第101芸
眠れる森の裸女 |
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キモチワルイこと、というのは誰でも
あんまり好きじやない。
一方、キモチワルイことを、他人にしかけるのは、
けっこー誰でも好きなもので、いやはや困ったものだ。
この遊びは、現代の科学では解明しきれない、
超神秘的な人間心理に鋭く肉迫したものです。
これにひっかかって、その後3日間ほど
「女を見るのもイヤだ」
といった青年もいます。
しかし、彼は現在では「女は見るのもスキだ」と
発言しているので、安心してください。
成人男性のみを対象にします。
(理由は後で考えればわかります)
目を閉じて、一方の手を、前に指すようにしてもらいます。
「あなたの前に、素晴しい美人で気だてがよくて、
料理と掃除が好きで、気がきいていて
センスがよくて裸の女性がいる、と、想像してください。
想像力が貧困の場合は、とにかく裸の女がいる、と
簡略してもけっこうです。
ハイ、その女性の、髪を指さしてください。
ハイ、いいです。
じゃ、耳。ハイ、反対側の耳の位置は?
目、鼻、首、胸……」と、順に指さしてもらいます。
もちろん、相手は目をつぶっていなければいけません。
「女性は、イヤがっていませんか」と、時々、
想像を助けるような質問をしてあげます。
たいていは「ヨロコンでる」などと、
鼻の下を長くした声で答えます。
そして、オヘソ。
ここで、あなたは音をたてないように相手の指に、
顔を近づけます。
最後に、「ではでは、あそこ」といって、
相手がウレシソーに指を向けたとたん、
その指を、チュバッと口で吸うのです。
(指が汚なくてもガマンすること)
だいたい、普通の良識ある平凡な社会人なら、
「ギャー!」と椅子から転げ落ちます。
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