 |
関根 |
いや、自動車学校の。
僕はねぇ、温水さんで
撮りたいシーンがもう決まってるんです。
歌舞伎町か錦糸町の歓楽街で、
チンピラ役の
千原兄弟の千原せいじさんと出会います。
そのとき肩がぶつかったか、あるいは、
千原せいじさんの美人局に遭った温水さんが、
怒鳴られまくられて、
謝りまくるというところ。
このシーンは、アップを多用して
いっぱいカットを使って撮ります。
日本の映画ってね、
引きが多いんですよ(けわしい顔)。 |
ほぼ日 |
そうなんですか。 |
関根 |
アメリカの映画って、アップとか
切り替えが多いでしょ?
だけど、日本の場合は、
予算の関係上、どうしてもね。
けれども、温水さんのそのシーンは、
ほんっとに、切り替えたいです、
パーンパン、コリャアー、アップ! |
ほぼ日 |
描写をなさりたい、と。 |
関根 |
ガラスを使って下から撮ったり、
千原さんが
「コリャーアー」
っつったところで、
CGで、その声が
温水さんの耳に入ってって、
耳で「キーッ」、
三半規管のうずまきのところを通って、
ビャーッと脳のところへ行って「ヒイー!!」。
たっぷり15分は、そこのシーンにします。 |
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ほぼ日 |
コリャーで15分ですか。 |
関根 |
それ、撮りたいですね。
ぜひとも、ええ。 |
ほぼ日 |
ええっと、ほかになにか、
映画の構想はありますか? |
関根 |
夢枕獏さんの『餓狼伝』とか
『魔獣狩り』、ご存知ですよね?
ああいう作品の、戦うところのシーンを
撮ってみたいですねぇ。
夢枕獏さんと‥‥ほかにはそうですね、
戸梶圭太さんですね!
戸梶圭太さん、
ものすごくおもしろい作品が
いっぱいあるんですよ。
あれを全部、撮りたいですね。 |
ほぼ日 |
全部ですか。 |
関根 |
ええ、全部。 |
ほぼ日 |
‥‥‥‥。 |
関根 |
あとね、奥田英朗さんの
『最悪』って小説があって、
これはドラマになりましたけれども、
僕は主人公の町工場のあの人を
大地康雄さんにやっていただきまして、
大地康雄さんの隣の工場の人を
いかりや長介さんにお願いします。 |
ほぼ日 |
亡くなりましたが、いかりやさん。 |
関根 |
文句を言いに来る、新しい団地のあの人が
佐野史郎さんで、
銀行のOLが石田ゆり子さん。
チンピラが金子賢さんで、
石田ゆり子さんをセクハラする上司が、
中尾彬さんです。 |
ほぼ日 |
‥‥すごい。 |
関根 |
それを撮りたいなぁ。 |
ほぼ日 |
関根さんの頭の中で
そこまでできあがってるのは、
それは、いったいどういう興味で‥‥? |
関根 |
これは、知り合いのディレクターの方と
しょっちゅう話し合っているからです。
つまり、
本を読んではキャスティングする、という
「ごっこ」をしてるんです。 |
ほぼ日 |
(笑)ごっこ。 |
関根 |
おもしろい小説があると、お互いに
読んではキャスティングを考えます。
だけど、これはやっぱりプロの世界なんで、
いろいろとあるんですよ。
つまり、自分たちのしたいキャスティングと、
ヒットを狙ったキャスティングは
ちがってくるんです。
もう、ふたりともすぐに
渡辺謙さんとか佐藤浩市さんとか
言い出しますからね。
やっぱり女性のお客さんのことを考えて、
とかね? |
一同 |
(笑) |
関根 |
いつも知り合いと、
そういうことばっか、やってんですよ。 |
ほぼ日 |
関根さんは、やっぱり
妄想がお好きなんですね。 |
関根 |
あとはねえ、洋画を
日本のキャスティングにしたりします。 |
ほぼ日 |
あ、おもしろそうですね。 |
関根 |
ま、「インディー・ジョーンズ」はね、
いつも困っちゃうんだけど、
やっぱり星野仙一さんが
いいですね。 |
ほぼ日 |
(爆笑)
ああ‥‥インディが星野さん!
似合いそうですね。 |
関根 |
ええ。いいでしょう?
雰囲気があって。
(しみじみ) |
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関根さんのつね日ごろの妄想力に
舌を巻いた、
映画に関する「もしも」でした。
明日からは最後の「もしも」に
突入いたします。
どうぞおたのしみに。
(続きます) |
2008-09-09-TUE |