「CACUMA」をはじめるにあたって
「どういう洋服をつくろう？」と考えました。
そのとき、最初に思い浮かんだのが
やはり「グラフィックの入った洋服」でした。
わたしがデザインするのであれば、
やはり、
「自分の絵が入った洋服」に挑戦したい。
そう思ってつくった、ブラウスです。

Ａのカラフルなデザインでは
「羽ばたく鳥」や「花」、「馬」を描きました。
見渡す限り一面に花が咲いている
夢のような場所を見てみたい、
そういう風景の場所にいってみたいと、
いつも心のどこかで思っています。
それに、田舎で育ったので、子どものころ、
学校の帰り道なんかに
よく野の花を摘んで帰ったりしていました。
いまでも実家に帰ると、
とくに春は、いろんな種類の野の花が
たくさん咲いています。
子どもの頃は気がつきませんでしたが、
最近になって改めて、いい風景をみていたんだなぁ
と思います。
このデザインを考えるときにも
そんな景色を思い浮かべていました。

Ｂのデザインは、ネックレス。
ペンで描いたイラストに色鉛筆で色をつけ、
そのままプリントしました。
色鉛筆の、すこしかすれた質感が出ていて
わたし自身、とても気に入っています。
もともと、首もとにアクセサリーをつけるのが
あまり得意ではないのですが、
でも、すこしアクセサリーをつけたいなという
気持ちも、やっぱりある。
そんな気持ちを表現したデザインです。

Ｃのデザインも、
手書きの線画をそのままプリントしました。
水平線に太陽が隠れているんですけれど、
日の光を浴びて輝く水面に
ヨットが一隻、たたずんでいる風景です。
水面に書かれた文字は、イタリア語で「il amore」。
「愛」という意味だそうですが、
ロマンチックで物語性のあるブラウスになりました。
ただ、元々、
「il amore」というイタリアで公演された
舞台のために描いたもので、
この言葉をえらんだことにはあまり意味はありません。
結局、そのデザインは日の目をあびず、
でもとても気に入っていたので、
この機会に洋服にしてみようと思いました。
モノトーンだから、どんな洋服にも合うと思います。