ほぼにちわ、武井です。
ぼくの朝ごはんがひどい! と、
西本に言われたところからの続きです。
その日、ぼくの朝ごはんのメインディッシュは、
ポークソテーでした。
ポークソテー大好き!

▲前回も載せましたが、これです。ポークソテー。


「‥‥これ、朝から食べるんですか」

うん、朝だよー。

「ぜんぶですか」

まさか、2枚も食べないよ。
1枚はとっとくよ。明日食べるんだよ。

「それでもこの大きさで朝から1枚食べたんでしょ?
 このフライパン、たしか、すごくでかいでしょ?
 しかも、グリーンスムージーと味噌汁と
 どんぶりごはんと甘い卵焼きと
 納豆と漬物とみかんと、でしょ?
 しかもほかにあれだけ食べてでしょ?
 ‥‥多いですって!」

そ、そう? バランスいいじゃない?
グリーンスムージーの写真みる?
おいしいよー。

▲グリーンスムージーに入れるバナナは、むいて冷凍しておくといいですよ!


「‥‥ですから、ふつうのひとは、
 グリーンスムージーだけで朝食なんですってば」

あははー。てへへ!

「その『てへへ』がよくないんスよ。
 武井さん食べるねーって言われて、
 その期待に応えようとするじゃないですか。
 いつもそうですもん。
 そのサービス、やめましょうよ」

いや別に朝食でサービスはしてないけどさ。

「いや、これをtwitterや
 Facebookで披露したら、
 みんな面白がるぞって思ってるでしょ?」

あ、たしかにそれは思う!

「おいしいブー、とか言うじゃないですか」

言うけどねー。

▲おいしいブー。


「そのあたりですねえ。そのキャラやめないと。
 それを続けてたら、そりゃ血圧も上がりますって。
 どうも最近、ジョギングしてないみたいだし‥‥」

あはは‥‥バレた?

そんなキビシイ言われように、
いつもなら笑ってごまかすぼくですけれど、
頭のすみには、例のチベット医の提言がありました。
たしかにこれまでの人間ドックでも、
血圧が少しずつではあるが年々上がっているという
指摘も受けておりました。
やっぱり、血圧だけでも下げるべきなんだろうなと。
そうしないと、またあの30歳ころの堕デブ時代にもどり、
さらに加齢で内臓や血管が疲弊していくんじゃないか‥‥。
ひいては‥‥あわわわわ。

「まあ、血圧“だけ”の問題じゃないと思うんですけどね。
 このままじゃ、ほんとうに病気になっちゃいますよ。
 好きなパリに遊びに行っても
 おいしいものがなんにも食べられずに
 指をくわえて見ているだけになりますよ?」

うわ、それはすごくヤだ!
ブーダンノワールとかオンドゥイエットとか
コート・ド・ブッフとか、食べられないのはイヤだー!
これから先も、ずっとおいしく食べていたい~~!!!

‥‥そう、「食事がおいしい」というのは
ぼくにとってとても大事なことなのです。
じつは、何度か挑戦したダイエット。
「やるときゃやる」性格からか、
ちゃんとそれなりの成果を挙げたのですけれど、
一時的なイベントになっちゃうんです。
その理由は、ダイエットの食事制限って、
カロリー計算、塩分計算、
栄養成分の確認をするたいへんさとともに、
「おいしくない」。

見た目がいいダイエット食も、
おいしさを標榜しているダイエット食も、
このごろは、いろいろあります。
でもやっぱり本来の意味での
「おいしい」ものではありません。
カラダのためなのだと自分に言い聞かせて、
薬を服用するような気持ちで胃に流し込む。
ぼくが追求したい「食のたのしみ」は、
ダイエット食と両立しないんだなあ‥‥。

そもそも自炊派ですから、かなり工夫をしたのです。
ササミの食べ方研究家と言ってもいい!
しかし、「また食べたいなあ」というレベルには、
なかなかいかないのです。
ああ、もっとダイエット食がおいしくならないかなー。
「もっと食べたいダイエット食」とか特集しないかなー。
あれ? なんか、ヘン?

