ジョージ |
だから、物欲の新たなドアはあるのよ。
ドアは、開くの。ある日突然。
鍵の箱がキラキラキラキラと、こう‥‥ |
ノリスケ |
そうね。鍵をいっぱい持って。 |
ジョージ |
今‥‥今、開けようかどーしようか、
悩んでるのが、石の箱。‥‥石の扉。 |
ノリスケ |
え? 宝石? じゃ、もう、時計の扉は
開いちゃったってことね? |
ジョージ |
時計の扉は開きっぱなしだもの。 |
ノリスケ |
開きっぱなしか! |
ジョージ |
今、網戸がかかっている状態。 |
つねさん |
網戸か! |
ノリスケ |
あぁ‥‥、虫が入ってこないようにね。 |
|
ジョージ |
で、石の扉。 |
つねさん |
石はやめな。 |
ジョージ |
そうよね。‥‥石、ね〜。 |
ノリスケ |
いいんじゃない? 行けば。
‥‥何を根拠に「やめな」って言ってるの? |
つねさん |
いやぁー、なんだかねえ。 |
ジョージ |
きつくなるのが分かってるからでしょ? |
つねさん |
うん。 |
ノリスケ |
いーじゃない。面白いから。
そんな人まわりにひとりいたら
面白いじゃない。 |
ジョージ |
やっぱり、まずは、
クロムハーツの石入りかなー‥‥。
石がいっぱい入ってるの〜。 |
つねさん |
際限ないからね。結局。
(笑)‥‥いいけど。別に。 |
ジョージ |
絶対ね、どっかに何かが
巣食ってるんだと思うんだよね。 |
ノリスケ |
フフフフ。病原菌が? |
ジョージ |
そう。絶対に。で、これが病気の元。
‥‥を元から断たないと、ダメなんだと思う。 |
ノリスケ |
だって、一生治らないと
言ったじゃないですか! |
ジョージ |
そうなのよ。‥‥そうなんだわ〜。
でも、多分ね、どこか‥‥別のものに
すり替えることができそうな感じはするのよ。 |
ノリスケ |
ほー。 |
ジョージ |
例えばね、顔の大きい女性占い師? |
ノリスケ |
はい。ポマードを付けたみたいな。 |
ジョージ |
そう。あの人のあの光り物に対する欲‥‥
あれって何なの? |
ノリスケ |
フフフフ‥‥なんでしょうね。 |
つねさん |
ね。何なんでしょ。 |
ジョージ |
あれって、多分、
厄除けとか厄落としとかみたいな
感じなのかなと思うよね。 |
つねさん |
ほんと、そうだよね。肩こり、しそう。 |
|
ジョージ |
なんかな〜、ああいうふうには、
絶対、なっちゃいけないんだなぁと思いつつ、
大きなカテゴリーのワッカでくるむと、
そちらの方に含まれてるのかなって
思うことって、ない?
客観的には嫌ってるんだけど、
そっちの方に向かって行くんだよ。 |
ノリスケ |
それは、僕にとっての、こぶ平ね。 |
つねさん |
正蔵さん、ね。 |
ジョージ |
そう、そう、そう。そう思う。 |
ノリスケ |
最近、正蔵を襲名してから、
スーツ着てらっしゃるので、‥‥ |
つねさん |
ラッキー、みたいな? |
ノリスケ |
見え方が違って、よかった。(笑)
でも大きくくくると
そっち側なのかなーと思うと、
つらいなぁ、と思いつ。 |
ジョージ |
つらい、でしょ? |
ノリスケ |
と思いつつ。 |
ジョージ |
人間ってほんとにね、
自分が嫌いなものに、いつかは、なるの。 |
ノリスケ |
ゥハァー‥‥やめてよっ!! |
ジョージ |
スター・ウォーズよ。
自分を生んでくれた父親に
いつかはなるじゃん。
ジョージ・ルーカスが
この前インタビューで言ってたよ。
ジョージ・ルーカスって大きい映画会社が
大嫌いで仕方がなくって‥‥ |
ノリスケ |
ハリウッド、嫌いだよね。 |
つねさん |
インディペンデントに行ったのに。 |
ジョージ |
自分で独立して作ったのに、
今は、へんてこりんな映画会社よりも
大きくなっちゃって。で、会社になって、
自分が作りたくもない映画が
どんどん出来上がっていって。
それで、今度、分けたでしょ。会社を。
自分が嫌で仕方がなかった映画会社に
自分がなっちゃったんだね、って言ってた。
みんな、そうなるんだと思うよ。
‥‥オイディプス・コンプレックスだよね。 |
ノリスケ |
ああ‥‥母親をめぐる父親への憎悪、ね。 |
ジョージ |
自分が嫌いな父親に、必ず、自分がなる。 |
ノリスケ |
そういう、もっともらしい事を
言ってですねー(笑)。 |
ジョージ |
まとめようとするんだけどー。 |
ノリスケ |
時計とかね、石をね‥‥。
もう、石、行っちゃってください!
|