つねさん |
でもどうだろう。
男の汗ならなんでもいいわけじゃないでしょう。 |
ジョージ |
もこみちの汗って、かいでみたいのかなあ。 |
ノリスケ |
我々は嫌よ! |
ジョージ |
女性的なものと等しいのよね。
たぶん僕ら的には藤原紀香の汗よりも
速水もこみちの汗の方が嫌よね。 |
ノリスケ |
嫌っ。 |
つねさん |
そう。嫌ぁ。 |
ノリスケ |
それは速水もこみちが
まったくシャットアウトの外に
いるからなんですね。 |
つねさん |
ああ。 |
ジョージ |
しかもその汗の匂いが
とっても官能的だったりしたら、
もう反省会するよね。一人でね。 |
ノリスケ |
困っちゃう。人間って何? みたいな。 |
つねさん |
自分の存在意義を。 |
ノリスケ |
性って何? みたいな。 |
ジョージ |
井戸水かなんかかぶるよね。
ごめんなさい、神様申し訳ありません。
こんなものに欲情してしまいました。
ごめんなさい。 |
つねさん |
あるある。ないない。 |
ノリスケ |
複雑な話ねえ。 |
|
ジョージ |
だから女性の匂いはシャットアウトしてる。
女臭いのはねえ‥‥。 |
つねさん |
女臭いってどういうの? |
ジョージ |
カウンター割烹の店で食事してたら、
今日女臭いのがいるぞって思って、
そのお客さまがお店を出た瞬間に
お店のご主人が、
「申し訳ございませんでした」
って謝らなきゃいけなくなるような匂い。 |
ノリスケ |
わかるけど、わかんないわよ! |
つねさん |
いわゆる粉っぽいみたいな匂い? |
ジョージ |
お粉に油が。 |
ノリスケ |
和食屋さん系で働いてる人って、
男も女も、極力まったく匂いも、
香りもしないように、してるわね。 |
ジョージ |
うん。よくいうのは例えば寿司屋さん。
男振りを売らなきゃいけないわけで、
男臭さを売ったらばそれは
トゥーマッチになるっていうよね。 |
ノリスケ |
なるほどね。 |
ジョージ |
で、男振りの中に匂いはないから。 |
ノリスケ |
ないか。 |
ジョージ |
散髪して襟足がきれいで、
お風呂に入ったばかりで匂いがなくって、
真新しい下着をつけてる状態が
男振りがいいってことで。
女振りもそうだと思うね。
女振りのいい女性が女振りを売り物にして
何かをするのは素敵だけど。
例えば面白いもんで、
銀座のクラブとかに行くでしょ?
そこにはあんまり匂いがないもん。 |
ノリスケ |
ほおー。 |
ジョージ |
彼女たちは、アフターでお客さまと一緒に
食事に行ったり、そういう時には香水を
バーッとつけて自分の匂いをつけるけど、
クラブの中ではあんまり匂いをつけないよね。 |
ノリスケ |
へー。 |
ジョージ |
だって匂いが混じりあうとそれこそ
あそこは大変なことになるから。 |
ノリスケ |
トゥーマッチになるよね。
気持ち悪くなっちゃうよね。 |
ジョージ |
で、男にしてみても今まで隣に座ってた女の子が、
もう一回お店の外へ。その時にそれまでと違う
匂いがすると、Only For Meだから
すごくうれしいのよ。ワクワクするのよ。 |
ノリスケ |
ああ。 |
つねさん |
そうかそうか。 |
ジョージ |
で、それがそのままお店の匂いを
つけて出てくると、
それは営業の延長線上であって、
自分のためだけじゃないよね。 |
つねさん |
なるほど。あと、あれか、旦那さんとかが
そういうところに行って帰って来たら、
「あんた何よ、この匂い」
って言われるのもいかんのでしょ? |
ジョージ |
あー。ま、でもそれはそれで自己責任だから、
僕はかまわないと思うのよ。
例えば、会社なんかでも、誰彼かまわず
匂いを巻き散らかしてる男もいるんだよ。
うちの会社にいるのよ。いたのよ、昔。
ちょっと大きい人がいて、
つねさんよりもドラえもんみたいな人がいるの、
うちの会社に。 |
ノリスケ |
え? つねさんより
ドラえもんな人が世の中にいるの? |
ジョージ |
彼は太ってて汗かきで、
体臭があるんだと思うの。
誰かに言われたんだと思うんだよ。
で、彼は全然こっち側の人じゃないんだけど、
とてもほがらかな要素があって、
ブランドものが大好きなのよ。 |
ノリスケ |
へえ。 |
|
ジョージ |
で、体が体だから、
洋服とかであんまりおしゃれができないんだけど、
その部分をネクタイだとかカフスだとか靴だとか。 |
ノリスケ |
小物でね。 |
ジョージ |
そう。サイズを必要としないもので
ほんとにおしゃれをするんだよ。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
で、臭うって言われた時に、
香水をつける方に
向かっていったんだと思うんだよ。 |
ノリスケ |
取る方じゃなくて? |
ジョージ |
うん。すごかったんだよ、一時期。
もしかしたらこの人は
アフターシェーブローションを
飲んでるんじゃないかっていうくらいに匂ったの。
その匂いがけっこう甘やか系の匂いで、
おもしろいものでね、若くて爽やかで、
それこそもこみちみたいなのが
甘やかな女性がつけてもおかしくないような
香りをつけても
ユニセックスって言われるんだけど、
見た目がそうじゃないね、
爽やかじゃない人がそういう匂いをつけると、
女臭いって言われるようになるんだよ。 |
ノリスケ |
ほおー。 |
ジョージ |
好ましいのはユニセックスだけど、
好ましくないのは女臭いで、
それで女性たちが注意しようとしてた。
ま、注意もしたんだけど、なかなか。 |
ノリスケ |
気がつかない。 |
ジョージ |
気がつかない。
うちの秘書軍団が連判状を作ってですね、
親指タンタンタンタンと押して。 |
つねさん |
うそぉ。すげー。 |
ノリスケ |
すげー。 |
ジョージ |
みんなの前で読み上げて、
申し訳ございません。もう少し控えめに。 |
ノリスケ |
恐ろしい。 |
つねさん |
うっひゃー。 |
ノリスケ |
それ言われたら辞めるぅ(笑)。 |
ジョージ |
でもね、彼女たちも上手なの。
全否定してなかったのが、
とてもおしゃれで
今週はどんなネクタイをしてくるのか
楽しみで仕方がないあなたという人が、
それだけで存在がキラキラしているのに、
もっとそれ以上に匂いで気づいてもらおうと
しなくてもいいんじゃないですか? って。 |
ノリスケ |
なるほどね、そういう言い方をしたんだね。 |
ジョージ |
で、今は控えめだよ。 |
ノリスケ |
ふーん。
|