「子どものお絵かきの 道具が違う?!」
子どもたちが絵を描くときに使う 道具のひとつと言ったら、 「クレヨン」や「クレパス」だよね?!
幼稚園なんかでも必須持ち物のひとつだし、 幼稚園・小学校にはクレヨンで描かれた絵が 壁一面に貼ってあったりするじゃない?!
でもね、フランスの学校では 「クレヨン」の姿が見えない。 代わりに「色鉛筆」や「ペン」が いっぱいなんだよ!
▲日本の幼稚園や小学校でお馴染みのこちら。 フランスの学校では見たことがないかも?!
フランスの学校で、新学年が始まる前に 指定される「持ち物リスト」の中にも クレヨンの指定はなし。 代わりに太さの異なるペンセット。
月に1回くらいのペースで、 フランス現地の幼稚園に 撮影に行っていますが、 教室の中で目にするのも、 色鉛筆やペンばかり。 絵の具を使うことももちろんありますが、 クレヨンでの作業は見たことがありません。 (おそらく教室にクレヨン自体がない。)
▲フランスの幼稚園、子どもたちが課題をやるときに使うのも必ずペンか色鉛筆。 ちなみに普通の鉛筆も使いません。 (フランスでは小学校で文字を書く時も鉛筆ではないからだと思われます。)
教室や廊下に貼ってある作品、 そして学期ごとに持って帰ってくる 作品ファイルもみてみると 全て色鉛筆かペンで作業されています。
▲フランスの学校の教室や廊下に貼ってある作品たち。 絵の具、ペン、色鉛筆で作業されたものばかりで、クレヨンを使ったものはなし。
ボクのうちのプチモンスター君はね、 週に1回、パリにある日本の幼稚園にも 通っているんだけど、 そこでの指定持ち物のひとつは「クレパス」。
日本の幼稚園では当たり前のこの 「クレヨン」「クレパス」が フランスでは使われない =手に入りにくいので、 『日本から持って帰れない方は 幼稚園でも販売しています』 なんてお便りに書いてあったりするよ。
▲フランスの学校でクレヨンを使わないのはなぜなんだろうと、 日仏ハーフの子どもたちに聞いてみたけれど、 「べっとりついて汚れやすいからじゃない?」などの答えがくるだけで、 正しい答えは未だわからず‥‥。
パリの日本人幼稚園で先生をしている 友人に話を聞くと、日本の指導者的には 小さな子どもでも強弱も出しやすくて ダイナミックに描ける 「クレヨン」「クレパス」派が多いので、 フランスのようにペンなどだと とっても物足りなく感じるのだそう。
▲フランスの幼稚園。いちばんのちびっ子クラスの中には 「クーピーペンシル」のようなものはありました。 けれどこれもやっぱり「クレヨン」とは違うし‥‥。
ちなみにね、 フランスで「クレヨン」といえば 「鉛筆」のことを指すんだよ。 だから、 「鉛筆とって!」はフランスでは 「クレヨンとって!」となります。 ボクたちが思う 「クレヨン」じゃないから 最初はちょっと混乱することも。
ところかわれば 子どもたちが使う道具の当たり前も違って 面白いよね!
▲幼稚園のお迎えに行くと、ボクは大人気。 いつも子どもたちにモミクシャにされるよ‥‥。もう慣れたけどね‥‥。
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2023-04-18-TUE