ああ‥‥もうすでに、 豆のいい香りがしてますね。 |
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ええ、持ってきましたので。 | |
というわけで、 ぼくらふたりはこれから、 コーヒーのコンテンツを始めようというわけです。 コーヒーにまつわる いろいろなお話やレポートをしてゆきます、と。 福田さん、よろしくお願いします! |
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はい、コーヒーのコンテンツ。 よろしくお願いします。 |
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そもそも、なぜに、ぼくらふたりが コーヒーのことをやるかといいますと、 まあ、ふたりとも、 ずーっと好きだったんですよね、コーヒーが。 |
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いや、あの、ぼくの場合は、 もともと好きだったわけじゃなくて‥‥。 |
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ん? そうでしたっけ? むかしは嫌いだった? |
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そうなんです、 もともとは好きじゃなかったんです。 むかしからずっと好きな飲み物といえば、 ぼくは「水」です。 |
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水。 | |
水。 | |
ただの、水。 | |
水。 いまも出かけるときは手放せません。 |
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‥‥頭のお皿が乾くから? | |
やめてください(笑)。 | |
カッパのお皿が。 | |
そうやなくて(笑)、ほんまに水が好きで。 | |
コーヒーはあまり好きじゃなかった。 | |
にがいから。 で、10年くらい前から、 フリーランスで仕事を始めだして、 仕事がじょじょに忙しくなってきて、 その息抜きに自分でコーヒーを 淹れるのって、かっこいいのかも、と。 |
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ああー、ぼくも長いことフリーだったので、 そうですね、「息抜き」と称しては 日に何度もコーヒーを淹れていましたっけ。 |
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雑誌とかをながめていると、よく、 自分でコーヒーを淹れてる人が載ってますよね。 その雰囲気がいいなあと思って、 まず道具を買うところから始めました。 |
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かたちから入った。 | |
完全に、かたちからですね。 | |
そうかあ‥‥ そう言われると、ぼくもそうかもしれない。 |
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かたちから? | |
高校生のころに、 お小遣いでサイフォンを買ったりして 「コーヒーって、いいよね」 なあんてやってましたけど、 結局あれは立派に、かたちからですよね。 |
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おとなにあこがれて。 | |
完全にかっこつけです。 にがいのを一生懸命がまんして、 「やっぱりブラックだ」(笑)。 |
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いまは山下さん、ブラックですよね。 | |
そうですね、基本的に。 おいしいブラックはほんとにおいしい。 福田さんは? |
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ブラックもいいですが、 ミルクが入ってるのも好きです。 |
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はいはい、 それはそれでおいしいですよね。 ミルクや砂糖入りもけっこう飲みます。 |
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あとほら、ぼくらはお酒が飲めないから。 | |
そうそう! そういう理由もありました。 お酒を飲める人がうらやましかった。 「ナイターをみながら飲むビールは最高!」とか、 そういうのを聞くと、なんかくやしくて(笑)。 |
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「露天風呂で、湯船にお盆を浮かべて飲む あの、おちょこ一杯がうまいのよ」 っていうのがうらやましいんです。 |
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‥‥露天風呂で日本酒。 それは、黄桜ですね? カッパ黄桜。 |
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やめてください(笑)。 | |
まあ、そういうですね、 うらやましい気持ちがあったので、 「じゃあぼくらふたりは、 いろんなところでコーヒーを飲もうじゃないか」 ということになって、 ある雑誌でそういう連載をはじめたわけです。 |
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『Re:S』という雑誌でした。 今は雑誌からネットに場所を移してますけど、 この雑誌で3年? そのくらいやりましたよね。 |
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いろんなところで飲みました。 大島に向かうちいさな飛行機の中とか。 |
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富士の樹海の洞窟の底とか、 真冬の「海ほたるパーキングエリア」とか、 いろんなところで豆をひいて、 ドリッパーで淹れて。 |
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そのコーヒーの、おいしかったこと! | |
あれはあれで、続けたいですねー。 | |
やりましょうよ。 このコンテンツの中でいつか再開しましょう。 あの連載のおかげで、 さらにコーヒーへの興味も深まりましたもんね。 |
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はい、それはありました。 | |
しょっちゅう、 コーヒーのことを考えるようになって。 |
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で、あの‥‥ このコンテンツの名前は 「コーヒーさがし」となってますけど、 「さがす」というのは、何をすれば‥‥? |
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うーん‥‥。 そこからさがす感じですね、もう。 |
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目的からして、さがす。 | |
ほら、何をやればいいのかわからなくて、 とりあえずぼくたち 「喫茶店」を開いたじゃないですか。 |
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はい。 「純喫茶 カッパとウサギ」。 |
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会社のベランダにテーブル出して。 | |
あれ、たのしかったですね。 | |
ほぼ日の乗組員を、お客さんにして。 あれこそ、「何をしたらいいかわからない」 ぼくらの心理のあらわれだったと思います(笑)。 |
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とりあえずやれば、何かになるだろうと(笑)。 | |
とにかく飲んでもらおう、と。 | |
‥‥あれはみなさん、 よろこんでいただけたんでしょうか? |
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それはもう! ‥‥たぶん(笑)。 乗組員たちの「コーヒー話」が面白かったので、 あれもときどき小出しにして、掲載しましょうね。 |
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ぜひ、そうしてください。 面白いお話がもったいないです。 |
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じゃあ、まずは、 ぼくと福田さんのコーヒーの淹れ方とか、 道具のお話とか、 そういうことをお話しするところから のんびり始めてみましょうか。 |
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そんなんでいいんでしょうか。 | |
まずはそこからまいりましょう。 いろいろ考えましたが、 そうやってシンプルに正直に できることから始めるのがやっぱりいちばんかと。 そしていずれは、レポートやインタビューも。 |
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ですね、やっぱり、 さがしに出かけたいですよね。 |
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そうですね、出かけましょう。 で、ええと‥‥ きょうはふたりでいろいろと 自分の道具を持ってきたわけですが‥‥。 (つづきまーす) |