全員 |
おおー! |
たかしま |
わあ‥‥鼻がかわいいですねえ。 |
タカモリ |
たかしまさんが編むのは
やっぱりブタさんなのかな、と思ったので、
参考までに持ってきてみました。 |
たかしま |
ありがとうございます。
でも、僕にはとてもまだまだ
こんなにすごいものは‥‥。
|
というわけで、
ゲストのかたは、
「ブタフィーヌさん」でお馴染みの、
たかしまてつをさんでありました。
ご自身で描かれた似顔絵と一緒にご登場です。
初対面同士がほとんどですので、
まずは、あらためて名刺交換から。
「や、どうも、はじめまして」
「こちらこそ、ひとつよろしくお願いします」
|
山下 |
さて、それではたかしまさん、
本日はたかしまさんにもぜひ、
あみぐるみというものを
初体験していただきたいわけですが‥‥。 |
たかしま |
あ、それが、じつはですね‥‥。 |
山下 |
なんでしょう。 |
たかしま |
じつは僕、せっかくお邪魔するので
ちょっとだけ練習してみたんですよ。 |
きはら |
お、すでに編んだ。 |
たかしま |
はい。
タカモリ先生の本を読ませていただきまして
自分なりに、ちょっと‥‥。
出してみますね(バッグに手を伸ばす)。 |
全員 |
はいはい(興味津々)。 |
たかしま |
とりあえず、これを‥‥。 |
|
全員 |
ほほお〜。 |
ぼうた |
これは、裁縫箱ですね。 |
たかしま |
はい。 |
山下 |
イチゴ柄の、お裁縫箱。 |
たかしま |
ええ、まずユザワヤに行ったんです、
道具とか毛糸を買いに。 |
トリ |
ユザワヤ、たのしいですよねー。 |
たかしま |
そうなんですよ、
たのしくていろいろ買っちゃったので、
これに入れてみました。
‥‥それで(裁縫箱を開ける)
かぎ針は、こんなのを買ったんですが‥‥。 |
|
きはら |
7号。 |
タカモリ |
いいと思います。
買った毛糸に書かれていた号数ですよね? |
たかしま |
はい、そうしました。
この毛糸に合わせて(カバンから出す)。 |
|
山下 |
はあ〜、おもしろいなあ。
やはり、たかしまさんらしい
色を選らばれるんですねえ‥‥。 |
きはら |
で? 編んでみました? |
たかしま |
はい、先生の本とにらめっこで。
最初の最初に編んだのが、これなんです。 |
|
全員 |
ほほお〜。 |
ぼうた |
すぐに止まっちゃったんですか? |
たかしま |
ええ、なんかもう、うまくいかなくて、
絶望的な気持ちになりました。 |
トリ |
ああ、なりますよねえ‥‥。 |
たかしま |
でも、くじけずがんばりまして、
これが2個目です。 |
|
全員 |
おお〜。 |
きはら |
やりますねー。 |
タカモリ |
ここでもう
「増やし目」と「色変え」を
やってますから大進歩ですよ。 |
ぼうた |
一気に成長。 |
トリ |
すごいです。 |
たかしま |
それで、最終的につくったのが‥‥。 |
きはら |
いよいよですね。 |
山下 |
ワクワクしますね。 |
たかしま |
いや、あの、練習ですから、
そんなに期待しないでくださいよ(笑)。
‥‥これなのです。 |
|
全員 |
わああああああ!! |
タカモリ |
なんか、もうできてる! |
全員 |
できてる! |
ぼうた |
またあ、もう、
練習だなんていっておきながら
ひとつ作品ができてるじゃないですか。 |
たかしま |
いやいや‥‥。
いちおう、ツチノコです。 |
全員 |
ツチノコ! |
たかしま |
ツチノコの、うまのすけという名前です。 |
山下 |
うまのすけ! どんな字を書くんですか? |
たかしま |
「うま」はアルファベットの「UMA」で、
「の」はひらがなですね。
で、「すけ」は助けるです。 |
きはら |
あ、未確認動物だから、UMAの助。 |
全員 |
なるほどー。 |
山下 |
触ってもよろしいでしょうか。 |
たかしま |
もちろんです。 |
山下 |
では(手に取る)。 |
|
タカモリ |
‥‥これ、顔がかわいい。 |
たかしま |
ほんとですか(笑)。 |
タカモリ |
ほんとです、舌がぺろっとしてて。 |
山下 |
ん? あれ? |
ぼうた |
どうしたの? |
山下 |
これ、なんだか手触りが‥‥
わたが独特なものみたいですよ。 |
ぼうた |
どれどれ(触る)。 |
トリ |
どれどれ(触る)。 |
きはら |
どおれどおれ(触る)。
‥‥あ、ほんとだ、おもしろい!
