怪・その24

「三軒の同じ家」



私が小学生の時に住んでいた一軒家でのお話です。

私の家は三軒同じ家が並んでいました。
色などは違いますが、間取りも全て一緒です。

うちは真ん中の家で、
後ろにも大きな昔の家が建っていたので
一階(リビング、キッチン)と風呂トイレは
昼間でも薄暗かったです。

住み始めて2年ほど経った頃です。

鍵っ子だったので、
学校が終わると自分で鍵をあけて、
誰もいない家で
母が仕事から帰ってくるのを待っていました。

その日もいつもどおり鍵をあけ、
中二階の自室へ行こうと階段を上がると、
部屋の扉が開いており、
当時使っていた、
扉の真ん中がガラスになっているデザインの本棚が
階段を登っている途中で見えました。

何気なしにその本棚を見ると、
凄く怒った形相の男の人の生首が
ガラス越しに私を睨んでいました。

びっくりした私はそのまま引き返し、
玄関の外で母を待っていました。

それからは、テレビが勝手についたり、
知らない女の子が立っていたり、
うちだけでなく、
両隣の家でも怪奇現象がたくさんおきはじめました。

中学生の時引っ越しをしたのですが、
両隣の方が、
「誰も住んでいないのに、
生活音や物音がするから御札を貼っている」
と、言っていました。

今は、三軒とも別の方が住んでいますが、
大丈夫なのかあと思っています。

(y)

こわいね!
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