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きはら |
どうもっ、お疲れさまでした! |
全員 |
お疲れさまでしたー! |
タカモリ |
‥‥みなさん、よくがんばりました。
あの短い時間であそこまでできたのは、
すごいなと思います。 |
全員 |
ありがとうございます! |
タカモリ |
まさしく「男子の発想」の展示で。
あの展示台の段ボールとか、
最初にあれを見たときには
ちょっと感動しましたよ。 |
山下 |
あ、画像がありますので見ながら
お話しましょう。 |
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タカモリ |
これね、すごく場違いでした(笑顔)。
でも、それがすごく面白かったです。 |
全員 |
ありがとうございます! |
トリ |
部長の力作ですよね。 |
山下 |
作品数も部長がダントツだったし、
もう、
部長はたいへんだっただろうな、と。 |
ぼうた |
そうそう。 |
山下 |
きちんと
ねぎらわなければいけないな、と
そんなことを皆で話してたんです。 |
きはら |
ほんまかいな! |
山下 |
ほんまです。あらためまして部長…… |
全員 |
お疲れさまでした! |
きはら |
ははははは‥‥ほんまかいな! |
山下 |
それでは部長、そのままですね、
今回の感想や反省点などを
うかがえますでしょうか。 |
きはら |
はい、ええと、そうですね、
ま、
無事に終わってよかったというのが第一で、
けっこう盛り上がったかなって
気もしますね。
それと、あの時点での自分の集大成として
作品をまとめられたのがよかったです。 |
ぼうた |
はじめて3カ月で
集大成っていうのがすごいよね。 |
きはら |
数だけは編んだので、一応集大成かなと。
で、反省すべきところは、
ちょっと接客をそっちのけにして
会場で編むことに
熱中しちゃったかなって気が‥‥。 |
タカモリ |
そんなことないですよ、
接客してたじゃないですか。 |
きはら |
いやあ、
でも、ぼーちゃんの接客にくらべると。 |
全員 |
ああ〜。 |
山下 |
ぼうたさんの
接客術はすばらしかったです。 |
ぼうた |
なんで? 僕なんにもしてないっすよ。 |
きはら |
いや、すごいよ、あのくったくのなさは。 |
山下 |
接客の達人、
ぼうたさんにうかがいましょう。
感想や反省、いかがですか? |
ぼうた |
とにかく、
お客さんの反応が面白かったです。
じっくり見てくれるひともいれば、
クスッと笑って
通り過ぎるだけのひともいて、
それはどっちもうれしかったです。 |
トリ |
そうそう、まったくみないで
スルーしたひとってすくなかったですよね。 |
ぼうた |
ええ。それで、反省点としては、
もっと計画的に作品を
そろえたかったなあと。
結局、エビも完成しなかったし。 |
山下 |
あ、エビ。 |
トリ |
つくってましたよね、エビ。 |
タカモリ |
あれは結局、エビになるんですか。 |
山下 |
ええと、この画像ですね。 |
|
トリ |
ただいま制作中‥‥。 |
ぼうた |
開催中に完成できず無念でした。 |
きはら |
‥‥ていうか、ぼーちゃん、
制作中っていうか、これって単に、
エビの殻が散乱してる状態じゃん(笑)。 |
ぼうた |
いやいやいやいや部長、
何いってるんですか!
その場で完成していく
ライブ感を伝えたくて、
あえて、こうしたんじゃないですか。
そもそもこのエビはですね‥‥。 |
山下 |
あ、ぼうたさん、
作品のことは
またあとでうかがいますので、
ここはひとつ、こらえてください(笑)。
‥‥ええと、ではトリバタケさん、
いかがですか? |
トリ |
はい、僕の場合、
反省点ははっきりしています。
それは遅刻と欠席です。 |
きはら |
はいはい、
そういえば初日に遅刻してたね。 |
トリ |
ほんとすみませんでした。
二日目は仕事で行けなかったし‥‥。
でも、よかったところもあります。
それは、接客をきちんとやったことです。 |
全員 |
‥‥‥‥‥‥え? |
トリ |
な、何か? |
きはら |
トリちゃん、
編んでばっかだったじゃん!(笑) |
トリ |
そ、そんなことないですよ。 |
山下 |
‥‥そういえば僕のカメラには
こんな画像が何枚も保存されていました。 |
|
タカモリ |
そうそう、トリバタケさんは
ひたすらこんな感じでしたよね(笑)。 |
きはら |
たまにブースの近くを
ふらふら歩くんだけど、
気がつくとさ、編んでるの(笑)。
‥‥もともと接客は苦手なの? |
トリ |
とんでもないですよ!
