森下 |
遅れてすいませーん。
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荒井 |
どうもです。
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森下 |
あれ? おひとりですか? あややは?
わたしはまた、てっきり、
あややがハイテンションで
先にドラマの話をしまくっているかと‥‥。
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荒井 |
ええと、あやさんはですね‥‥。
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── |
つまみ出しました。
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森下 |
え?
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荒井 |
さっきまでいらっしゃったんですが、
永田さんが
「3人そろうまで待ちなさい」と
何度注意しても、
どんどんドラマの話をしてしまうので。
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── |
つまみ出しました。
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森下 |
な、なるほど。
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あやや |
いまの声は森下さんですねーーー!!
いやっほぅーー、3人そろいましたー!
やりましょう! ドラマの話!
私の夢! 私の幸せ! がおーーー!
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森下 |
どうどうどう。
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荒井 |
どうどうどう。
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── |
どうどうどう。
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あやや |
ハッ、ハッ、ハッ。
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森下 |
あやや、その調子だと、また、
朝から、誰彼かまわず
ドラマの話をしまくって
ひんしゅくをかっていたのでは‥‥。
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── |
「朝から」じゃありません。
「一週間前から」ずっとこうです。
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あやや |
ああ、早く、はじめましょう!
私の夢をはじめましょう!
テレビのプロフェッショナルの
みなさんとともに、
大好きなドラマの話をしまくるという、
この、私の夢を! 世界よ、ありがとう!
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森下 |
落ち着きなさいってば。
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荒井 |
そんなハイテンションだと
また、異常な目をしたおかしな写真を
いっぱい撮られちゃいますよ?
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あやや |
かまうもんかっ!
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秋の連ドラ、チェックしていきましょう。
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── |
ええと、気を取り直しまして‥‥。
みなさん、どうぞ、よろしくお願いします。
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森下 |
よろしくお願いします。
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荒井 |
よろしくお願いします。
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あやや |
ぃよろしくお願いしますっ!
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── |
えー、本日も、半年前に引き続き、
脚本家の森下佳子さん、
マンガ家の荒井清和先生、
そして、ほぼ日のあやちゃんという
テレビにたいへんくわしい3人で
新しくはじまるドラマを
チェックしていきたいと思いますが‥‥。
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あやや |
‥‥だふ‥‥だふふふ、どぅふふふ。
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森下 |
あやや、笑い声が漏れてるよ。
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荒井 |
さっきから、ずっと笑ってますよね。
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── |
少し歯がゆいのは、
あやちゃんのこの異常なテンションを
そのままコンテンツにすると、
事実じゃないような感じで
伝わってしまうということです。
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荒井 |
たしかに。
過剰にデフォルメされた人に
なっちゃいますよね。
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あやや |
‥‥ぼふふ、でふふふふ。もふ。
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森下 |
こりゃもう、
さっさとはじめたほうがいいですね。
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荒井 |
そう思います。鎖を解き放つべきかと。
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── |
じゃあ、行け、あやちゃん!
気になるドラマについて、
存分にしゃべるがいい!
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あやや |
きしゃーーーー!
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東京DOGS |
フジテレビ系 月曜日 21時〜 |
出:小栗旬 水嶋ヒロ 吉高由里子 |
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あやや |
えー、森下さんが脚本を
担当してらっしゃる『JIN〜仁〜』は
のちほどたっぷりうかがうとして、
まずは、そうですね、派手なところで
『東京DOGS』について!
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荒井 |
「月9」ですね。
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あやや |
そうです。
なんといってもキャストに注目!
いまをときめきまくる、
小栗旬さんと、水嶋ヒロさんの
ダブルキャストです。
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森下 |
あややは、がっぷり食いつくよね。
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あやや |
がっぷり食いつきますよ。
ただ、キャスト的には
がっぷり食いつくがゆえに、
ちょっと手に汗握るというか、
気になる面もあるんです。
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荒井 |
というと?
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あやや |
脚本家の方が『33分探偵』の方なんですよ。
あのドラマはあのドラマで
ぜんぜんオッケーなんですけど、
なんていうんでしょう、
「月9」との組み合わせが読めなくて。
妙にギャグっぽいところへ走ると、
なんか、ハラハラしそうで。
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荒井 |
あ、これ、コメディーなんですか?
