ITOI
スナック芸大全


2飽きるまで待って


ちょつとだけ、と思ってはじめたことが、
ついズルズルと長時間におよんでしまった。

そんな経験は、どんな人にもあるものです。

あれもそうだし、あれも、あれも、
麻薬のようにクセになるものですね。

道具は、何本かのマッチ棒だけ。
ルールを聞いても、ちっとも面白そうじやない。
なのに、いったんスタートしたらやめられない。

そんなゲームを紹介します。

1)3〜4人程度の人数がいちはんよい。
2)ひとりに3本のマッチを配ります。
3)それぞれ、賭けのチップを置きます。
4)チップの枚数は親が決めてよい。
5)「1・2・3」で、みんないっせいに、
  マッチをにぎったゲンコツを出します。
  (0本から3本まで、自分で判断して)
6)親から順番に、みんなのにぎっているマッチの
  合計の本数を当てます。
7)ひととおり言ったら、
  ゲンコツをひらいて確認しますが、
  誰も当たらなかったら、チップを増やして
  再び一巡します。

たったこれだけのことですが、
自分が確実に知っている「自分の数」と、
「他人の数」を合計するため、順番が後の人ほど、
堆理がヤヤコシくなってきます。
これが、面白さのポイントのようです。



イラストレーション:夏目房之介

2000-12-02-SAT

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