僕は洋服屋の店員もやってましたし、
居酒屋でバイトもしてましたから
接客業はもう、お手のものなんです。
あと警備員もやってましたから。 |
タカモリ |
‥‥警備員さんって、接客? |
トリ |
「駐車場はあちらです!」
とか言うんですよ。
‥‥とにかく、
みなさんがみてないところで
僕もビシッと接客してたんです。 |
山下 |
なるほど、気づかないところでビシッと。 |
きはら |
でもさ、お客さんのなかには
「黙々と編む男性がいるのが
リアルでよかった」
っていう声もあったんだからさ、
トリちゃんがぜんぜん接客しないのって
むしろ正解だったんじゃない? |
トリ |
いやだから、しましたってば! |
山下 |
わかりました(笑)。
ちょっと目立たなかったというだけで、
トリバタケさんなりに、
接客をがんばったと。 |
トリ |
はい、がんばりました。 |
山下 |
それでは、僕からも反省を。
僕にもはっきりとした
反省点があります。
それは、字をまちがえたことです。 |
きはら |
字? ‥‥あ、あれ(笑)。 |
山下 |
はい、これ。 |
|
ぼうた |
あみぐみ(笑)。 |
山下 |
僕が書いた展示用のPOPです。
二日目まで、
まったく気づきませんでした。
|
みんなの反省がたのしく
出そろったところで、
部会は「各自の作品解説」へと移ります。
慌ただしい会場で
お伝えできなかった新作の詳細を
反省をまじえつつ
語っていただきましょう。
トップバッターは、当然きはら部長です。 |
きはら |
なんせ、テディベアの大会でしたからね、
やっぱりクマがないのはまずいでしょう。
人目も引きたかったので、
大きく編みました。 |
トリ |
でっかいなあ‥‥。 |
山下 |
ちょっと、この椅子に座らせてみましょう。 |
|
ぼうた |
かわいいなあ、
子どもが座ってるみたい(笑)。 |
トリ |
やっぱり、編むのはたいへんでしたか。 |
きはら |
たいへんでしたねー。
おなかのあたりは
一周100目を越えてますから。 |
タカモリ |
大きくつくるっていうのは、
それだけで難しいんです。
とくにバランスをとるのが。 |
きはら |
まさしくそうでした。
全体のバランス、なかでも顔が難しくて、
目の位置を決めるのに
そうとう悩みましたね。
悩みすぎたので、そこから一度はなれて
こっちのちいさいのを編んだりしてました。 |
|
山下 |
なるほど、
こっちでバランスを確認するんですね。 |
きはら |
ええ。
でもね、クマで個性を出すのは難しいです。
結局、
個性的なクマを模索しきれなかったかも。 |
山下 |
そうですか?
部長らしいと思いますが‥‥。
この表情とか。 |
|
きはら |
うーん、しかし個性という点ではなかなか‥‥
ラフレシアみたいには出ないですよね。 |
山下 |
ああ、たしかにラフちゃんの個性は
爆発してます。 |
ぼうた |
これまた、大きいのを編んだよね。 |
山下 |
椅子に座らせましょう。 |
|
トリ |
‥‥迫力ですよねえ。 |
きはら |
この花びら1枚に、毛糸1玉つかうんです。 |
|
山下 |
‥‥部長、ほんっとにお疲れさまでした。 |
きはら |
いやいやいや、どうせならね、
もっと巨大なラフちゃんを
つくりたかったです。 |
山下 |
もっと、ですか‥‥。
先生、そんな勢い溢れる
われらが部長ですが、
何か先生から
アドバイスなどございますでしょうか。 |
タカモリ |
‥‥‥‥‥そうですね。 |
きはら |
‥‥‥‥‥(軽い緊張)。 |
タカモリ |
部長の作品が
この先どうなっていくのかは、
まだちょっとわからないので‥‥
しばらく、
好きにしててください(笑顔)。 |
きはら |
‥‥好きにしてて、
いずれはどうなるんでしょう。 |
タカモリ |
もうちょっと芽が伸びてきて、
どういう植物かがわかってきたら、
気に入らない枝を
切らせてもらいます(笑顔)。 |
全員 |
おおー。 |
タカモリ |
