ジョージ |
変な雑誌出たの知ってる?
雑誌ぃ。あ〜、題名忘れたの。
題名忘れたんだけど‥‥、 |
ノリスケ |
メンズ? |
ジョージ |
メンズ。創刊したばっかり。 |
ノリスケ |
へぇ。 |
ジョージ |
総合誌になるのかな、
ファッション誌になるのかなぁ?
テーマがね、なんか、
ラグジュアリーなファミリーとかなの。 |
ノリスケ |
え? |
ジョージ |
ラグジュアリーなファミリー。
よくわかんないんだけど、
ちょい不良(ワル)を気取るような
オヤジじゃなくて、これからは、
プレッピーなお父さんの時代とかいうの。 |
ノリスケ |
ちょっと待って。プレッピーっていうのは、
プレップスクールのファッションよね?
名門私立校に通う東海岸の良家の子女が、
着崩したのがオシャレだっていうんで、
みんなが真似したんでしょ? |
つねさん |
あー、そうなんだ。 |
ジョージ |
プレップって、preparatory
(プリパラトリー=“準備の”)なんだよ。 |
つねさん |
ふん。ふんふん。 |
ジョージ |
例えば妊娠準備もあれば、 |
つねさん |
ふはははは! |
ノリスケ |
や、そうなんだ(笑)。妊娠準備? |
ジョージ |
えー? 妊娠準備ってのは、
妊娠に至る前の行為のこと、を言うのよ? |
ノリスケ |
つまり、妊娠するために体温を測ったり
計画したりすることすべて? |
ジョージ |
ま、それもそうなんだけど、
ちょっとオシャレにね。 |
つねさん |
あー。 |
ジョージ |
今日は、彼女とプレップしてみましたっ! |
ノリスケ |
って言うの? あ、そうなの! |
つねさん |
隠語みたいな。 |
ジョージ |
隠語ぉ〜! そんな感じね。
そいで、そう、プレップスクール。 |
ノリスケ |
へぇ。 |
ジョージ |
アイビー系の有名私立大学の
入学準備をするための私立高校に通っている、
‥‥予備校じゃないのよ?
そんな、いわゆる高校生なわけですよ。 |
ノリスケ |
高校生とラグジュアリーなおやじが
どうつながるの? |
ジョージ |
しかも、ファミリーで‥‥。
たぶん、あれだと思うよ、
危険でちょっと不良っぽい男の
アンチテーゼっていうの?
(店員に)ありがとー。 |
ノリスケ |
ありがとー。
あ、今回は六本木の、映画館の脇にある、
カフェで収録中でーす。 |
つねさん |
1000円で飲み物飲み放題で
シフォンケーキとアップルタルトと
果物とアイスクリームがついてて
とってもお得でーす。 |
ジョージ |
ということで、
今日はオシャレの話をしましょ! |
つねさん |
はーい。 |
ジョージ |
苦手な人がひとりいるけど。 |
ノリスケ |
オシャレ? |
ジョージ |
オシャレ。 |
ノリスケ |
オシャレですよ。つねさんは。 |
ジョージ |
やったー。 |
つねさん |
なんかムカつく〜(笑)。 |
ノリスケ |
真意を汲んでいただいてありがとう(笑)。 |
ジョージ |
あははは〜。 |
|
ジョージ |
でも、この前、なんだっけ、
とあるテレビ番組観てたら、
ちょっとふくよかな女性の話がございまして、 |
ノリスケ |
「ふくよか」どこじゃないんでしょ? |
つねさん |
300キロくらい。 |
ジョージ |
親子の物語なんだけど、母と娘合計して
500キロ以上あった人たちがいたの。 |
ノリスケ |
え。何人で?! |
ジョージ |
2人です(笑)。
すいません。大家族じゃございませんの。
でも、これ、母に娘4人で500キロでも
じゅうぶんすごい話だけどね(笑)。
で、最終的に、2人して200キロ近く
痩せる物語なわけよ。 |
ノリスケ |
へぇー! |
ジョージ |
2人で200キロ痩せたら、
普通の人間は消えてなくなってる(笑)。 |
ノリスケ |
うん。マイナスですよ。 |
ジョージ |
で、これがね、二丁目ではよくある話。
太ったきっかけ。 |
ノリスケ |
太ってるのが好きな人から
好かれたかったのね? |
つねさん |
‥‥そうそうそう。 |
ジョージ |
でぶが好きな亭主と結婚して、
どんどんどんどんでぶになっていって、
産んだ子供がたまたま女の子だったから、
お父さんがこの子を幸せにしてやろうと
思って太らせたわけよ。 |
ノリスケ |
あ、お父さんにとっての幸せは、
女性が太ることだったのね。 |
ジョージ |
そう。 |
つねさん |
ありゃー。 |
ジョージ |
で、たまたま、その娘が結婚したのが、
お父さんと同じ趣味を
持っている人だったわけ。
で、ま、調子ぶっこいてね、
2人で500キロ近くまでいって、 |
つねさん |
ありゃー。 |
ジョージ |
で、目覚めたわけ。 |
ノリスケ |
ハッと、呪いが解けたみたいに(笑)?
なんで目覚めたの? |
ジョージ |
娘の亭主が死んだの。 |
ノリスケ |
はー。 |
ジョージ |
あ、もう、私は愛される人が
いないんだと思って、
なんとかしなきゃいけないと思うわけよ?
普通なんとかしないといけないと思うと、
痩せる方向に向かってくんだけど、
気が付いたら、食べることで
そのストレスを解消してて! |
ノリスケ |
あ〜(笑)。 |
つねさん |
大変だ。 |
ジョージ |
ふくよかであるにも関わらず、
急速によりふくよかな方に向かって行ったの。 |
ノリスケ |
あら〜。 |
ジョージ |
ある日突然ね、あの、
ふくよかになりすぎると、
自分の脂肪の重みで肺が潰れるんですってね。 |
ノリスケ |
おそろしい〜!
(つねさんの腹を見て)
今、こっち見ちゃったけど(笑)。 |
つねさん |
おい! そこまでないですよ。 |
ジョージ |
で、息ができなくなって、
死にますって言われたの! |
ノリスケ |
うおー。 |
つねさん |
胸の重さなわけだよね?すげー。 |
ジョージ |
で、やっぱり痩せようということを決意して、
ダイエットを始めるんだけど、そうすると、
母親がね、娘だけにつらいことをさせるのは
かわいそうだというので、
一緒に、ダイエットしましょうって。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
つねさん |
ところが! |
ジョージ |
亭主が逃げてくのよ! |
ノリスケ |
大好きな奥さんが痩せちゃったから?! |
ジョージ |
痩せていく自分の愛する人たちを
見届けるのは、忍びないというので。 |
ノリスケ |
忍びないっていうか、嫌なんじゃないの? |
ジョージ |
そう。嫌なんだよね。
ま、他のふくよかさんを求めて
出て行ってしまったわけ。 |
ノリスケ |
いい歳して!
業(ごう)深すぎ!
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‥‥で、どうなるんでしょう?!
つづきまーす。 |