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あやや |
だと思うんですけどね。
系統としては。
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森下 |
『33分探偵』って、
王道コメディーっていうより、
ちょっとオフビートな感じでしたよね。
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荒井 |
主演が堂本剛さんで。
ちょっと不思議な感じのコメディー。
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あやや |
そうそう。
あの雰囲気が「月9」にどう馴染むのか。
うまくハマったら、効果は大きそうなので、
そのへんはたのしみではあるんですけど‥‥。
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森下 |
あれでしょ。
キャスト的に大好きだからこそ、
筋が王道を行かないと、不安が募るというか。
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あやや |
そう! せっかくの
小栗旬&水嶋ヒロなんだから、
ふつうにやってー、っていう。
あと、今回の「月9」って、
詳細の発表がほかのドラマよりも
ちょっと遅かったんですよ。
いろんな要素がギリギリまで
「未定」になってて。
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荒井 |
ああ、そうでしたね。
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── |
よく知ってんなー。
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あやや |
そういうときって、
なんかバタバタしてる印象があって
やっぱりちょっと心配なんですよね。
いえ、いざはじまってみたら、
ぜんぶ杞憂に終わるのかもしれませんけど、
楽しみであるがゆえに、落ち着かない。
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森下 |
ちなみに、小栗旬さんと水嶋ヒロさんと、
どっちに思い入れが?
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あやや |
小栗旬さんっ!
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荒井 |
ほぅ。
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あやや |
小栗旬さんっ!
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森下 |
1回でいいから。
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あやや |
あの、すいません、これ、
最初に言い切っておかないと
気持ち悪くなっちゃいそうなんで
ここで、もう、言わせてください。
わたしは‥‥
小栗旬さんを、プッシュします!
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荒井 |
知ってます。
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森下 |
知ってるって。
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── |
小栗旬さんって、
すでに大人気だという気がするけど。
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あやや |
と、思うかもしれませんが、
彼はここからもう一押しすべきかと!
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森下 |
すごい熱意だね。
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荒井 |
うーん、小栗旬さんって、
いまは上り調子という段階を越えて
安定してる気がしますけどね。
『情熱大陸』で取り上げられたあたりが、
いちばん注目されてた時期で。
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あやや |
つまり、荒井先生は、
小栗旬のピークは過ぎたんじゃないかと
言いたいわけですね。
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荒井 |
言ってない、言ってない(笑)。
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あやや |
言ったとしても大丈夫です。
小栗旬さんは、
そんなヤワな役者じゃありません。
なんといっても彼は下積みが長い!
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森下 |
ああ、長いねぇ。
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あやや |
たいへん長い人なんです。
ですから、ここのところの安定感は、
アイドル的なブームが終わり
さらなるステップへ入ったと見るべきかと。
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荒井 |
ほー。
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森下 |
お茶のおかわり、もらいますー。
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あやや |
ああっ、ヤバい、この反応!
わたし、空回り気味?!
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── |
あやちゃん、あやちゃん、
あれ、お見せしたら?
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あやや |
‥‥‥‥わかりました。
おふたかたに、
わたしの「本気(マジ)」を
お見せしましょう!
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荒井 |
なんです?
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森下 |
なになに?
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あやや |
いいですか?
‥‥‥‥ジャジャーン!
小栗旬さんの写真集です!
ファーストフォトエッセイも買いました!
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森下 |
あはははははは。
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荒井 |
ははははははは。
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森下 |
それ私物?
会社の資料じゃなくて?
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あやや |
私物です! 超私物です!
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荒井 |
すごいなー。
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森下 |
ふだんそういうの買う人?
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あやや |
いえ、ほぼ、はじめての体験です。
さかのぼってみると、
小学校のチェッカーズ以来!