西本は言います。

「武井さん。よく聞いてください。
 いろいろ、間違ってるんだと思うんです。
 やっぱり最初に目指すべきは、健康ですよ。
 おいしいものを食べるには、
 健康な身体のほうがいいに決まってます。
 病気になってからじゃ、遅いです。
 武井さんに病気になられちゃ、ぼくも困ります。
 いっしょに楽しく仕事をしていくためにも、
 武井さん、健康になってくださいよ」

そうだよなあ。その通りだ。
楽しくやっている「調味料マニア。」も、
これから追求しようと思っている
「フレンチフライの世界。」も、
ぼくが病気になっちゃったら、だめなんだよなあ。
ああ、それではたのしいコンテンツがつくれない!

▲ぼくのつくるフレンチフライはすごくおいしいのだ!
 これを食べられなくなるなんてイヤだー!


ちょっと話がかわりますが、
「調味料マニア。」などでおつきあいのある
伊勢丹のかたがたと話していたら、
「アンチエイジング」の話になったことがありました。

それは、アンチエイジング専門外来が
日本の病院にもある、という話でした。

アンチエイジング‥‥。
えーっ、それって、美容の?
お肌つるつる系?
もしかしてボトックス注射とかしちゃうわけー?
そもそも中年男子がそんなこと言うの、
かっこわるくなくなくない?
「なくなくない」って古くない?

そうなのです。アンチエイジングというと、ぼくら、
女性の美容や痩身のことだけ、
と思っているふしがあります。
けれども「アンチエイジング」は、
年をとるということは、人の身体がどうなることなのか、
そして、それを知ることで、
加齢にともなって増える動脈硬化などの
発症確率を下げることができるんじゃないか?
という、つまりは「健康長寿をめざす医学」。
お医者さんたちが組織している「日本抗加齢医学会」では、
そんな医学的なアプローチで研究をすすめているのです。
もちろんダイエットも含め、「食」のことも、
ずいぶん研究が進んでいるらしい!

「そういうところに取材に行くとか、
 いっそ検査を受けてみるとかも、
 面白いかもしれませんよ!
 いまではその人がかかりやすい病気が
 わかるということを、
 ニュースで読んだことがありますし」

そう、いまは、そういうことが、
医学的にわかっちゃう時代なのですね。
ちょっと怖い気もしますが、
そういう検査を受けるのも、
やっておくべきかもしれない。
そうだ、中年男もアンチエイジングだ!

‥‥でもまあ、ぼくの強い興味は、
(さきほどから申しあげている通り)
より「食」方面に、あります。
赤ワインが健康にいい、とか、
チョコレートは意外とOK、とか、
より健康にいい野菜の食べ方とか、
ていうかやっぱりオリーブオイルを使いたいけど
どうなんだろう、とか。
そういうことも、取材をしていきたいと思っております。

おいしいものを食べることは、
すごく楽しいことなのだもの。
ずっとおいしく食べていたい、
おいしく食べて健康になりたい、
そう、極端に言えば、
おれは、食べて痩せたいのだ!

かくしてスタートすることになったこの企画。
やっと本題が出てきましたが、
これからどこへどう転がるかわかりません!
アンチエイジングを軸に、いろいろと探ってまいります。
目的は
「みんなが、おいしく食べて、健康になること」です。

といいつつきょうはカルボナーラ~。るるる~。

(つづきます!)

武井さんの「カルボナーラ」は
調味料マニアでは「わるいめし」として
紹介された極悪カロリー料理。
それ朝ごはんで食べるもんじゃないって‥‥。
そのカルボナーラってこんなやつですよ‥‥。

▲そんなにわるいかなあ? でもかりかりにした
 ベーコンの脂で和えるスパゲッティって、おいしいよねー!


2014-03-31-MON