こんどの「JAZZ」、どうする?

第1回 それは「カレー部 例会」でのお話。

タモリ ‥‥糸井さん、糸井さん。
聞こえますかー。
糸井 キッチンのタモリさん、どうぞー。
タモリ せっかく山下さんがいるんですから
次のジャズの打ち合わせを
しといたほうがいいんじゃないですか?
糸井 ああ! しましょう、しましょう。
タモリさんも入れますか、この打ち合わせに?
タモリ わたしは入れません。
糸井 入れませんか。
タモリ カレーがありますので。
糸井

わかりました(笑)。

えー、みなさん、
「はじめてのJAZZ」ってイベント、
ご存知でしょうかね?
‥‥来てたかた、いらっしゃいますか。
あ、いたいた!
あなた、すごく運のいい人だ!(笑)

山下 ジャズとカレーと、
よく両方当たったよねー。
糸井 あれは3年前、ん? 2年前ですか。
山下 2年前ですね。
糸井

2年前に「はじめてのJAZZ」という
イベントをやったんです。

ジャズのこと知りたいし、聴いてみたいんだけれども、
なんとなく敷居が高くてさーって人が
まわりにたくさんいたんです。
そこで、じゃあここに来ればいいよっていう
ジャズの入門イベントをやったんですよ。

ぼくとタモリさんで、山下さんにお願いして。
‥‥どういうイベントだったんでしょうね、あれ。
あの日、何があったんですかね。

山下 うーん(笑)。
糸井 山下さんの横にはピアノがありまして。
山下 ありまして。
糸井 バンドの仲間もいまして。
山下 いまして。
糸井 最後にタモリさんが歌をうたいましたね。
山下 初心者がジャズを聴くには
こうしたらいいんじゃないでしょうか、
なんてことも、やりましたっけね。
糸井 ええ、やりましたっけね。
山下 それから、いま演奏でこんなことが起きてますとか、
ここのところをよく聴いてみると、
もっとおもしろいですよ、なんてこともやりましたね。
糸井 たくさんの質問を受けて、
タモリさんと山下さんが答えてくれたり‥‥。
山下 ああ、そんなのもありました。
糸井 で、たとえばこういうことですよ、
ということについては、
その場でさっと演奏しちゃったり。
えっらい豪華でしたよね。
山下 そうですねぇ、ええ。
糸井 で、今日のカレーのイベントも
もともとは「はじめてのJAZZ」からの
流れのなかにあるんですよ、じつは。
山下 中洲産業大学のね。
糸井 はい、その流れあっての
今日の「カレー部」なんですが、
ずーっと「次のジャズやろう」って話してて‥‥。
山下 はい。
糸井 山下さんさえよろしければ、
素晴らしい演奏を聴かせるということは
変わらないんだけども、
今度はジャズの歴史を伝えてくような
コンサートができないかなあと。
山下 ああ、なるほど、なるほど。
いいですねぇ。
< 続きます >

今日のジャズ語。

中洲産業大学
タモリさんのネタのなかに登場する、
実際には存在しない架空の大学のこと。
1970年代当時、新宿のスナック「ジャックの豆の木」では、
「変にクセのある教授」に扮したタモリさんが
「NHKの教養講座風の語り口で講義をする」、
という密室芸的なネタを披露していた。
その「タモリ教授」の勤務先とされた大学が、
この「中洲産業大学」である。
なお、「はじめてのJAZZ」の構成を
手がけて下さっている高平哲郎さんによれば、
タモリさんが「京都産業大学」の学園祭へ呼ばれたときに、
この架空大学が誕生したとのこと。
タモリさんが福岡出身ということから
「九州産業大学」がルーツであるという説もあるが、
高平さんによれば、それは正しくないらしい。
また、吉行淳之介・野坂昭如・開高健‥‥という
そうそうたる面々が編集長をつとめた、
70年代伝説の雑誌『面白半分』には、
4ページにわたり、
中洲産業大学の「入学試験問題」が掲載されたりしている。
ちなみに、タモリさんが登場する「ほぼ日」イベントには
「はじめてのJAZZ」のほかに
「はじめての中沢新一」「カレー部例会」があるが、
これらにはすべて
「中洲産業大学&ほぼ日刊イトイ新聞」
という冠がつけられている。

2007-09-25-TUE
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