バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「馬肉専門店が
あちこちに?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「馬肉専門店があちこちに?!」

バブー

現代のフランス・パリ。
なんでも揃う便利なスーパーで
日々の食材を買う人も多くはなっているけれど、
肉屋、魚屋、チーズ屋、パン屋、八百屋 etc.
それぞれの専門店で、好きなものをその場で選んで
好きな量だけ買うというスタイルも
まだまだ日常的な風景。

週に数回、
街のあちこちにマルシェ(市場)も立つし、
本当に豊かだと感じる、フランスの食文化。
その中のひとつ、
「馬肉専門店」が今日のテーマだよ。

とのまりこ
「馬肉専門店」。
もちろん日本にもあると思いますし、
私も熊本料理がいただける東京のお店で
馬刺しをいただいたりしたことはありますが、
東京に住んでいて日常的に
「馬肉専門店」を目にすることはなかったので、
驚き!


▲我が家のすぐご近所にある「馬肉専門店」。
見た目は小さな肉屋ですが、看板を見れば一目瞭然。

バブー
フランス語で「馬」は、
「cheval」(シュバル)。
イヌ、ネコ、ウサギ、馬、羊‥‥etc.
フランス語があまりわからない初心者でも、
初期に覚える動物の基本的な単語じゃない?

だから「馬肉屋」を表す
「Chevaline」(シュバリンヌ)
という単語をマルシェなどで見かけると
「cheval」は馬だから「chevaline」とは‥‥、と
「馬肉屋」だなと
なんとなく想像がつくんだよね。


▲パリのマルシェを歩いていると見かける「chevaline」の文字。
「馬肉専門店」のこと。

とのまりこ
フランスに来たばかりの頃は
マルシェでこの文字を見つけるたびに
「おおお」と。
「馬肉専門店」があるのかと
びっくりしたものです。

フランスでも、
時代と共に「馬肉専門店」は
かなり減ってきているそうですが、
中規模以上のマルシェの中には
今でも必ず
「Chevaline」がありますし、
街中でも専門店をたまに見かけるのです。

我が家が毎日お世話になっている
マルシェ通りにも
「馬肉専門店」があります。

自ら馬肉を買うというのは個人的に
ちょっと抵抗があるというか、
経験すらないから
どういうものかも想像つかず、
いつも中だけのぞいて
通り過ぎていた私ですが、

「フランスでも
馬刺しって食べられるのかな?
食べてみたいから
一緒に買いに行ってほしい。」
とリクエストしてくれた友人のおかげで、
20年目にしてフランスの「馬肉専門店」を
初体験。

かなりご高齢で耳も遠く、
頑固一徹! という感じの
店主のおじいちゃん。
ちょっとドキドキ。


▲馬肉専門店では馬肉だけでなく、
豚やうさぎ肉のテリーヌやサラミなども売っていることが多い。

「生で食べられる馬肉はありますか?」
「自分達で切るので塊のままでけっこうです。」

なんて言っていたら、

「生で食べられるの、
あるに決まっとるじゃないか。
君たち、日本人だろう♪
刺身にするんだろう♪
ふふふ。」

と、かなりご機嫌な態度に変わっていました。


▲ご高齢のおじいちゃんの馬肉店。アジア人の従業員が1人いるだけ。
おじいちゃんのあとをつぐ人がいないんだろうなあ、
いつまでも元気でいてほしいなと思いながら毎日お店の前を通ってます。

バブー
「馬肉専門店」。
減ってきているとはいえ、
まだまだあちこちで見かけるパリ。
フランスの食文化のひとつ。
パリのマルシェを散歩することがあったら、
「chevaline」(馬肉屋)という文字を探してみてね。


▲店のファサードの上に掲げられている像を見てもなんのお肉のお店なのかがわかる。
これは馬なので「馬肉専門店」。


▲ちなみに普通のお肉屋さんだとこういう感じで牛。


▲「馬肉専門店」で購入した肉で馬刺し。20年目のパリで初体験。
とってもおいしかった!

 

 

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2022-12-06-TUE

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illustration:Jérôme Cointre