「フィット感が大事」ということがわかった、
男子の白いシャツ。
じゃあ、じぶんのサイズはどうなんだろう?
店頭でプロによる採寸とフィッティングをすれば
一発解決なのですけれど、「ほぼ日」はウエブサイト。
今回の販売も、メンズシャツは「ほぼ日ストア」のみです。
販売にさきがけて、その「サイズ」のはなし、
なるべくわかりやすくお伝えしたいと思います。
協力してくださったのは、伊勢丹新宿店メンズ館の
アシスタントバイヤー吉田俊介さんと、
メンズ館ドレスシャツ担当スタイリスト山口藍さんです。
まずこちらをごらんください。
今回、販売するルイジ・ボレッリ社の
白いシャツのサイズ表です。
襟と素材で2パターンがありますが、
サイズは同じになっています。
シャツの |
肩幅 |
裄丈 |
着丈 |
袖丈 |
胸囲 |
ウエスト |
37 |
44 |
87 |
74.5 |
65 |
104 |
92 |
39 |
46.5 |
90 |
76 |
66.5 |
111 |
100 |
41 |
48 |
91 |
77 |
67 |
118 |
108 |
最初のポイントとなるのは首周り。
今回用意したのは、37、39、41の3サイズですが、
まず最初に確認いただきたいのは、このこと。
なお「第1ボタンを外したままネクタイ」というのは、
ルイジ・ボレッリ社のシャツではおすすめしません。
のどぼとけの下あたり、
シャツを着たときに襟があたる部分を、
ぐるりと1周測ります。
正面を見て、まっすぐ立って測ってください。
ここで、首の実寸=シャツの首周りのサイズ、
ではありません。
シャツは実寸より2センチ大きめ
(感覚的には指1本が入るくらい)を選びます。
なぜならば、理論上、ぴったりでも入るわけですが、
自宅で水洗いをし、ときに乾燥機をかけ、
あるいはクリーニング屋さんに出すとしても、
首周りは5ミリから1センチの縮みが出ます。
ですからネクタイをする場合で
第1ボタンを留められるようにと考えると、
「プラス2センチ」が理想。
実寸37センチの人は、
首周りが39センチのシャツを選びます。
37センチだと小さくなりますし、
41センチでは大きすぎます。
そうするとネクタイをしたときに襟が重なり、
きれいに見えません。
首周りの実寸 |
シャツのサイズ |
ウイズタイ |
こうなります |
〜35.5 | 37 |
◎ |
きれいに見えます |
39 |
× |
大きすぎます |
|
41 |
× |
大きすぎます |
|
35.5〜36.5 | 37 |
△ |
タイトです |
39 |
○ |
すこし大きめかも |
|
41 |
× |
大きすぎます |
|
36.5〜37.5 | 37 |
× |
第1ボタンが締まりません |
39 |
◎ |
きれいに見えます |
41 |
△ |
かなり大きめです |
|
37.5〜38.5 | 37 |
× |
第1ボタンが締まりません |
39 |
△ |
タイトです |
|
41 |
○ |
すこし大きめかも |
|
38.5〜39.5 | 37 |
× |
小さすぎます |
39 |
× |
第1ボタンが締まりません |
|
41 |
◎ |
きれいに見えます |
|
39.5〜 | 37 |
× |
小さすぎます |
39 |
× |
小さすぎます |
|
41 |
△ |
タイトです |
ちなみに、武井の首周りの実寸は40。太いです。
ということは、ネクタイをする前提だと、
今回のラインナップには該当するシャツがありません。
すみません、これは武井の体型が
ちょっとへんてこなのです。
じっさい「どのような体型のかたにも」
というわけにいかない仕入れの現状がございます。
ということで、ここはノータイ前提で、次にすすみます。
ネクタイをしない人は、首周りのことを
いったん忘れてください。
むしろシャツと身体がどう沿うかという
「全体のフィット感」を重視します。
そのために、胸囲とウエストを測ります。
手を横に広げて、
脇の下ぎりぎりをぐるり一周、測ります。
メジャーを地面に対して平行になるように
(斜めにならないように)巻いたら、
手を下ろして、姿勢をただしたところで計測します。
おへその少し上、
おなかでいちばん「出っ張っている」部分を測ります。
そこで、シャツのサイズ表をもういちど見ます。
胸囲とウエストは「ぴったり」でもいいわけですが、
縮みも考えて、数センチは余裕がないと