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森下 |
はははははは。
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荒井 |
いや、おもしろいですけど、
その、なんと反応していいのか。
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── |
ですよねぇ(失笑)。
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あやや |
ですよねぇ(失笑)。
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森下 |
自分で失笑するな。
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── |
あの、どうにかして、
ドラマの話に戻したいんですけど、
協力してくださる方はいらっしゃいますか。
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荒井 |
それでは、私が。
『東京DOGS』は主役のふたりだけでなく
ほかのキャストも充実してます。
たとえばヒロインに、吉高由里子さん。
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あやや |
吉高由里子さん、大きいですよね。
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荒井 |
『白い春』でもよかったですし。
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あやや |
あと、三浦友和さんもいますし、
勝地涼くんとかもいるんですよ。
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森下 |
うん、いいですね。
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あやや |
ここらへんは、
やっぱり「月9」の安定感。
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荒井 |
ええ。だから、よっぽど
変わったことをしない限りは当たるというか、
観ちゃいそうな気がしますねぇ。
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あやや |
そう思います。
その意味でも、変わったことを
あんまりしませんように。
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森下 |
でも、話もどしちゃいますけど、
たぶんこれ、ものすごく、
笑いに振ってきそうな感じがありますね。
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あやや |
そうなんですー。
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荒井 |
資料の随所に
「シリアスコメディー」って
書いてありますし。
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あやや |
「シリアス」だけでいいのに‥‥。
いや、あの、観てみないとわかりませんけど、
なんていうか、コメディーって
ほんとむずかしいじゃないですか。
とくに、シリアスベースで笑わせるのって。
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森下 |
そうですねぇ。
あの、『MR.BRAIN』っていう
事件ものの脚本をやって痛感したんですけど、
事件の要素で話を組み立てていくと、
キャラで遊ぶ余裕って
どんどんなくなっていくんですよ。
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あやや |
ああー、なるほど、なるほど。
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森下 |
やれないわけじゃないと思いますけど、
なんていうか、たとえば、
殺人事件が起こったときに、
それを吹っ飛ばすくらいの、
おもしろい会話をしていては
困るわけじゃないですか。
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荒井 |
ああ、そうですよね。
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森下 |
シリアスのなかで笑いをやろうとすると、
そういう制約はどうしても出てくるんで。
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あやや |
そうなんですよねー。かといって、
「コメディー、やってまーす!」みたいな
べたべたな設定でも引くし‥‥。
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── |
あははははは。
あやちゃん、いまのポーズ、
もう一回やって(笑)。
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あやや |
「コメディー、やってまーす!」
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荒井 |
あの、思うんですけど、『東京DOGS』が、
刑事物で、シリアスで、コメディーっていう
かなり難しいことにチャレンジしているのは、
『相棒』のロングヒットも
影響しているのかなと。
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森下 |
あ、なるほど。
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あやや |
なるほどーーー。
あっ! ハイハイハイ!
その路線で、もうひとつ
思いついちゃいました。
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荒井 |
どうぞ。
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あやや |
刑事、シリアス、コメディーっていえば、
わたしにとっては『あぶない刑事』!
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森下 |
ああー。
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荒井 |
そうか。刑事もので。コンビで。
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森下 |
『あぶない刑事』、
おもしろかったですよね。
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あやや |
すっごいおもしろかったですよ〜。
勇次と鷹のあのやりとり。
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荒井 |
いわれてみると、『相棒』より、
『あぶない刑事』に近いかも。
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あやや |
だとすると、楽しみ。
よかった、よかった、わたしのおかげで、
不安が楽しみに変わりました。
ありがとう、わたし!
そして、ありがとう、小栗旬さん!
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森下 |
なにがなんやら。
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荒井 |
ま、でも、観るでしょう、これ。
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── |
というわけで、『東京DOGS』はいいとして、
あの! みなさん、すいません!
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あやや |
はい。
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森下 |
はい。
|
荒井 |
はい。
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── |
1本のドラマでしゃべりすぎ!
こんなんじゃ一晩中かかっちゃいます!
とくに、荒井先生、森下さん、
あやちゃんのペースに巻き込まれないで!
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荒井 |
はーい。
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森下 |
はーい。
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あやや |
ああ、楽しい!
わたしはいまこの瞬間が楽しい!
いまこの瞬間のわたしが輝いている! |
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(つづきます) |