「小さなサルで、 はい、チーズ?!」
パリはすっかり秋めいて、 ジャケットが欠かせない季節になったよ。 ボクも毎日落ち葉いっぱいの中を シャカシャカ歩いているよ。
さてみなさん、 写真をとる時にかける言葉。 何を使ってる?! やっぱり「はい、チーズ!」の人が多いかな?
フランスでの「はい、チーズ!」。 「Ouistiti---!!!」(ウィスティティーーー!!!) って言うんだよ。
「ウィスティティー!」。 最後が「イー」の口の形で終わるので、 ニコッとした顔になって なかなかいい集合写真が撮れるのです。
日本と同じく 「チーズ」もけっこう浸透していて 「チーーーーーズ!」 って声をかけることもありますが、 やっぱり圧倒的に多いのが 「ウィスティティーーー!」なのです。
▲フランスでは『ウィスティティーーーー!!!』の掛け声で、 笑顔の写真でハイポーズがいっぱい。
この「ウィスティティ」という言葉。 私は長年、言葉の雰囲気からの勝手な想像で 『小さな子どもの魔女?!』 をイメージしていました。 なぜそんなイメージをしたかはわからないけれど、 子どもたちの集合写真などで 「ウィスティティーーー♪」なんて みんなで言いながらニコニコしているシーンから そして言葉の雰囲気から、 『かわいい魔女』の姿を勝手に想像。 つい先週までそう思い込んできてました。
ところがね、 この「Ouistiti」(ウィスティティ)、 キヌザル科に属する小型の新世界ザル、 『マーモセット』のことなんだって!
ボクの飼い主まりこちゃんが勝手に 想像してイメージしてた、 『かわいい魔女』なんかじゃ全然なかった!
フランスの小学校1年生になった息子が 毎週持ち帰ってくる詩の暗唱の宿題。 「今週のポエジー(詩)には 『ウィスティティ』が出てくるんだ。」 というから 「魔女の絵描くの?!」 (詩の隣に、内容にあった絵を描くのも宿題) なんて聞いたら 「何言ってるの?? 魔女は描かないよ。 サルだよ。めーっちゃ小さいサル。」 と言われ初めて辞書で調べてみて発覚‥‥。
思い込みって怖いわ‥‥(笑)。 と思った「ウィスティティ」の 新発見なのでした。
▲フランスの小学校の宿題あるある「詩の暗唱&その詩の内容にあった絵を描く」という課題。 小学生になった我が家でも始まりました。 小学生になって3週目にもって帰ってきた詩が「ウィスティティ」が登場する詩。 「ウィスティティどこに隠れているの?」「ベッドの奥だよ。マットの下だよ。傘の中だよ。」 というような内容の詩です。
小さくて長い尾をもっているマーモセット。 体長は18cmちょっと。体重は250g前後。 最近はペットとしても注目されていて、 日本の動物園にもいるみたいだよ!
『ウィスティティ』って言葉の 『はい、チーズ』、 なんだかちょっと楽しい言葉で 自然に笑顔になれそうでしょ?! みなさんもよかったら使ってみてね! 『ウィスティティーーーー!!』
*とのまりこさんの新刊が出版されました*
「シンプルシックで心地よい暮らし パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」 出版社 : 世界文化社 発売日 : 2021/5/29
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2023-09-26-TUE