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バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「パラリンピックも
盛り上がっている?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「パラリンピックも盛り上がっている?!」

バブー

みなさんボンジュ〜ル。
ついに長い2ヶ月の夏バカンスが終わって
通常運転に戻っているパリ。
でもいつもと大きく違うのは
パリ・パラリンピック絶賛開催中!!
ということだよ♪

パラリンピック、
どうやら日本ではオリンピックのようには
報道されていないようだけれども、
現地パリではとても盛り上がっていて、
フランス人たちも興味を持って楽しんでいるよ。


▲オリンピックと同じように盛り上がっているパラリンピック。
オリンピック期間中はパリを離れてバカンス中でいなかったパリっ子たちも戻ってきて、
聖火リレーイベントにも大勢の人が集まる賑わい。


▲すっかり応援馴染みになったオリンピック・パラリンピックのマスコット「フリージュ」も
パラリンピックバージョンに交代!

とのまりこ
確かに日本では、オリンピックとはうって変わって
ごく一部の競技とか選手のことを除いては
ほとんど報道されないイメージ。

話題になるのはメダルを取った後くらい??
メダルを取ると急にニュースになったりして?
なんとなく、オリンピックのおまけで
あとから開催されているものが
パラリンピックだけれども、
詳しいことは何ひとつわからない。
というイメージが、私の中にもありました。
オリンピックと比べると
触れる機会がとても少ないというイメージ。


▲障害者スポーツであることを完全に忘れてしまう迫力のあるものも多いパラスポーツ。
通常のものとルールが違うものも多いけれど、知れば知るほど面白い!


▲オリンピックでももちろんですが、パラリンピックは観客席にも
ぐぐっと車椅子の方たちも増えて、みんな楽しんでいる様子!

バブー
ところがここパリでは、
その今までのイメージが180度変わるほど、
パラリンピックも同じように注目されて、
みんな楽しんでいるよ。

ボクたちが、オリンピック期間中の
パリに残って試合も観戦すると話をすると、

「え〜!! なんて勇気あることするの?!」
「パリに残るの?! 信じられない。」
「絶対にその期間中のパリにはいたくないわ。
始まる前に脱出するわよ。がんばってね。」

なんて言っていたフランス人たちがとても多い
(フランス人はオリンピックにはあまり興味がない)
ということは以前も書いたけれど、
パラリンピックに関しては、最初から

「パラリンピックだったら興味あるわ。」
「パラリンピックは子供連れていってもいいかな。」

なんていうフランス人が多いのも印象的だったんだ。


▲競技会場、休憩中にはカラオケが流れてみんなで大合唱するのは
オリンピックもパラリンピックも同じ(笑)。
DJが音楽を流したり、みんなで踊ったり大盛り上がり。

とのまりこ
そして蓋を開けてみると、
本当にフランス人たちが
パラリンピックを楽しんでいて、
会場もものすごい盛り上がり。
ブラインドサッカー、柔道、フェンシング、馬術など
チケットがほとんど売り切れて
ほぼ手に入らない競技も多くて。

チケットの売れ行きを観察しているだけで、
パラリンピックの注目具合がわかります。

実際に全く興味がないと言っていた
フランス人の友人たちが
パラリンピックを見にいって楽しんでいる写真が
SNSに載っていたり、
会場で遭遇したりして、身近なところでも
同じように盛り上がりを感じています。


▲みよ! この盛り上がりを! 結果だけでなく、全部日本のテレビで放送してほしい!
オリンピック期間中は、オリンピックのTシャツを着て、
オリンピックの公式グッズをたくさん身に付けて、
お祭りイベントとして試合を楽しんでいる雰囲気が町中に溢れ観光客が多かったけれど、
パラリンピックではそういう人はぐっと減って、
スポーツも観戦として楽しみに来ている地元の人が多い印象です。

バブー
ボクは毎日お留守番だけど‥‥。
ボクのファミリーもね、
毎日のようにパラリンピックのチケット買って
応援に行っていて。
今まで全く知らなかったパラスポーツに出会ったり、
テレビでしか見たことなかったものを
生で見て、その迫力を体感したり
すっかりパラリンピックファンになっているよ。


▲パリのあちこちに設置されている。ファンゾーン。
大画面で観戦を楽しむ人もいっぱい。
パラスポーツを体験できるコーナーもいっぱい。

とのまりこ
パラリンピック、障害者スポーツと言っても
試合を見ているとそこで競技している人たちが
障害者であるということを
完全に忘れてしまうほどレベルが高く、
迫力のある試合ばかりで
とにかくスポーツとして面白い。
(ということは私がどんなにここで力説しても
実際の感動は伝わらないのが残念‥‥泣)

日本ではあまり放送されていないということを
見聞きして、本当に残念なことだなあ‥‥、
と感じています。
いつものワイドショー(ごめんなさい)を
放送する時間に、
いまはパラリンピックの試合をもっと放送してほしい。

そしてできれば、
メダルを取った時だけ
慌てて取り上げるなんてことをしないで、
ただただこのパラリンピックの競技全てを
全部そのまま放送した方が
どんなに面白くて、
健常者が気づかないこと、知らなかったことを
いろいろ知って理解して、
たくさんのメッセージが
ド直球でつながるだろう、と、
悔しい思いでパラリンピックを見ています。


▲車椅子の操作の仕方を教えてもらって、車椅子テニスを体験。
実際に自分がやってみるとどんなに難しいことかがわかって、
さらに試合を見る面白さが倍増!

バブー
各会場はもちろん、
パリ市内のあちこちにできている
「オリンピック盛り上がりイベントゾーン」
などでも、パラリンピックスポーツを
体験することができるようになっていたりして、
会場に行かなくても楽しめる工夫が
あちこちで見られるよ。

学童に預けられている子どもたちが観戦してたり、
今週から始まった学校の遠足として
観戦に行くことになっているクラスがあったり、
大人も子どもも身近に体験できるパラリンピック。
日本でもっともっと取り上げてほしい!


▲今週月曜日から新年度が始まって、
初日から遠足の子供たちがパラリンピック会場にもいっぱい!


▲結果が出た時だけじゃなく、日本の選手たちの大活躍、かっこいい姿、
全部そのまま放送してほしい! 
みなさんが活躍すればするほどきっと日本も変わるはずと信じて全力で応援します!

さて今日も、ボクの飼い主まりこちゃんは
ダブルヘッダーで車椅子バスケと
車椅子ラグビーを見に行くんだって!
今まで知らなかったパラリンピックの世界を
できる限り体験して見て観察してくるよ♪
それではみなさんボンジョルネ〜♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

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東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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2024-09-03-TUE

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illustration:Jérôme Cointre