伊藤まさこさんとの対談で、
年齢を重ねるにつれて
いい素材のものを選ぶようになった、
とお話しされていましたよね。

若いころはあまり素材を気にしていなくて、
デザイン優先で買い物をしていました。
ぜったいに天然素材以外は着ない、
というタイプではないので、
いまもかわいいものを見つけると
「このデザインのための、この素材だ」と
受け入れて、着ています。

ただ、インナーやベーシックなアイテムは、
いい素材のものを身につけたいと
思うようになりました。
心地いいものを身につけていると、
自分自身もリラックスできますし
肌も敏感になってきたのかもしれません。

どの素材がお好きですか？

コットンかカシミヤです。

でも、同じ素材でも、
さわり心地はさまざまなので、
自分の肌でたしかめるようにしています。
首に衣服をあてて、心地をたしかめるんです。
「首チェック」ってよんでいるんですけど。

首チェック。

同じカシミヤでも、
やわらかさが足りないカシミヤや
しっくりこないものがあります。
首は素材に敏感に反応する部分なので、
自分に合う、合わないがわかる気がします。

展示会に行ったとき、
同じことをしている乗組員がいました。

試着ができればするんですけど、
首でチェックするだけでも
よくわかるのでおすすめです！

watanomamaを１ヶ月着られてみて、
いかがでしたか？

「綿を撚らず、綿のまま編んだ生地」という言葉に、
あまりピンときていなかったんです。
それってつまり、コットンとどう違うのだろう‥‥と。
でも、着てみてすぐに実感しました。
綿（わた）のままだから包まれるような、
ちょっと変わったたとえですけど
「そら豆のなかにいる」みたいな着心地でした。

そら豆って、あの食べものの。

『そらまめくんのベッド』という
絵本があるんですけど、
子どもが好きでよく読むんですね。

そらまめくんの宝物は、
雲のようにふわふわでやわらかい殻のベッド。
実際に、そら豆の実は
綿のような細かい繊維に守られています。
実際にそのベッドで寝たことはありませんが、
そこが「いいベッド」という感覚はわかる。
焼いて食べるととろとろ、ふわふわで、
その食感や絵本に描かれている感じを
着たときに思い出しました。

空気がたっぷりふくまれている生地なので、
とろとろ、ふわふわという感覚、わかります。

そうなんですよね‥‥。
パジャマは肌に負担のかからない、
オーガニックコットンやガーゼ素材の
ものを好んで着ているのですが、
天然素材といっても肌触りが
ぜんぜん違うじゃないですか。
watanomamaはやわらかいだけではなくて、
しっとりしていたのが気持ちよかったです。

何日も着ると、
よりしっとりしていきますよね。

そう思いました。
私は身長が高いので、最初着てみたとき、
Lサイズでもすこし小さいかなと思ったんです。
でも、何日も着てみると、
肌に心地よくフィットするようになって。
じわじわと、その良さを実感して、
「家に帰って、早く着替えたい」
と思うようになりました。

チームの者も、同じことを言っていました。
「watanomamaに早く着替えたい」って。

いまでも、デザイン性の高いものを
着るのも好きなんです。
だけど、そういうものはデザイン優先なので、
化繊でチクチクした素材のものも多くて。
着ているときは何も思わないんですけど、
帰宅して、肌触りのいいものに着替えると、
身体が疲れていたことを実感して
一気に気が緩みます。

「ゼロ地点」に戻ってくるというか、
自分がいちばん心地よくいられる状態に
リセットされる感じがします。
すごく疲れて帰ってきたときに、
おふとんに入って幸せを感じるような。

ああ、わかります。
たくさん歩いた日の湯船だったり、
リセットされる瞬間は気持ちいいですよね。

watanomamaに着替えると、
そんな感じになりました。

watanomamaは信州大学の感性工学科と、
“気持ちよさ”を科学的に共同研究して
つくられた生地なんです。
保温性や動きやすさ、着心地など
「いかに快適か」数値で示して
生地にされているので、
そういう感覚を味わってもらいやすいと思います。

