ITOI
スナック芸大全


89電話って何?


電話というものは、親しい友人と話したりしていると、
「どっちがかけたのか」忘れてしまうものです。
どっちがかけたにしても
料金は必ずとられるのですから、
長電話はいけません。
若い娘の長電話は、不良化のはじまりです。
よく注意しましょう。

誰かに電話をかけます。
相手が出たら、いつも電話を受ける時のよーに、
「ハイ、鈴木です」と言います。
相手が「?」と思っているうちに、
すかさず「鈴木ですが、どちらさまですか?」
とたずねます。
相手は、あなたと話していることは確認できるのですが、
「自分でかけてきたくせに、何を言ってるんだ」と、
腹を立てたりしはじめますから、
なかなか自分の名前を名乗りません。

もし相手が名乗ったら、
「おお、山本か。なんだよ。何か用か」と言います。

 なかなか名乗ってくれない場合は、
「失礼なやつだなぁ、誰だろう??」と言って、
電話を切ります。
(こっちのほうがよほど失礼なことをしているわけなので、
 かなり親しい人にでなけれは、
 やめたほうがいいでしょう)

電話を使った遊びで、もうひとつ。

電話の相手というものは、こっちのつごうの悪いことも、
平気で言うものです。

せっかく楽しい対話を楽しんでいる時に、
「でですね−、締切、昨日なんですヨ」
などという声が入ったら、
ビックリするくらい大きな声で
電話口に怒るように
もしもし、もしもしとくりかえします。

たいていの人は「何?」とひるみますから
「いやぁ、突然電話が遠くなっちゃっって、ゴメン」と
あやまります。

再度しつこく、相手が「しめ…きり……」
などと言い出したら、
こっちも再び、「もしもし」をくりかえします。

2001-03-25-SUN

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