背中がつっぱったり、おなかのボタンが外れたりします。
「シュッとした」フィットな着方としての目安は
実寸プラス10センチです。
さらに実寸プラス15センチあれば、ややゆったり目です。
それ以上大きいと、だぶついた印象になります。
シャツの |
シャツの |
フィット |
ゆったり |
シャツの |
フィットする |
ゆったりの |
37 |
104 |
91〜94 |
87〜90 |
92 |
79〜82 |
75〜78 |
39 |
111 |
98〜101 |
94〜97 |
100 |
87〜90 |
83〜86 |
41 |
118 |
105〜108 |
104〜107 |
108 |
95〜98 |
91〜94 |
武井の場合は、胸囲が104センチ、
腹周りが93センチでしたので
「41」であれば、問題なく入ります。
「39」だとややタイトですが入りますね。
伊勢丹さんの店頭であれば
「40をおすすめします」だそうですが、
そのサイズは「ほぼ日」仕様にはありませんので、
ぼくが現実的に「ほぼ日」で買うとしたら39になりそう。
ためしに40を着てみたらこんな感じでした。
これで、肩の袖付けの部分が「ちょうど」。
ボレッリ社のシャツは、そのラインが
肩の内側に入っていたほうが動きやすい、
ということを考えると、41では肩が落ち、
大きいのに動きづらいということになりそうです。
そっか、じゃあ、ダイエット前提で39だ!
ちなみに「裄丈(ゆきたけ)」の測り方。
くびのまんなかから、肩のいちばん高いところを通り、
手首の、「理想の袖の部分」までを測ります。
(左右の肩のいちばん高いところを
この写真のように襟のつけねを通して結べば
「肩幅」が出ます。)
これは「好み」があるのですが、
イタリアのシャツの着方のルールに忠実になると、
ジャケットを着たとき、すこしシャツの袖が見えるのが
うつくしい着方と言われているので、
親指のつけねまでを測ります。
(一般的にはすこし「長め」です。)
武井の裄丈は「80」でした。
40のシャツの裄丈は89センチもありますから
かなり長めになっちゃいますね。
じつはルイジ・ボレッリのシャツは、
イタリアでつくっているゆえに、袖が「長め」です。
なぜならば、シャツは肌着という考えがあるので、
外でジャケットを脱ぐことを想定していません。
そしてジャケットの袖口からシャツが見えることを、
「いかなる場合においても」守りたいと考える彼ら。
バッグを提げているときも、
食事をしているときも、運転をしているときも、
吊り革につかまっているときも、
気をつけをしているときも、
ジャケットからシャツが覗いていることが「うつくしい」。
だからシャツは「長いにこしたことはない」のです。
そして、シャツのカフス(袖)が、
タイトめになっているので、
がばがばっと、下がってきてしまうことなく、
手首の尺骨のあたりできれいにとまります。
シャツの袖丈がちょっと長くても、
ジャケットを着ているぶんにはわからないし、
袖の中でどんなに「くしゃくしゃ」になっていても、
彼らは気にしないのだそうです。
ですが、日本では、ジャケットを脱いで、
人前でシャツ姿になることが珍しくありません。
ですから、ルイジ・ボレッリのシャツについて、
「袖が長いのが気になるなあ」というかたは、
袖をたくしあげる「シャツガーター」や
「アームバンド」などを使って、
二の腕や肘のあたりで余ったぶぶんをたくしあげたり、
「お直しをする」ことをおすすめします。
ちなみに、お直しのときは、
「袖付け」部分を外して直すのではなく、
「カフス(袖)」のところで直してもらってくださいね。
ルイジ・ボレッリの袖付けはハンドメイドなので、
その部分を残したほうがいいという意味です。
「すでにジャストサイズのシャツを持っている」という方は、
そのシャツを測り、ルイジ・ボレッリ社のサイズ表と
見比べて、じぶんのサイズを探してください。
首周りは表記があると思いますから、
測るのは2箇所でOKです。
まず胸囲。
シャツを平たい場所において、
脇の下の袖の付け根の部分を直線で測ります。
2倍すれば「シャツの胸囲」が出ます。
そしてウエスト。
ボディでいちばん「絞って」ある部分を
まっすぐ測ります。これも2倍すれば
「シャツのウエスト」が出ます。
ということで、完璧とは言えないかもしれませんが、
シャツ選びの参考になさっていただけたらと思います!