ふにゃあんとしてる。 |
たかしま |
ちょっと物珍しくて
買っちゃったんですけど、
低反発わたっていうのが売ってて‥‥。 |
きはら |
あ、マクラにつめるやつだ。 |
たかしま |
そうですそうです、
押すと元の形に戻るのに
ゆっくり時間がかかるわたです。
それを中に詰めてみました。 |
全員 |
へええええ〜。 |
たかしま |
それとですね。
‥‥ちょっといいですか(手に取る)。
真ん中を強くつまむと‥‥。 |
|
「プー」 |
|
全員 |
おおー。 |
タカモリ |
鳴き笛ですね。 |
たかしま |
はい。 |
山下 |
鳴き笛っていうんですか。 |
タカモリ |
ええ。あみぐるみの中に入れて、
押すと鳴く笛ですね。 |
たかしま |
その「鳴き笛」って名前がおもしろいし、
この間抜けな音もよかったので
入れてみました。(鳴らす) |
トリ |
‥‥鳴らしてみていいですか。 |
たかしま |
ええどうぞ。 |
全員 |
(ガタガタと椅子を鳴らして立つ)。 |
たかしま |
あ、でも低反発わたが
まだ元に戻ってないので、
ちょっとお待ちください。 |
全員 |
はい‥‥‥‥(身構える)。 |
たかしま |
‥‥‥‥もうちょっとですね。 |
全員 |
‥‥‥‥‥‥‥‥。 |
たかしま |
‥‥‥‥‥‥‥‥。 |
全員 |
‥‥‥‥‥‥‥‥。 |
たかしま |
‥‥‥‥‥‥‥‥どうぞ。 |
|
「プー」 |
|
山下 |
あー(笑)、
ほんとに愉快な仲間たちですねえ。
‥‥さて、たかしまさん、
いかがでしたでしょうか、
実際に編まれてみて。 |
たかしま |
いや、たのしかったです。
まず、絵と違って作ったものがこうやって
手で触れるっていうのは新鮮でした。 |
山下 |
なるほど、
そこは絵と大きく違いますよね。 |
たかしま |
あとは、そうですね、
最初は絶望からはじまったわけですが
3つめにUMAの助を
編んでいるときは感動しました。
ああ自分にも編み物ができるんだ、と。 |
タカモリ |
頭の中で考えていることが
形になっていくのってうれしいですよね。 |
たかしま |
ええ‥‥。 |
タカモリ |
‥‥はい、部員のみなさん、
この、UMAの助に注目してください。 |
全員 |
は、はい(注目する)。 |
|
タカモリ |
この子には、あみぐるみの
3つの基礎がちゃんと盛り込まれています。
それがなにか、わかりますか? |
ぼうた |
ええと‥‥「増やし目」と、 |
トリ |
「減らし目」と、 |
きはら |
「色変え」。 |
山下 |
‥‥ぜんぶ言われてしまいました。 |
タカモリ |
そうですね、その3つの基礎があれば
あみぐるみはできちゃうんです。
ですから、しっかり身に付けてください。 |
全員 |
はい! |
タカモリ |
とくに「色変え」です(笑顔)。 |
全員 |
‥‥‥‥(ドキッ)。 |
タカモリ |
何度もお教えしたのに、
みなさんは色変えをするたびに
やりかたを聞きにきますよね(笑顔)。 |
全員 |
‥‥‥‥(ドキッ)。 |
タカモリ |
たかしまさんはできていますよ。
みなさんも、
そろそろ、覚えましょうね(笑顔)。 |
全員 |
はいっ!! |
たかしま |
そんな、あの、
僕も先生の本をみないと
まだまだできませんから‥‥。
こんなに編み目も雑ですし‥‥。 |
|
タカモリ |
あ、これはですね、
減らし目のときにもう少しだけ
糸を引く感じでやればきれいに‥‥。
ちょっと編んでみましょうか。 |
たかしま |
はい、よろしくお願いします。 |