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飯島 |
なすとカジキのしょうが焼きです。 |
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堺 |
え? |
糸井 |
え? |
飯島 |
『ほぼ日のレシピブック』に
載せたレシピなんです。 |
糸井 |
なんだ、なんだ。 |
飯島 |
なすを焼いて、上からカジキマグロの
しょうが焼きをかけたんです。
よく、なすを油炒めして、
おかかと醤油でいただくじゃないですか。
そのおかかをカジキマグロにしてみました、みたいな。 |
糸井 |
おかかをカジキマグロに?!
これはなす料理なんですね。 |
飯島 |
そうですね。なすに、
カジキマグロのしょうが炒めをした汁を
吸わせて食べる料理です。 |
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糸井 |
なす1対カジキ1なんですか。 |
飯島 |
どうでしょう。 |
糸井 |
なす2でいいですか。 |
飯島 |
2でもいいです。 |
糸井 |
いいですか。
いや、なすではさんでみたかったの。
カジキを。 |
堺 |
じゃあカジキ半分にしてみよう(笑)。 |
糸井 |
なるほどね。
理屈は同じですよね。 |
堺 |
理屈は同じです。 |
糸井 |
‥‥これは旨い! |
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堺 |
うん。でも、なすが主役ってすごいですね。
正にその通りで。 |
糸井 |
うめえ〜! |
堺 |
旨い、これ! |
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飯島 |
なすはちょっと塩をして、
ペーパーで挟んで水気をとると、
下味も付くし、あくも抜けるし、
油をそんなに吸わないんです。 |
堺 |
下ごしらえの時点でそれをやるっていうことですか。 |
飯島 |
だから、なすにも味が付いてると思うんですね。 |
糸井 |
ああー。 |
飯島 |
なんかよく、こういうやつって、
なすに味がないのって嫌じゃないですか。 |
糸井 |
はい、だめですね。 |
堺 |
旨い。カジキマグロのあっさりさが、
また、うーん。これ、皆さん。 |
── |
はい、のちほどいただきます。 |
糸井 |
よくできてる。
口にしてしまえば簡単なんだけど、よくできてる。 |
堺 |
温かいっていうのがまたね。
ノリシロがありますよね。なす旨いです。 |
糸井 |
いいねぇ。堺くん、
大胆に食べてるねえ。
後のこと考えてないね。 |
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堺 |
そうでした、ぼく、それで、
京都でも死ぬような思いをしたんですよ。 |
糸井 |
危ないよ。 |
── |
次を考えると、ぼくらも、
おにぎりに手をだすのは
やめておいたほうがいいですね。 |
堺 |
(笑)。 |
── |
置いといて。 |
糸井 |
そう。 |
── |
いけたら後で。 |
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糸井 |
だって、おにぎりは死なないから。 |
── |
そうですね。 |
堺 |
すごいね。皆さんが
展開を読み出してるっていうのが
すごいですね、なんかね。 |
糸井 |
展開を読むね。
だって、さっき予告されてる分もありますからね。
なすは予告外だったでしょう。
不意打ちですから。 |
堺 |
これ、でもね、食べちゃうんですよね。 |
糸井 |
なすはだいたい食っちゃうね。 |
堺 |
食っちゃう。なんでしょうね。
しかも熱いうちに食べたいって
思わせる何かがなすにはありますね。 |
糸井 |
イェイ。 |
── |
イェイ。 |
堺 |
そういえば、その『南極料理人』で、
芦澤さんっていう女性のカメラマンが
撮ってくださったんですが、
現場の印象よりも、
さらにおいしそうだったんですよ。 |
糸井 |
へ〜え。 |
堺 |
料理が、1つ1つが。きれいだなと思って。
なぜなんだろう。 |
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糸井 |
ちょっと見せて。
(パンフレットを見る)
料理をスターとして撮るからかもしれないね。
ヌードみたいなもんですよね。
現場の視線でヌードがあっても、
「ああ、ヌードですか」なんだけど、
こういう人が撮ると、
「おお、ヌードですか!」みたいな(笑)。
あの南極の閉ざされた空間の中だけで、
こんな料理がどんどんと出て来るんだよ。
はぁ〜。 |
堺 |
『南極料理人』のスタジオのセットの隣に、
もうやってないんだけど、
食堂があったんですよ、東宝の。 |
糸井 |
うんうん。 |
堺 |
その厨房で、飯島さんと榑谷さんが
料理を作っていたんですね。
じゃんじゃか作って、じゃんじゃか運んで、
じゃんじゃか撮ってっていう。 |
糸井 |
何度も同じものを作るっていうのも
あるわけでしょう? |
堺 |
あります、あります。 |
糸井 |
大変だよね。 |
堺 |
一番回転が速かったのはなんですか。
やっぱりラーメンですか。 |
榑谷 |
ラーメンはほんとうに
麺が足りなくなるぐらいつくりました。 |
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堺 |
びっくりしたよね。 |
榑谷 |
でも、おいしそうに映ってましたよ。 |
堺 |
あれはおいしかったですよ。 |
糸井 |
映画を観た帰りに食いたくてさ。
でも、ああいうラーメン、ないんですよね。 |
堺 |
俺、試写行って、
帰りに食いました、ラーメン。 |
糸井 |
やっぱり! |
一同 |
(笑)。 |
糸井 |
どういうラーメン? |
堺 |
醤油ラーメン食べました。
どうしても我慢できなくて
電車を途中で降りて。 |
糸井 |
俺らは結局うどん屋に行っちゃった。 |
堺 |
旨かったですね。
(なすとカジキを食べながら)
これ、本当にこういう料理店で、
お客さんだったら、ちょっと本当、
もうこれですね、ウハウハですね。 |
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糸井 |
ウハウハだよ。最高だよ。
みんなはどう? |
── |
うまいです。 |
糸井 |
うまいか。うん、そうか。 |
堺 |
(笑)。
(つづきます) |