ボクたち日本に帰ってきてから
博多＆京都の３週間にもわたる
お仕事旅行を終え、東京に帰るところだよ。

数日前８ヶ月になった
ボクの弟分も、
大人たちのお仕事におつきあいしながら
風邪もひくことなく元気に過ごしたよ。

日に日にどんどん大きくなっている弟分、
プチモンスター君の栄養源は、ミルク。

ママのおっぱいはもちろんだけど、
外でのお仕事も多いから
常におっぱいが飲めるわけじゃない。
だから粉ミルクも小さい時からのお友達。

というわけで、日本に帰ってから
人前でミルクを作る機会が
とても多いのですが。

とにかくほぼ全員に驚かれることが、
水で粉ミルクを溶かしていること。

そう。
フランスの粉ミルクは
『お湯』じゃなくて
『水』で溶けるんです。

ミネラルウォーターを持ち歩き
それで溶かすのが一般的なのです。

お湯で溶かして水を加え、
人肌くらいの温度になったものを‥‥
というのが当たり前な日本からすると
アンビリーバブルですが、
特に温めることもなく、
水の温度のまま与えるのも普通のことです。
（粉ミルクの説明書には
“ご希望なら40度くらいに温めてもいい”
くらいの書き方がされています。）

だから外出時に
お湯を持ち歩く必要はなし。
荷物も少なくてとても便利なのです。

いわゆるふつうの牛乳と同じように、
開封前は常温で保存できる
そのままミルクとして飲めるタイプも
売ってるよ。

そして、哺乳瓶といえば
毎回殺菌消毒するのが当たり前だけど、
これもフランスでは、
日本ほどではない、習慣。

お医者さんにもよるのでしょうが、
消毒に関しての指導は全くないし
そんな商品も目立って置かれていない。
（商品自体はあるっぽいが
目立たないのであまり見ることがない）

哺乳瓶の消毒に関しても
割とアバウトなので
『おっぱいをあげる時に
自分のおっぱいを毎回清潔に
拭きましょう』
なんていう指導も
もちろんありませんでした。

というわけで、
ボクの家はフランス流にワイルドに（？？）
哺乳瓶の消毒をしたことはないんだ。

水で溶ける粉ミルクに関しても、
よ〜く調べて文献を読んでみると
もしも菌などが入っていた場合の
殺菌という意味も含め、
70度以上のお湯で
一度溶かすのが推奨されているとか、
フランスでももちろんあるのだけど、
実際やっている人は今の所見たことがないし
お医者さんでそういう人も見たことがない。

普段の生活ではさておき、
外に出かける時、旅行中、
お湯が簡単に手に入らないような
災害時などには、本当に便利だと思うんだ。

ちなみにミルクを溶かすミネラルウォーター。
うんちが出にくい子の場合は
硬水を使うように勧められたりするよ。
日本ではモデルも飲む
ダイエットのための水、なんて感じに有名な
ミネラルウォーター。
ボクの弟分もうんちの回数が少なめで、
フランスの硬水を愛用してるんだ。

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！