ななつめのどうぶつ たぬき
へびの歌といえば、
「へびの泣く夜」です。
『音楽堂』収録曲)
あれは「へびが泣くか泣かないか」というところで
できちゃった歌詞です。
へびは「カーーーッ」と、えものを食べるようすから、
からだの形状から、なにからなにまで、
ああいう感じで、ちょっと浮かばれない。
人間からは好かれませんね。
うん。だけど、
「たまには書いてみたいな」
「へびということばを文字で見たり
 耳で聞いたりしてみたいな」
と思わされるんだよ。
白蛇とか、崇めてる人もいるよね。
蛇のぬけがらを
財布に入れとくといいって聞いたことがあるよ。
ぼくらのふだんの暮らしとは
ちがうところにいるどうぶつだ、
ということなんだろうね。
だけど「そっち」に手をつっこんだほうが
金持ちになったり
なにかを飛び越えることができるって
ことじゃないかな?
私、ぬけがら好き。
すばらしいよね。
よく抜けるなぁ、と思うよね。
アッコちゃんが、ねこをかわいがったり、
いきものやどうぶつについて考える時間は
一日のうちのどんな時間に展開されてるの?
本を読む時間のような位置づけ?
うーん、そうねぇ。
なぐさめを求めてるときは、
どうぶつだね。
そうか。
その時間って、思った以上に長いよね。
そうね。長い。
なぐさめられるということは、人によっては
「食べる」ことだったりすると思う。
うれしくって、自分というものを肯定されていて‥‥。
もっと別なことでもありうるし。
そうか、どうぶつ以外だと
「食べる」ことで充足してるのかぁ。
あとは、達成感かな。
1位になったよ! とかいうことで
報われたり。
つまんない人生ね。
はははは。

「なぐさめ」という言葉って、
ちょっと低く言われてるじゃん?
「そんなの、なぐさめにしかなんないじゃん」
みたいにさ。
でもさ、なぐさめって、高いよね。
うん、そのとおり。高い。
なぐさめこそ、
人生にいちばん必要なものだよ。
そうだね。
希望となぐさめが大切。
なぐさめって、ものすごく
すばらしいものだ。
逆にダメなのは、癒やしだと思う。
そんなものはいらない。
癒やしってすごくこう‥‥
個をとろけさせちゃうかんじ?
うん。
なぐさめは、もらったら、
自分でそこから解決していくもの。
「癒やしてもらう」という、
そんな受動的なものはダメだ。
なんの頭も働いていないから。
癒やしまでできると思うなよ、
ということでもあるんだよね。
どうぶつは
遠くにいる存在だけど、なぐさめをくれます。
いろんなこと、知らせてくれると思う。
あんなにいろんな工夫をして
生きているんだからね。
感心しちゃう。
今日は、たくさん話せてたのしかったです。
コンサートにも行きますね。
それじゃ、またね。

(おしまいです。     
 ありがとうございました)
イラストレーション:東久世
写真:松本昇大
2013-12-09-MON
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