1101
ほぼ日事件簿・こんなことでした

第12回(6月2日の暮らし)
鉄と木でできたマッキントッシュ。


はじめて自分のコンピュータに触れたときのことを、
みなさんは、覚えていますか?

ぼくは、しばらく忘れていました。
はじめて自分のPCを買ったのが、去年の11月ですから、
つまり、まだ半年しか経っていないんですけど、
はじめて箱をあけたときのどきどきした気持ちなんて、
もう、忘れちゃってるんだよね〜。

・・・と、ふと思ったきっかけは、
6月2日に訪れたある個展にあります。
ほぼ日の読者のかたが誘ってくださったんだけど、
この個展が、刺激的だった。
マックのG3が展示してあって・・・





これがG3!
作者の倉田さんは、
「iMac」というコンセプトをきっかけに、
「ほんとに私のマックをつくろう」と思われたそう。
G3が改造されて、ほとんど鉄と木だけでできている!





↑キーボードの感覚が、重くって、いいんだよね。
第一次世界大戦の野戦場とかで、特派員の
ジャーナリストが使ったタイプライターのような。
・・・あ、タイプライターがそんな場面で
使われてたかどうかは、ぼく、まったく知らないけど、
まあ、個人的なイメージとしては、そういうものでした。
重々しくて、ガシガシ手触りが来る。







↑マウスが、電話なんだよ〜。これこれ!
しかも、普通の電話としても、使える。
しかも、この電話で「1」とダイヤルをまわすと、
文字で「1」とタイプしたのとおんなじになるんだよ。
おしゃれさん。



↑MOとCDロムを、ひき出しの中に入れるの。
「いやあ、自分で使いたくて作っただけですから、
 どうしてもあれもこれもって思っちゃって」
作者の倉田さんは、そう言っていました。まっとう。

とにかく、ぼくにとっては、手触りがすべてでした。
「はじめて触る」って感じの違和感が、よかった。
文章も実際に書かせてもらったけれど、
慣れないから、じっくり機械と相談してキーを叩く。
それが新鮮でっ!

ぼく、今、Windowsのノートパソコンを使ってるんです。
モバイルしやすくて、軽いから。
だけど、疲れたときにマック使うと、
ほっとするんだよね〜。
書くのも楽しくなるし。

そうやってつくづく感じていた次の日に
この個展に行ったもんだから、
弘法筆を選ばずとは言うけれど、道具も大事だよなあ、
と、何だか単純なことを思う今日この頃です。

とにかく、タイピングはすごく楽しい!というのに、
あらためて気づかされたんだよ〜!!!!!!!
ほら、最初にワープロを使いはじめたとき、
「タイピングしている自分」の図に酔ったでしょ?
それに近いものが、ありました。

どきどきして、うるおった〜!

同時に、新しいPC欲しくなっちゃったよ。
アップル原田さーん、
木のマックのノートパソコン作ってぇー。
そしたら、絶対に買いますよ、ぼく。

倉田光吾郎さん、
ほぼ日にメールをくれた戸村さん、
どーも、ありがとうございました!
今回の「ほぼ日事件簿」は、
わたくし木村がお送りいたしましたっ。あでゅう。


この人が倉田さん。
「ま、鍛冶屋のようなもんなんですけどね。
 鉄をいじってもの作ってたら賞もらって、
 それで気をよくして今までやってるようなもんで」
というコメントが、自然でかっこよかったっすよ。
鉄をつかってでいろいろなものを作ってるんだけど、
とにかく、さわやかでした。応援したいです。
これからも、自分で使いたいものを作るんだろうなあ。



この個展は、
中央区銀座5-3-13ヤジマギャラリーで、
6月11日までやっているみたいだよ。ぃよろしく。

2000-06-05-MON

TORIGOOE
戻る