つねさん |
この前ね、電話かかってきて、
僕丁度テニスやってたんだけど、友達と。 |
ノリスケ |
あなた、いつでもテニスやってるね。 |
ジョージ |
最近ね。それで? |
つねさん |
そしで、あのほら、電話終わったときに、
「チュッ」って言うじゃん。 |
ジョージ |
うん、言うよ。 |
ノリスケ |
言わないよ。 |
ジョージ |
ええ? |
ノリスケ |
電話しないし(笑)。 |
つねさん |
そしたらすっげえ冷やかされた。
周りのやつが聞いてて(笑)。 |
ノリスケ |
周りのやつらが
聞いてるところで
そんなことするの?
しないなあ。 |
つねさん |
「チュッ」って言ってる、
「チュッ」って、って。 |
ノリスケ |
野太い声で冷やかされた? |
つねさん |
それはもう野太い声で。 |
ジョージ |
「馬鹿じゃないの」って? |
ノリスケ |
「何年つきあってんの」みたいな? |
つねさん |
そうそう。でさ、
「はちねーん」(笑)。 |
ジョージ |
うん、そうね。でも、一瞬ね、
ああ、こっちのラブの分量のほうが
多いのかなと思うようなことが
あったりとかもするのよ。 |
ノリスケ |
ハハ。つれないから。 |
ジョージ |
例えば、ほら、電話かけるじゃない?
すごいなんか話したくて。
で、夜の9時半ぐらいなのに。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
もう、まさしくさっきまで
寝てたような声で電話に出るのよ! |
ノリスケ |
あいかわらずなのね。 |
つねさん |
ちょっと昼寝を。 |
ジョージ |
おいおいみたいな。 |
つねさん |
フフフ‥‥。 |
ジョージ |
フ〜ン?
とかって思うんだけど。 |
つねさん |
すいません‥‥。 |
|
ジョージ |
まあ、逆に僕はあんまり
電話で長話するの好きじゃないんで。 |
つねさん |
で、こっちが。 |
ジョージ |
あんまり長話始めると。 |
つねさん |
すっごい不機嫌な声なのよ。 |
ノリスケ |
あんたたち、
それもあいかわらずよ?
前にも同じこと言ってたわよ? |
ジョージ |
(無視して)
「もう眠いから切る」とかって言うの。
で、切ったあとで、
「あ、しまったかもしんない」
とかって思うけど。 |
ノリスケ |
‥‥フォローしとくの? |
ジョージ |
ううん。しない。 |
つねさん |
しない。 |
ジョージ |
だって、それはね、
多分、ラブの表現の分量が
違うだけであって。
量そのものが違うわけではないから。
ここは大切なとこよね。 |
つねさん |
ね。 |
ジョージ |
そんなことぐらいで
二人の愛は揺らがないわよ、みたいな。
そうでも思わないとね、
半世紀生き続けたおじさんとしてはね。 |
ノリスケ |
で、つねさんはここのとこ、
どうだったの。
ジョージさんが忙しかった間。 |
つねさん |
ああ、まあ、いろいろありました。 |
ジョージ |
ええっ? |
つねさん |
はい(笑)。 |
ジョージ |
いろいろってどういうのって
訊いてあげて! |
ノリスケ |
いろいろってどういうの? |
つねさん |
いや、仕事がいっぱい入って、
よかったなと思ったら。 |
ノリスケ |
そうなんだ。 |
つねさん |
それが全部止まったりとか。 |
ノリスケ |
ありゃ? |
ジョージ |
ははは‥‥はは。 |
ノリスケ |
えっ。 |
つねさん |
今、動いてません。 |
ノリスケ |
そのプロジェクトが。 |
つねさん |
大きいのが。うん。 |
ノリスケ |
あんた、のんきね‥‥。 |
つねさん |
二つほど(笑)、二つほど止まりました。 |
ノリスケ |
あ、それはあなたのせいで?
あなたがプロジェクトリーダーなの? |
つねさん |
全然。 |
ノリスケ |
あ、違うんだ。 |
つねさん |
はい。リーダーはほかにあって、なんかね。 |
ノリスケ |
それこそもう‥‥。 |
ジョージ |
仕事に関しては翻弄されてるから。 |
つねさん |
はい。 |
ノリスケ |
はあ〜〜。 |
|