チョキチョキっと(笑顔)。 |
きはら |
こ、こわいよお〜(笑)。 |
ぼうた |
ははははは、
もうさ、
根元からごっそり切られるかもね! |
山下 |
さて次はぼうたさんの作品ですが‥‥。 |
ぼうた |
は、はい、はいはいはい! |
山下 |
編みましたね、クマ。 |
ぼうた |
そうそう、一晩で編みましたよ。 |
山下 |
それを聞いてびっくりしたんですが、
‥‥ちょっと、持ってもらえますか。 |
ぼうた |
はいはい、こうでしょうか。 |
|
トリ |
すごいなあ、これを一晩で。 |
きはら |
ぼーちゃんって実は、ゴールを決めれば
ちゃんとたどり着けるひとなんだよね。 |
山下 |
そうなんです、そこなんです。 |
ぼうた |
どこなんです? |
山下 |
さきほどの、エビ、
あちらはゴールを決めませんでしたよね。 |
ぼうた |
はい、ぜんぜん決めなかったです。
だからコンベンションに
間に合わなかった(笑)。 |
山下 |
そこがぼうたさんの特徴だと思うんですが、
ほんとに成り行きで編んでいくんですよね。
‥‥最初になにも考えないんですか? |
ぼうた |
いや考えますよ。
あの場合考えたのはですね、
きれいな色が並んでひとつの棒ができたら、
それは素敵なことだなーっていうことです。 |
全員 |
‥‥‥‥え? |
山下 |
ちょ、ちょっと待ってください、
いまのは初耳なんですが、つまり、
「きれいな色の棒を見たかった」と! |
トリ |
最初の動機はそれだけですか! |
ぼうた |
はい、それだけです。 |
全員 |
すごいっ! |
ぼうた |
すごくないですよ、だって思いません?
ほら、こんな、きれいでしょ?
ポール・スミスの柄みたいで。 |
|
タカモリ |
ほんとだ、ポール・スミスだ(笑)。 |
トリ |
あみぐるみなのに、
どんな動物にするかは二の次なんだ‥‥。 |
ぼうた |
そうそう、長い棒になってきたのでね
まあミミズかなあと途中で思って、
でもそれじゃあんまりだから、
カタツムリ?
いやまてよ、この色はエビっぽいな。
というわけで、エビに落ち着いたと。 |
山下 |
そのあたりの、ぼうたさんの
試行錯誤の経緯は
画像におさめておきました。
これが、ミミズ。 |
|
山下 |
こちらが、カタツムリですね。 |
|
きはら |
そしていよいよエビになるわけだ。 |
山下 |
いまだに完成していないわけですが、
ぼうたさん、ちょっとその、
本日お持ちいただいたばらばらの殻をですね、
完成イメージで並べてみていただけませんか。 |
ぼうた |
あ、いいですよ。
ええと、これがここで‥‥
こいつがハサミで、
これがヒラヒラになってと‥‥
(並べる)。
‥‥こんな感じですね。 |
|
トリ |
‥‥‥‥すごい。 |
山下 |
その場の思いつきで編んで、
こんなになるなんて、
ぼうたさんの編みかたは、
ジャズのようです。 |
タカモリ |
ほんと、ジャズみたい! |
きはら |
インプロビゼーションだ! |
タカモリ |
すばらしい! ぼーちゃん、
すばらしい!
すごい! すごい美しい!
かっこいい! |
ぼうた |
あ、ありがとうございます。 |
山下 |
そんなぼうたさんに、先生、
何かアドバイスは? |
タカモリ |
はい、ぼうたさんは色使いが
すごくすてきで、
すでに自分の世界が
できあがっていると思います。
これからもその調子で
どんどん編んでください、
期待しています(笑顔)。 |
きはら |
‥‥なんか僕のときより
優しくないですか? |
ぼうた |
いやいやいやそれは部長、
部長は上級者だから
先生も厳しくなるんですよ。
あとほら、
僕の作品の色使いがいいっていうのは、
これ、やっぱり、
僕がウエブデザイナーっていう
色に気を配る職業センスの
成せるわざなわけで‥‥。 |
タカモリ |
ぼうたさん、
そういうことは自分で言うのではなく、
周りから
言ってもらうことだと思います(笑顔)。 |
ぼうた |
‥‥はい。 |