『どうぶつの森』って、 もともと終わりのないゲームなんだけど、 今回、さらに終わりがないな っていう感じがしますね。 |
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うん。そうですね。 | |
たとえばこれまでのシリーズって、 いちおう、お金でやれるところはここまでって やり尽くせるポイントがあったと思うんですよ。 でも、今回の『とびだせ どうぶつの森』は 自分の家をとことん自分好みにしたら 終わりというわけじゃなくて、 その先に村全体を自分好みにしていったり。 |
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はい。 役場や駅舎も改築できるようになるので、 公共事業で村全体を変えていくことができます。 たとえば、「メルヘンな村」を つくることもできます。 |
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お金いっぱい稼いで、 豪邸を建てて、好きな家具をぜんぶ買って、 ぜんぶの花と果物が育つ村にしても、 まだ終わった気はしない、ってことだ。 |
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しないと思います。 | |
ほんとに終わる気がしないんですよ。 自分はもう極めたと思っても、 世の中にはもっとうわてな人がいて、 それを発見すると、まだまだやれることがあって。 |
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ほかの人のいろいろな村を 「夢見の館」で見ることができますから、 そういう意味でも「終わりがない」と思います。 |
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はー、すごいねぇ。 で、もちろん、豪勢に、たくさん、 という方向性だけに 目的が決められちゃうわけじゃないし。 「黒い」部分を自由に出しても、 おもしろく遊べてしまう。 |
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そうですね。 なにをしてもいいけど、 「ただの清く正しい世界」になるようには つくってないです。 「影の部分」も含まれていないと、 深さとかすごみは表現できないですからね。 |
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「うれしい」にしても、 「悲しい」が背景にないと、 うれしくないんですよね。 だから、豪邸を極める一方で、 その逆のこともできるっていうことですよね。 秀吉の黄金の茶室みたいなものをつくりながら、 千利休のわびさびをやる人もいるという。 |
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はい、はい(笑)。 | |
いっぱい稼いで、寄付もして、 「でも、いちばん最初に買ったお茶碗を ずっとつかってるんだよ」っていう。 |
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自分の村にお金をつかわずに ほかの人の村に寄付するっていうことも できますからね。 |
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ああ、そうですね。 あしながおじさんじゃないけど、 わかんないように、わかんないように、 気をつけたりしてさ。 |
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バレないように寄付をする(笑)。 | |
こっそり寄付すると、誰がしてくれたのか、 ほんとにわからないです。 |
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それを狙うのもおもしろいですね。 繰り返しやることって、やっぱり 現実にやってることに似るんだよね。 ああ、いいなぁ、たのしいなぁ。どうしよう。 これやると、ちょっと忙しくなるなぁ。 |
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ハイ、質問です。 | |
お。永田くん。 | |
糸井さんに質問なんですけど、 年々、遊ぶゲームが減ってきてるなかで、 『どうぶつの森』シリーズだけは やるじゃないですか。 それは、どうしてだと思いますか? |
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ああ‥‥なんでだろうねぇ。 うーん、ひとつは、 仕事をさせないからじゃないかな。 |
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ゲームが、遊び手に対して。 | |
うーん‥‥それだけじゃないよね。 | |
つまり、自由度があって、特定の目的がない。 | |
そういうことですよね。 ただ、それだと理屈っぽい答えになりますね。 だから‥‥すごく乱暴にいえば、 「かわいいから」じゃない? |
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ああー。 | |
あとやっぱり、自分がいるんだよ、この中に。 | |
表現していくうちに、そこで表現されるものが、 自分になっていくから。 |
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そうそう。 このゲーム全体が、 自分のアウトプットなんですよ、やっぱり。 とはいっても、この絵がかわいくないと、 ぼくはやらないと思うな。 音楽も絵も、丁寧につくられているから、 かわいくて、おもしろいんだね。 |
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なるほど。 | |
さて、ずいぶんお時間をいただきましたが、 最後に、みなさんから、 このゲームを待ってる人たちに ひと言、もらえますでしょうか。 |
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はい。 長いことお待たせしてしまいましたが、 お待たせしたぶんのボリュームと、濃さと、 新しい要素が入っています。 いままで遊んでいたかたにも、 今回がはじめてというかたにも、 幅広く遊んでいただけるゲームです。 また、3DSの通信機能を使って、広く、 『とびだせ どうぶつの森』を 遊んでいる人どうしでつながることができるので、 たくさんの人に遊んでいただけたらいいなと思います。 |
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『とびだせ どうぶつの森』をゲームとして、 まずは一所懸命やってほしいんですけど、 そこでとどまるんじゃなくて、 うちの村でこんなことがあったんだとか、 カブの話とか、ローンの話なんかを、 実際に話題にして、友だちと共有してもらうことで、 やったことない人も「え、なにそれ?」 って思うような、そういう輪が広がっていくと、 おもしろいと思うんです。 そういう意味で、このゲームがどんどん実世界にも 飛び出してくれるといいなぁと思います。 |
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ああ、よくわかります。 | |
開発チームの人たちから、 「『前とあんまり変わってない』 とは絶対言わせない!」 という気持ちをものすごく感じるんです。 というのも、Wii版のとき、 みなさんにたのしんでいただけた一方で、 前作との変化が少なかったという ご意見もいただいたんですね。 だから、和気あいあいとつくってはいるんですけど、 この作品にかける熱い意気込みを ビシビシ感じるんですよね。 「変わってないなんて絶対言わせない、 みんなを驚かせてやるぞ」っていう。 |
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うんうん。 そういう情熱がやっぱりいいね。 でも、個人的には、Wii版のときに そんなことはぜんぜん思わなかったけど。 これからはじめる人も多いんだから、 気にしすぎるなよっていう気もしますけど、 でも、新しくしようって気概は ものすごく大事ですよね。 |
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変えちゃいけないところもありますし。 だから、今回の『とびだせ どうぶつの森』は、 「これは紛れもなく『どうぶつの森』だ」 ということを一切妥協せず 残したままで新しくするという、 けっこう難しいチャレンジをしています。 「今回、なんかすごそう」って 言ってもらえている理由は、それだと思います。 |
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これまで遊んだことがない人も 遊ぶといいですよね、ほんとに。 なんというか、 つらいことがあんまりないゲームだからね。 で、いいことはたくさんあるもんね。 |
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「おとなも こどもも おねーさんも。」 | |
うん(笑)。 | |
個人的な話になりますけど、 『MOTHER2』をつくったときに、 「おとなも こどもも おねーさんも。」 という言葉を糸井さんから聞いて、 そのことについて考えていなかったら、 きっと私は「ゲーム人口の拡大」って 言い出さなかったと思うんです。 だから、糸井さんのあのコピーは、 自分にとってものすごく重要なヒントだったんです。 |
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で、その、 「おとなも こどもも おねーさんも。」の気配が、 『どうぶつの森』には明らかにあるんですよ。 |
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そうですね。 | |
だから、ぼくは新しい『どうぶつの森』を いつもたのしみにしているのかもしれない。 競争じゃなくて、共感を元にして遊べるから、 みんなで遊べるんだよね。 |
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今日また、違う角度から話ができて、 『どうぶつの森』の魅力が より立体的に伝わったと思うんです。 これからどう「とびだして」いくのか、 いっそう、たのしみになりました。 どうもありがとうございました。 |
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たのしみです、ほんとに。 ありがとうございました。 |
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ありがとうございました。 | |
ありがとうございました。 | |
一同 | (大きな拍手) |