「クリスマスツリー 専用の捨て場所?!」
皆様、あけましておめでとうございます。 年明けのフランス、 日本のようなお正月がないため、 クリスマス気分を引きずったまま、 街並みもクリスマスデコレーションのまま、 なんとなく新しい年が明け、 新しい年が始まるよ。
12月25日のクリスマスと 1月1日の祝日以外は カレンダー通り。 子供の学校のバカンスに合わせて 休む人もいるけれど カレンダー通りに仕事をする人も けっこういます。
▲新年明けて仕事も学校も普段通りにはじまっても、 まだまだフランスはクリスマス。 通勤・通学時間もまだ日の出前なので、 朝からイルミネーションも楽しめます。
2週間おやすみだった学校は、 4日の月曜日から開始しました。 前にも書いたように、フランスには 終業式も、始業式もないので、 休み明けでも、なんとなく、 いつも通りに学校が始まります。
「久しぶり〜。元気だった〜??」 「バカンスどうだった〜??」 なんて話をしながら。
さて、そんな新年明けて 人々が動き出す今の時期、 ちょっぴり切なくなる光景が 「クリスマスツリー捨て場」に 山のように集められるもみの木。
▲大人よりずっと背の高いもみの木がいっぱい。 みんなどんな大きな家に住んでいるんだろう‥‥。
これは、12月26日から1月20日まで、 いらなくなったもみの木を持っていけるように 区ごとにパリ市内のあちこちに設置され、 もみの木がリサイクルされるシステムです。
▲クリスマス後から1月20日まで設置される リサイクル用の「もみの木置き場」。
リサイクルされるから、いいことなのだけど、 ちょっと枯れかけたもみの木が、 山のように、人の頭より高いところまで 積み上げられている光景はちょっぴり悲しい。
▲山のように積まれた「もみの木置き場」。 リサイクルにまわされるとはいえ、役目を終えた感が漂っていて、 通りかかるたびにちょっぴり切ない気持ちに‥‥。
昨日も、バカンス明けの登校初日。 子供たちが、 「ボクんちのサパン、ここにあるんだ〜。」 って悲しそうに鉄柵にしがみついていたり、 見送りのお父さんが 途中でもみの木を捨てる姿を見て、 幼稚園生が大泣きしたり、 やっぱりみんな悲しいよね‥‥。
▲公園の中に設置された「もみの木置き場」に いらなくなったもみの木を運ぶムッシュー。 大きいのでゴロゴロカートにのせて運んでいます。
クリスマスが華やかだっただけに、 ちょっぴり悲しくなる毎年恒例の街の様子。
▲パリのあちこちに設置される「もみの木置き場」。 区ごとに何箇所も場所が決められ発表されます。
このリサイクル置き場以外には、 スーパーなどで売っている 専用の巨大ゴミ袋を買って、 捨てることができます。 クリスマスが終わり、1月中は 巨大ゴミ袋に入れられたもみの木が 街のあちこちに転がっています。 規則を守らず袋に入れないまま 転がされているものも 多数見かけますが‥‥。
▲こちら、専用の袋に入れられて道端に捨てられているバージョン。 クリスマスのあとはこの姿が町中あちこちで。
もみの木。 普通は暖かい家の中で何週間か過ごすから、 だんだん茶色く枯れたようになっていき、 しな〜っと枝が下に下がっていくのだけど、 ボクの家のもみの木、 バルコニーに置かれているため 1ヶ月たった今でも青々としてとっても元気。 だから「もみの木置き場」に持っていくのは なんだかまだ忍びなくて。 今もバルコニーで クリスマスを演出してくれているよ。
リサイクルしてもらえる1月20日までには 「もみの木置き場」に運ばなくちゃだね!
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2021-01-05-TUE