そうなんですね！
私、子どものころ、
「大好きなお布団」と名前をつけた
お気に入りのお布団があったんです。
それに、似ていると思いました。
赤ちゃん用のブランケットで
とろとろでしっとりしていて、
くるまっているとだんだんと温まってくる。
肌の一部のような気持ちいい布団で、
それを思い出して胸がギュッとなりました。

watanomamaに包まれて寝たいです、
できたらお布団がほしい。

寝具があったら、
ぜったいに気持ちいいですよね。

ふだんＴシャツで寝ることが多いんですが、
一度、watanomamaで寝てみたら、
起きぬけが良くてびっくりしました。
起きたときに身体がとっても緩んでいて。

素材で寝心地が
こんなに変わるんだって思いますよね。
中学で毎日部活をしていたとき、
よく学校指定のジャージで寝られたなって思いました。

ジャージみたくオーバーサイズで
ゆったりしているほうが
寝心地がいいと思っていたんですけど、
ジャストサイズのものを着る
気持ちよさがあるなと実感しました。

最近はオーバーサイズのものが
流行っているので、
ちょっと新鮮な着心地かもしれないですね。

そうなんです。
身体を締め付けないものに慣れていたけれど、
着てみると、ジャストサイズの心地よさというか、
いい素材が肌にふれるよろこびがありました。
なので、朝着るものを選ぶときや
帰ってきてすぐ着替えるときも、
自然と手が伸びました。

できたらシンプルなＴシャツや
ロンＴもほしいです。

やらせみたいですけど（笑）、
じつは新しく「ロンＴ」を販売するんです！

あはは、そうなんですね。
（手を通してみる）
気持ちいいですね、
腕丈が長めでいいですね。

あと、菊池さんにぜひ見てもらいたかったのが、
新作の「タートルネック」です。

あ、タートルネックいいですね。

菊池さんといえば、
冬はタートルネックを着ない日はほぼない、
というほどのタートルネックフリークだと
お聞きしているので、
ぜひ意見をおうかがいしたくて。

（首にあててみる）
これは、気持ちよさそう。

どんなふうにタートルネックを
着られていますか？

冬になると、肌の一部のように、
まずはタートルネックを着ます。

外に出るときは、
ローゲージのタートルネックを重ねたり
ざっくりしたニットのなかに
タートルネックを着たりします。
古着のかわいいニットを着たくても
首元がチクチクすることが多いので、
タートルネックを中に着るんです。

watanomamaは肌にフィットするほうが
この素材の気持ちよさを実感できると思うので、
素材感を楽しむならタートルがよさそう。

タートルネックを選ぶときの基準は？

首元がへたらないことがいちばん大事です。
人によって好みが違うのですが、
私は首にピタッとそってほしい。
朝は立っていたのに、
昼過ぎになって下がってしまうと
「はあ～」ってなります。

watanomamaは生地の性質上、
ピッタリ寄り添うというより
すこし余裕があるフィット感なのですが、
高さは保ってくれると思います！

生地が２重になっているのがいいですね。
首元に長さがあると、
折り返すかくしゅくしゅさせるか
いつもベストバランスに悩むのですが、
この状態なら迷うこともないので。

あと、腕の丈が長めですよね？
私でちょうどいいので、
アウターからチラッと見せてもかわいい。
色も素敵です。

白も着られますか？

私は白か黒ばかりです。
白のグラデーションで重ね着をするのが好きで、
白いタートルネックとセーターを合わせたり、
白のオーバーオールと組み合わせたりするので、
これは大活躍の予感ですね。

わあ、うれしいです！
タートルネックのスペシャリストに
褒めてもらえるなんて。

watanomamaは、ぜひ着てみてほしいですね。
「はああ～」って身体がとろけちゃうような、
そんな気持ちよさを実感してほしい。

わたしたちも、着てもらえる機会を
もっとつくりたいなと思いました。
せっかくなので、ほかにも
菊池さんからリクエストはありますか？

あの、サイズ展開を広げてほしいです。

身長が高い人向けに。

身長が高い人、身体が大きな人、
あとは男性も着たいと思うんですよね。
わたしは、手首、足首が出ない服を着るので、
メンズサイズをつくってほしいです。

シンプルなデザインなので、
男性も着やすいと思います。

あと、男性の衣服で素材がいいものって
なかなか見つからない。
男性こそ感激するんじゃないかと思います。
色味も男女問わず、着られそうですよね。

あと、私は宿の浴衣を着ないタイプなので、
ロケに持っていったんです。
友人や知り合いが一緒の旅行シーンだと、
ほどよく上品というか
だらしない感じにならないので、
パジャマ代わりにとっても便利でした。

メンズサイズ、検討したいと思います！
旅行など、いろいろなシーンで
愛用してくださってうれしいです。

家に帰るとやらなきゃいけない家事が
たくさんあるけれど、
watanomamaに着替えて、
一旦身体をオフにして、
一息ついてから家事をするというのが
大事なリセットになりました。
なにも考えないでボーッとする時間を
くれるアイテムだなと思います。

（菊池さん、ありがとうございました！
　次回は新しいアイテムについて、
　くわしくお伝えします）