ジョージ |
サフランはめしべだから女性っぽいのか。 |
ノリスケ |
サフランはめしべか。
サフランライスは男性的じゃないものね。 |
つねさん |
そうだね。 |
ジョージ |
いやーだあ。 |
ノリスケ |
でもサフランライスにかける煮込みは男臭いよね。 |
ジョージ |
臭いよね。いやーだあ(くねくね)。 |
つねさん |
いやーだあ、ってあんた。 |
ジョージ |
最近気になってる匂いは? |
ノリスケ |
気になってる匂い。
知り合いに、香水つけてないのに、
いい匂いのする男の子がいる。
あれ不思議。 |
ジョージ |
そういう人いるよね!
うちの会社の人に一人だけね、
トリュフの匂いのする人がいるの。 |
つねさん |
すげえ(笑)。 |
ノリスケ |
ちょっとどうかと思う(笑)。
豚が寄ってきちゃうじゃん。
白? 黒? |
ジョージ |
白の方。 |
ノリスケ |
‥‥強すぎません? |
ジョージ |
ほんとに。何つけてるの?
って言うと、いや、何にもって言うんだよ。
でもあれって、菌の匂いだから、
「こいつどっかに菌を抱えてるのかな?」
って思うくらいに、たまにふわっと匂うんだよ。 |
つねさん |
ああ。 |
ノリスケ |
トリュフって知性でもって消化しないと、
いい匂いなのか悪い匂いなのか
判断つきかねます。 |
ジョージ |
悪臭といい匂いの‥‥。 |
ノリスケ |
中間。微妙。ギリギリですよね。
学習しないと分からなかったわよ。 |
ジョージ |
あれは、おいしいからいい匂いなんだけど、
食べられなかったらよくも何ともないんだよね。 |
つねさん |
臭いもの。 |
ノリスケ |
だから、その人に魅力がないと辛い。 |
ジョージ |
そう。 |
つねさん |
うちの友達も乳臭いのがいるわ。
ミルクっぽいの。 |
ノリスケ |
へえ。 |
つねさん |
デブなんだけど。
ミルク臭いんだよ。 |
ジョージ |
ミルク臭いということと、デブというのを、
「なんだけど」という言葉でつなぐっていうのは
何なんだろう。 |
ノリスケ |
はははは。
ミルキーなデブ。 |
つねさん |
デブってのは汗臭くってって、
いうイメージがあるじゃん。 |
ジョージ |
やせてガリガリな人がミルク臭いよりも、
太ってふくよかな人のミルク臭さの方が。 |
ノリスケ |
馴染みがいいね。 |
つねさん |
ああ、ま、そりゃそうだ。 |
つねさん |
あとね、それこそ麝香の匂いする子と
つきあったことある、昔。 |
ノリスケ |
何もつけないで? |
つねさん |
何も。ま、そいつはつけるのも好きなんだけど、
普通に体臭がちょっと麝香系の匂いがしてた。 |
ノリスケ |
ちょっとうらやましいです、そういう人は。
麝香が嫌いな人にとってはちょっと何だけど。 |
つねさん |
そんな強い匂いじゃないんだけどね。
ほんとにそういうのをつけたみたいな匂い。 |
ジョージ |
前にも話したけど、ロック・ハドソンは
エイズで死ぬ直前に海の匂いがしたんですって。 |
ノリスケ |
あ、そう言ってたよね。
人は海に帰っちゃうのかな。 |
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ジョージ |
僕はやっぱり死ぬ直前に
バラの匂いを発しながら死にたいな。
素敵じゃない? みんなが葬儀場に行って、
焼き場に入ってぶわーっと火が着いた瞬間に
そこら中がバラの匂い。 |
ノリスケ |
でもその見送った人は、みんなその後
バラの匂いを嗅ぐとさあ、
ジョージさんが死んだ時の匂いだって思うんだよ。 |
ジョージ |
いいじゃない、仕返しとして。
人よりも長生きした仕返しよ。
その日からバラの匂いは私の匂い。 |
ノリスケ |
先に生まれただけじゃんね。 |
つねさん |
ほんとだよ(笑)。 |
ジョージ |
失礼しちゃう。先に生まれたということ
そのものも仕返しの一つだから。 |
ノリスケ |
そうかもしれない。
今は? 決めてる香りはある? |
つねさん |
いくつか使ってるよね。 |
ジョージ |
今日はオー・ソバージュ。 |
ノリスケ |
あ、オー・ソバージュ。野蛮な水。
でもほとんど匂わないですよね。
つけてるっていう記憶がないくらい。 |
つねさん |
普段使いはあまりしないよね。
軽くシャッシャって振るけど。 |
ジョージ |
うん、鞄に入れてある。
で、うち出る時にはあんまりつけないけど、
たまにああ、何か重いなあとかって思うと、
シャシャシャシャーって。 |
つねさん |
だから、変な話、僕家にいて、
帰ってくる時に「お帰り」ってこうしたら、
匂う時はある。 |
ノリスケ |
ハグ。 |
つねさん |
そう。ハグしたらね。ただね。 |
ジョージ |
それがたまにね、歌舞伎町の匂いだったり、
銀座の匂いだったりすることもあるしね。 |
つねさん |
そうそうそうそう。 |
ノリスケ |
イヤーと思いながら? |
つねさん |
ああ、別にあんまり。
いや、がんばったんだなと思う。 |
ノリスケ |
お仕事だからね。 |
ジョージ |
特にね、下ろしたてのスーツとか着て行ってね。
それで女の匂いつくとね、嫌あだ、これ。 |
つねさん |
この間友達のところにWiiしに行ったのね。 |
ノリスケ |
ジョージさんちじゃなくて? |
つねさん |
ソファに座って2人でやってたんだけど、
狭くて密着するの。で、そいつがすっごい
香水を振る子だったのね。
で、帰ったらシャツにつきまくってるの。
匂いが。それがすっごい嫌で。 |
ノリスケ |
嫌だったんだ。 |
つねさん |
うん。で、脱いで陰干ししながら
ファブリーズがーっと振って。 |
ジョージ |
不思議なもんよね。
好ましい人の匂いは素敵なのにね。 |
ノリスケ |
そうなんだよ、好きな人のはね。 |
ノリスケ |
例のアンテウスは? |
ジョージ |
あれは諦めね。 |
ノリスケ |
諦めたのね。 |
ジョージ |
別れて半年くらいして、
洋服の交換してたらばそいつの服が出てきて、
匂い嗅いだらアンテウスの匂いがして、
ちょっと懐かしかったりしたことあったもん。 |
ノリスケ |
別に憎みあって別れたわけじゃないって
話ですもんね。 |
ジョージ |
そうそう。そうなのよね‥‥。 |
つねさん |
そろそろゴハンの時間だよ。 |
ノリスケ |
じゃあ、これで終りましょう。
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