さて、新しく自分の建物を持つ、というのは、
自分の「暮らしのかたち」を考えることに
密接に関わってくるのだな、と改めて感じています。
あの建物をどう使おうか。毎日いろいろ考えています。
まだまだ図面の状態ですから、
今のウチにどんどん描いて、
満足いくものに持っていかないと、
工事が始まってからの計画変更は、
迷惑をおかけしますから。
空間の素敵な使い方、をかんがえると
まず知人のSさんの個人スペースが浮かびました。
それは自宅とも、仕事場とも違う、
中間的なプライベート・スペースです。
自宅でないから招く方も、
そして招かれる方も気が楽なところがあります。
それにインテリアもちょっと住宅とは違うから、
それが落ち着く。そんな遊びの空間です。
そしてもうひとつ、金沢のガラス作家、
辻和美さんのギャラリーのことを思いました。
工房でものを作っていると、
そこにお客さんが来ていただくと少し困る時がある。
作業の段取りや、仕事のリズム、
作業中は手を休められないことも多いから。
だから辻さんは工房とは別に、
作ったものを見ていただくための
スペースのようなものがあるといいというので、
ギャラリー&ショップを作ったそうです。
そこにはちょっとカフェのスペースもあって、
ああいうのもいいな、と僕は漠然と考えていました。
ショップを持つということは、
今までより街に対して扉を開く、
と言うことになるのでしょうか。
たいした山ではありませんが、
僕の工房は市街地からは標高が
100メートルばかり上がっているところなので、
徒歩や自転車ではちょっと大変なところにあります。
でも10センチができれば、
町にいる時ぶらっと立ち寄れる。
訪ねてこられる人には随分便利になることでしょう。
山から町へ、ということなのですね。 |