エナガのねぐら。  カワイイ小鳥の観察記 フロム富士山麓
 
今週のエナガ  二ヶ月ぶりのレポートです!  観察日 2012年6月13日 − 8月12日
 

▲羽繕いのあとのプルプルッ!

みなさま、ご無沙汰しております。

我が家周辺のエナガたちは、
相変わらずカワイサ全開で暮らしております。
私はといいますと、これまた相変わらず、
エナガの群れを追っかけておる次第です。

さてエナガたち、6月初旬には親+雛で10羽前後の
家族群をつくって生活しておりましたが、
6月中旬から下旬にかけて、
テリトリーが隣接する家族同士が徐々に合流して、
「大合同群」といった状態になってまいりました。

複数の家族群が合体して一つの大きな群れになる。
するとどういうことが起るかといいますと、
私が、群れを、見つけられなくなるのです(グハッ)。
たとえば3つの群れがひとつになるとすると、
捜索面積が単純に考えても3倍になるので、
もうほんとに、なっかなか見つからない。
6月中は10日間まったく見つけられない期間が
ありました。

でも、見つけた時には、群れの人数が多くて嬉しいです。
6月24日には自分史上最大、
30羽以上の群れに遭遇しました。

▲そのうち11羽が電線の上に止まった瞬間。

この30羽以上の群れの中に入った時は、
多数の巣立ち雛がピィピィと餌をねだって鳴くため、
うるさいこと、うるさいこと、耳が痛いほどでした。
でもしかしその姿は高い木の上で、
しかも葉っぱに隠れてしまうため、
なかなか良い写真が撮れません。

そうこうするうちに、
群れは富士サファリパークの敷地内へと
移動してしまいました。

▲これがサファリパークの敷地。

我がフィールドに隣接するサファリパークには、
普段人が立ち入らない広大な雑木林があって、
そこがエナガ大合同群の生活圏になっているようです。
大合同群を追っているうちに、
このフェンスに行く手を阻まれて、
ギリギリギリと歯ぎしりすること数知れず。

そういうわけで6月から7月中旬にかけては
あまりエナガたちを追跡できずにいましたが、
7月中旬になると時々、
15羽程度の中規模の群れに
出会うようになってきました。

大合同群は、ほんの1ヶ月ほどで、
徐々に中群から小群へと分かれて行くようです。

▲陽の当たる倒木でのんびり休憩中。

上の写真は7月17日に遭遇した15羽の群れにいた、
巣立ち後約2ヶ月くらいの若鳥です。
目のまわりの黒い帯が薄れてきていますが、
マブタの色は、まだ赤く見えていますね。
紅葉の頃にはすっかり黄色くなっているでしょう。

それにしても、小首をかしげたりして、あー、もー。

▲尾羽がない!?

この群れの中には、
尾羽がすっかりなくなっている若鳥が一羽。
また生えてくるのかな?きっと生えてくるよね?

▲キリッ!

上は7月30日に遭遇した若鳥。
なんだかキリッとした表情です。
首をすくめてまるっこくなった感じも、
イイですね。

▲葉っぱの隙間から。

森の樹々が本気で葉っぱを広げるこの季節、
体のちいさなエナガは葉っぱの間に隠れてしまって、
なかなか撮るのが難しいです。

それでも薄暗い森の中で懸命に群れを追っていると、
こんな瞬間がふっと訪れます。

▲おお、いい場所!しかもこっち向き!

▲こっちを見て…うわっ…こくびっ!

そういうわけで、エナガも私も、
たいへん元気にやっております。

それでは皆さん、次回の更新をお楽しみにー!

 
お知らせがひとつ、ございます。

現在写真展を開催中です(8月末まで)。
会場は静岡県の富士山こどもの国
(展示の閲覧は無料ですが、入園料がかかります)

タイトルは「富士山麓の野生動物」ですが、
要するに「近所に住んでる動物たちの可愛さ自慢」です。
なので私が大好きなエナガとニホンリスは依怙贔屓して、
写真の点数がぐっと多く、使い古しの巣の展示もあります。

ご近所にお越しの際は、ぜひご覧くださ−い!
たとえば、そう、富士サファリパークに寄ったついでとか、
白糸の滝や富士花鳥園のついでにとか、
富士山に登った後とか登る前とか…に…いかがでしょーか!

2012-08-21-TUE
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