BUSINESS
ほぼ日式
声に出して読めない日本語。


その36


ゆーないと
ほぼにちわー!
「読めない土曜の女たち。」
でぃっす!

りか
メールをご紹介します。

=
ほぼにちわ。
今週の「ヨメナ女。」
オガーさんの

>じつは、上ふたつはどちらも
>「ひこぼし(牽牛星・彦星)」、
>下ふたつはどちらも
>「おりひめ(織女星・織姫)」
>と読むのが慣習なの。

を読んで思ったのですが、
「習慣」と「慣習」って
どう違うんですか!?
おしえてください〜〜〜!!
(CUBE)

オガー
CUBEさん、
メールをありがとうございました。
はい、「習慣」「慣習」
使いわけております。

アロハ
同じ漢字で、
前後が入れ替わるだけで。

ゆーないと
なんとなくならわかるんすけど。
それよりか、あんまり「慣習」って
使う機会がないんで、
真剣に考えたことないっすね。

オガー
んーと、
習慣は、個人的で、
慣習は社会的な感じ?

りか
たとえば「習慣」は、
「わたしは朝食に
 パンを食べるのが習慣だ」

だし、「慣習」なら、
「日本では朝食に
 ご飯と味噌汁が慣習だ」

みたいなー?

オガー
辞書で見ると、

かんしゅう【慣習】
(1)ある社会で、長い間にみんなに
認められるようになったならわし。
世間のしきたり。
「土地の―に従う」
(2)なれること。習慣となること。
「風俗に―する/民約論(徳)」

しゅうかん【習慣】
(1)長い間繰り返し行われていて、
そうすることが決まりのように
なっている事柄。
また、 繰り返し行うこと。
「早寝・早起きの―をつける」「悪い―」
(2)ならわし。しきたり。風習。慣習。
(3)〔心〕学習により後天的に獲得され、
繰り返し行われた結果、
比較的固定化するに至った反応様式。

(大辞林 第二版 (三省堂)より抜粋)

となっているから、
どっちを使っても間違いじゃないことも
あるようですね。

ゆーないと
なるほど。
ときどきこーゆーことばが
ありますね。
おんなじ字の入れ替えで、
意味がびみょ〜〜に違う。

りか
「出家」「家出」とか!

アロハ
これは、「どちらを使ってもいい」
というわけにはいかないわ!

オガー
ところが、これを見てみて。

しゅっけ【出家】
〔仏〕 家庭などとの関係を切り、
世俗を離れ、戒を受けて僧になること。
また、その人。
現代では、各宗派の定めにしたがって、
僧としての資格を得ること。僧侶。僧。

いえで【家出】
(1)ひそかに自分の家を出て、
帰らないこと。出奔
(2)外出。
(3)僧になること。出家。

(大辞林 第二版 (三省堂)より抜粋)

アロハ
わーお。
「家出」は「出家」の意味でも
使えるようですね。

ゆーないと
へー。
「弟子」「子弟」は?

でし【弟子】
特定の師について学問・宗教
・技芸の教えを受ける人。門人。
ていし。

してい【子弟】
子供や弟。転じて、年若い人。年少者。
「―の教育に当たる」「良家の―」

(大辞林 第二版 (三省堂)より抜粋)

りか
ああ、これはすっきり。
ただ、「子弟であり、弟子でもある」
ということもありそうだけどね。

オガー
お寿司屋さんの息子が二代目とかね!

ゆーないと
弟子といえば‥‥、
この前、新しいコンテンツの
「法隆寺に行こう!」に、
うちらから
注文しちゃいましたよ。

りか
注文?

ゆーないと
なんか、読めないんすよ!
ことばが!
ヨメナ女として、がつーんと、
言ってやりましたよ。
「読みかたを入れてくだせぇ〜〜」
って。

アロハ
泣き落としじゃないですか。

ゆーないと
つーか、ユーザビリティっすよ。
読者の側に立つ、
あなたの心のパートナーっすよ。

オガー
ははーん。それで、
棟梁(とうりょう)とか
鵤工舎(いかるがこうしゃ)とか
入ってたんだ。
ま、たしかに「鵤」とか、
知らない字だものね。

アロハ
そういえば、
わたしも、おかげで読めたのがあって
助かりました。
大工さんの道具ですけど。
なんだか忘れちゃいましたけど。

りか
じゃ、ヨメナ語プチ試験〜〜。
どんどんどん。
ぱふぱふー。

アロハ
どひゃっ。
やぶへびー。

りか
ささ、
ゆーなちゃんとアロハちゃん、
次のことばを読んでね。
ヒントは、
すべて大工さんの道具でーす。

「鋸」 「鑿」「鉋」
「鑢」
「錐」「釘」
「槍鉋」
「曲尺」

ゆーないと
きつい!!
まじわかんね!
やっべやっべ! まじわっかんね!
ちょやべ!!
どうしよ。

「鋸」 すそ!
「鑿」ばん!BANG BANG!!
「鉋」ほう!
「鑢」りょ!
「錐」つい!
「釘」くぎ!!!!!
「槍鉋」やりほう!ラリホー!
「曲尺」まげ!にゃんまげ!

アロハ
くぅぅぅぅ。
大工用具とわかりつつ、
よめね。
よめね。
よめね。
「つぼ」にしたい。
ぜんぶ「つぼ」!
ぜったいまつがってるけど。

「鋸」すそ。ちがうなぁ。
「鑿」かに。じゃないし‥‥
「鉋」あっ、これかんなだっけ?
「鑢」やり?
「錐」くい。
「釘」くぎ!!!
「槍鉋」てっぽう。
「曲尺」まがりしゃく!

もう全部「つぼ」でいい!!!!

りか
‥‥正解はこちらでーす。

「鋸」のこぎり
「鑿」のみ
「鉋」かんな
「鑢」やすり
「錐」きり
「釘」くぎ
「槍鉋」やりがんな
「曲尺」かねじゃく

オガー
なんでふたりとも、
「鋸」が「すそ」なのよ!

りか
「釘(くぎ)」だけ、
めちゃめちゃ自信たっぷりで。

ゆーないと
アロハさんの「つぼ」ってなに?

オガー
なんかね、読めない難しい字は、
全部「壺(つぼ)」に
なっちゃうんだって。
おかしいよね。

りか
それはいったい、
どういうトラウマなの?

オガー
さあ。
赤ん坊の頃、壺に落ちたとか?

りか
あ、かまれたとか!
壺に。

オガー
いやいや、
拾われて育てられたのかもよ。
壺に。ふふふ。

アロハ
なんですか、わたしは。
壺育ちですか。
花とか持って立ってるのが
お似合いってことですか!

ゆーないと
わあ。怒った。

りか
まあまあ。
大工さんの道具、
きいたことあるのばっかりなのに、
意外と字は知らなかったでしょ。
わたしも勉強になりました。

ゆーないと
なんかー、
職人さんの世界っぽくて、
かっちょいいっす!

アロハ
「法隆寺へ行こう!」を読むと
厳しそうだけど、
宮大工さんというお仕事にも
あこがれますー。

オガー
これからのお話も面白いらしいよ。
みなさん、「ヨメナ語」同様、
よろしくねー!

アロハ
読めない字があったら、
「つぼ」って読めば
いいじゃない!


オガー&りか
&ゆーないと
もうええ。

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2005-07-09-SAT

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