売れ残りや期限切れのものが廃棄されてしまう
「食品ロス」問題。
この問題を少しでも解決していこうというアプリが、
フランスで人気になっているよ。

食品ロスはなんと世界で生産される全食料の
３分の１以上になると言われていて、
（まさかの数字。３分の１以上だよ！）
なんてなんてもったいない！
という大きな問題なんだ。

フランスでも大きな問題になっていて、
2016年に法案が可決されてからは
売り場面積が400平方m以上のスーパーは
食糧援助団体と契約を結んで、
賞味期限間近の食品を寄付するように
義務付けたんだよ。

つまり、売れ残りや賞味期限切れになって
捨ててしまうことを禁止したのです。

売れ残りを寄付しなかったら
3750ユーロ（約47万円）の罰金も
定められています。

2025年までに食品ロスを半減させる、
という目標が掲げられていて、
学校の給食などで残ったものを寄付する
という動きなど、
「食品ロス」を減らすための
様々な活動が実際行われています。

そんな中、フランスで生まれた
「食品ロス」を減らすための人気アプリ
「Too Good To Go」が今日ご紹介するもの。

2016年に20代の若者によって立ち上げられて以来、
フランスでの認知度も広がり、
そしてさらに多くの国に広がっています。

▲友人の職場の近くのためいつも狙いを定めるという人気店のもの。
大体情報が更新される時間があるので、
その時間を狙って携帯とにらめっこになるそうです。

例えば自分の自宅近くや
職場近くなど地図上で場所を選ぶと、
その近隣のお店のリストがずらっと出てくるんだ。

「今日の何時から何時までの間に
取りにこられるものが
あと何個残っている」

ということが表示されるよ。

▲自分の自宅や職場の住所などを入れるとその周辺で、
受け取りができることのある店のリストがずらっと出てくる。

金額はだいたい市場価格の３分の１。
中身は「びっくり箱」「福袋」スタイルなので、
取りに行くまでわからないけれど、
かなりお得にもりもり詰め合わされてくるし、
自分がいつもは買わないものを体験できたりと、
素敵な楽しみがいっぱいあるよ。

▲例えばこれはレバノン料理のお店。15ユーロの価値のものが5ユーロに。
びっくり箱スタイルなので中身は分かりませんが、
例えばファラフェルなどのレバノン料理、そしてその他前菜やおつまみになるような
オードブルやデザートの詰め合わせになっています。

アプリの利用者は安くお得に食品を購入できて、
お店側は多少安くなってしまっても、
廃棄するはずのものを販売できるという
相互にとってのメリットがあります。

登録されているものの多くは、
「カルフール」「フランプリ」「モノップ」など
フランスの大手チェーンのスーパー。
またはパン屋やが圧倒的に多いです。
（チェーン展開しているようなお店の登録が多い。）
スターバックスなども
各店舗登録されていて、いっぱい。

▲こちらパン屋「エリックカイザー」はこれで4.99ユーロ。約624円。

あとはデパートの食品舘、
寿司屋、タイ料理など異国料理、
ワイン屋、オーガニックスーパー、
ラデュレ、アンジェリーナなどの有名店など
魅力的なお店がいっぱいあるのです。

しかしこの後半にあげたようなお店、
ラデュレ、アンジェリーナなどは
ほぼアップされたと同時に「売り切れ」と
なってしまう、争奪戦。
「お気に入り」にばかり登録されていて、
私は争奪できたことが
今まで一度もありません‥‥泣。

▲これは友人が奇跡的にゲットしたと言う「ラデュレ」。
こういう人気ブランドはほとんどないのだけど、
たまに出てくるものは秒殺の争奪戦に！

たまに花屋さんなんてのも出てくるよ。
確かに食べ物ではないけれど、
期限があるものだもね。
この仲間に入れてあげるのは
とてもいいアイディアだよね！

これもすごく人気で、あっという間に売り切れ。
ボクたちがゲットできたことは
まだないんだけどね‥‥。
日本にもこういうアプリとか
あったりするのかな？？
日本も食品ロスが
とてつもなく多いみたいだから、
どんどん、どんどんこういうものが
広まっていくといいと思わない？！

▲スーパー「フランプリ」のこれは3.99ユーロ。約499円。
ハムやサラダやベジタリアンステーキなど。

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！（2015年8月出版）