バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 




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アスパラガス、
どうやって食べる?

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アスパラガス、
どうやって食べる?

バブー

パリは春のように暖かい日が増えてきて、
日が長くなってきて、
桜やアーモンドの花が咲き、
公園ではチューリップなどの花が咲き、
太陽の当たるカフェのテラスには
人がギューギューに溢れ、
街を歩くだけでウキウキする
季節になってきたよ。

春の訪れとともに、
野菜コーナー、果物コーナーに並ぶものも
一気に季節の移り変わりを感じるものに!
そのひとつが「アスパラガス」だよ。

とのまりこ

お馴染みのグリーンアスパラガスはもちろん、
フランスの野菜売り場で春が来た!
と感じるのは、太くて立派な
白アスパラガスが並んでいるのを見るとき。

白アスパラといえば、
日本からフランスにやってきて、
あまりのおいしさに
衝撃を受けた食べ物のひとつ。

茹でたものが瓶詰めされて、
独特の香りの液体につけられている
とてつもなく美味しくないもの! 苦手!
というイメージしかなかったのですが、
自分で茹でていただく白アスパラは
全く別の食べ物だった!
という美味しい衝撃です。

アスパラガスは手で食べる?!ナイフとフォークで食べる?!

白アスパラが八百屋の店先に出始めたパリ。
まだまだ細くて小さめだけれども、
これからどんどん太く立派なアスパラが並び始めます。

基本は「茹でる」ですがさらに焼いて香ばしさを出したり、
春巻きの皮で巻いて揚げたりしても美味しい!

バブー

このアスパラガス、
フォークとナイフでお行儀よく優雅に
お食事をするフランスで、
手を使って食べるのを許されている
数少ない食べ物のひとつなんだよ!

繊細な穂先がナイフで切ったときに
潰れてしまうから、
傷つけないように手で持って、
優しくいただくという習慣からなんだって。

アスパラガスはかつてとても高級で贅沢な
「高貴な野菜」とされていて、
汚れた手を洗う用の
専用のフィンガーボウルなどを
用意して食べることが
正式なマナーだったような野菜だったんだ。
だからその習慣が今でも残っていて、
手で食べることができるんだね。

春巻きの皮に包んであげて、
熱々のうちに「ラルド」と呼ばれる
脂部分のみの生ハムをのせたものは、
お料理上手な友人が作ってくれた最高の食べ方。
これも手で持って、サクサクかじりつく!

とのまりこ

現代、レストランなどで出されるときは
根元のかたい部分や繊維の多い部分は剥かれて、
さらにソースなどもかかって、
ナイフとフォークでいただくのが
前提になっている場合がほとんど。

我が家は家で食べるときも同じで
ソースなどで味付けした状態で出すので、
手を使って食べることはほぼないですが、
シンプルに茹でたものを
ディップのようなソースなどにつけながら
食べる場合には、今でも手で食べるそう。
その場合、根元のかたい部分は残します。

先日、フランス伯爵家の末裔と結婚した
日本人の友人の家
(つまりすごく上流階級のお家柄!)で
ランチをいただいたとき、
まさにこのアスパラガスの話に。

上流階級であるご主人側の家族と
アスパラガスを食べるときは、
みな当たり前のように指を使って、
ベタベタにならずに
上手にお上品に食べるのだそう。
「アスパラは指で食べるものよ」
と義理のお母様に言われて衝撃を受けたと
友人が話してくれました。

春先1ヶ月くらいだけ出回る
「アスパラソバージュ」と呼ばれるものは
パスタにのせたりすると最高に美味しい♪
このバージョンはもちろん手では食べず、
ナイフとフォークを使って。

バブー

この話を聞いてから、
アスパラガスを見かけるたびに、
マリーアントワネットが宮廷で
指先を使ってお上品にアスパラをつまみ
お上品にお口に運び召し上がる姿が
ボクの頭をチラついて離れません。

今年の春アスパラガスは、
指を使ってお上品に食べてみようかな♪

それではみなさん、
花粉症に負けないで(フランスもすごいよ!)
今週もステキな1週間を!

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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illustration:Jérôme Cointre