最終回 高平さんのおすすめCD、一気にご紹介!

高平哲郎さんが選んでくれた
入門的な「はじめてのJAZZ」CD&DVD。

そのすべてについて、
ひとつひとつ、詳しくお伝えできそうにないので、
本日、のこりをいっぺんに掲載いたします。

前回までに挙げてくださったものと合わせて、
なんと、ぜんぶで、26タイトル!

なお、これらのCD&DVDは
「はじめてのJAZZ 2」開催当日の会場でも
HMV特設ブースで、販売する予定です。

さっそく、ご紹介していきましょう!

CD編
「そうだ京都、行こう」の、あの曲。
JOHN COLTRANE『MY FAVORITE THINGS』
JOHN COLTRANE『MY FAVORITE THINGS』
Atlantic
高平 日本でもJR東海かなんかのCMで
有名な『マイ・フェイバリット・シングス』。
映画『サウンド・オブ・ミュージック』が
オリジナルの名曲だね。
巨人(ジャイアント)と呼ばれた
ジョン・コルトレーンが、
ソプラノ・サックスで吹きまくってます。
 
スキャットの素晴らしさを教えてくれた一枚。
ELLA FITZGERALD『MACK THE KNIFE:ELLA IN BERLIN』
ELLA FITZGERALD
『MACK THE KNIFE:ELLA IN BERLIN』

ユニバーサル
権利者の許可を得ずに複製することを禁じます。
高平 ボーカル入りのアルバムとして
珠玉なのが、この「マック・ザ・ナイフ」。
エラ・フィッツジェラルドっておばさんが
歌ってるんだけど、すごいよ!
とくに「HOW HIGH THE MOON?」では
スキャットの素晴らしさを教えてもらったなぁ。
 
死の27日前にレコーディングされた遺作。
ERIC DOLPHY『LAST DATE』
ERIC DOLPHY『LAST DATE』
ユニバーサル
権利者の許可を得ずに複製することを禁じます。
高平 ミンガス・ファミリーから
コルトレーンのグループへ参加した
エリック・ドルフィーの遺作。
バスクラリネットとか、アルト・サックス、
フルートなんかを吹いていた人ですね。
ほかにも『ERIC DOLPHY AT FIVE SPOT』とか
いい作品がたくさんあるので、
セレクトするのに、ちょっと悩みました。
 
ほんとに、いいアルバムです。
ROY HAYNES『WE THREE』
ROY HAYNES『WE THREE』
ユニバーサル
権利者の許可を得ずに複製することを禁じます。
高平 ドラムのロイ・ヘインズ、
ピアノのフィニアス・ニューボーン、
ベースのポール・チェンバースの3人で『WE THREE』。
フィニアス・ニューボーンが
ジャズメッセンジャーズの
ホレス・シルバーなんかに通じるような、
かなりファンキーなピアノを聴かせてくれます。
ほんとに、いいアルバムです。
 
個人的な思い出の詰まった一枚!?
JACKIE McLEAN『4,5 and 6』
JACKIE McLEAN『4,5 and 6』
ユニバーサル
権利者の許可を得ずに複製することを禁じます。
高平 これ、「フォー・ファイブ・アンド・シックス」だから
僕たちは「シゴロ」って言ってた。
1曲目の「センチメンタル・ジャーニー」には
ちょっと、個人的な思い出があるんだよね。
ハタチくらいのとき、札幌のジャズ喫茶でさ‥‥なんて
いろいろまあ、
そんなことはどうでもいいことなんだけど(笑)。
 
名作ミュージカルのアルバム。
SHELLY MAN & HIS FRIENDS『MY FAIR LADY』
SHELLY MAN & HIS FRIENDS『MY FAIR LADY』
ユニバーサル
権利者の許可を得ずに複製することを禁じます。
高平 オスカー・ピーターソンの『マイ・フェア・レディ』って
ミュージカルのアルバムもあるけど、
これはね、ドラマーのシェリー・マンが
リーダーをとった作品。キレがいいよね。
オードリー・ヘプバーンが出てた映画の
『マイ・フェア・レディ』と
ちょうど、同じくらいだったんじゃないかな。
このジャケットを見ると、当時をぱーっと思い出します。
 
何がいいって、ジャケットですよ。
RED GARLAND『GROOVY』
RED GARLAND『GROOVY』
ユニバーサル
権利者の許可を得ずに複製することを禁じます。
高平 レッド・ガーランドていうピアニストのアルバム。
これはね、何がいいって、ジャケットだよね。
かっこいいでしょ?
で、ベースは『WE THREE』で出てきた
ポール・チェンバース。
植草(甚一)さんも、このジャケットを褒めてたなぁ。
 
ハード・バップを代表するドラマーの作品。
PHILLY JOE JONES 『BLUES FOR DRACULA』
PHILLY JOE JONES 『BLUES FOR DRACULA』
Original Jazz Classics
高平 フィリー・ジョー・ジョーンズって人は、
ロイ・ヘインズなんかと同時代の、素晴らしいドラマー。
コルネットは、ナット・アダレイ。
テナー・サックスは、ジョニー・グリフィン。
ピアノはトミー・フラナガン‥‥。
ジャケットも、なかなかいいんだよ。
ドラムのスティックに
コウモリがぶら下がってたりして(笑)。
 
サッチモが歌う「ディズニー」。
LOUIS ARMSTRONG 『DISNEY SONGS THE SATCHMO WAaY』
(c)Disney
LOUIS ARMSTRONG
『DISNEY SONGS THE SATCHMO WAY』

エイベックス
高平 サッチモが、ディズニーの名曲を歌ってる。
知ってる曲ばかりだろうから、
初心者のかたには、ちょうどいいと思います。
「ハイ・ホー」とか、
「チム・チム・チェリー」とか、
「ビビデ・バビデ・ブー」、「星に願いを」‥‥。
いちばん、わかりやすいよね。
 
ウッディ・アレン作品のサントラ盤。
SOUND TRACK『MANHATTAN』
SOUND TRACK『MANHATTAN』
Sony
高平 ウディ・アレンが監督した
『マンハッタン』という映画のサントラ。
「A面/B面」でいうと、片面ぜんぶに
「ラプソディ・イン・ブルー」を入れちゃってる。
素晴らしいシンフォニック・ジャズです。
ズービン・メータ指揮、
ニューヨーク・フィルハーモニーの演奏でね。
DVD編
モダン・ジャズ風の映画音楽。
『黄金の腕』
『黄金の腕』
Pd Classic
高平 映画『荒野の七人』なんかも手がけている
エルマー・バーンスタインという人が
音楽を担当している作品。
音がわりとモダン・ジャズ風だから、
今回、選んでみました。
いまでは、ずいぶん安く買えるみたいだし(笑)、
ジャズをBGMにした映画のなかでも、おすすめ。
 
多くの人がジャズを志した映画。
『アメリカ交響楽』
『アメリカ交響楽』
Psg
高平 これは、ジョージ・ガーシュインの生涯を描いた映画。
昭和20年代くらいには
この映画を観て
ジャズミュージシャンを志したっていう人、
けっこういたって話だよ。
これも安いから、買ってみて損はないと思う。
だって、500円だし(笑)。
 
マイルスのトランペットが、いい。
『死刑台のエレベーター』
『死刑台のエレベーター』
紀伊國屋書店
高平 アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの
『サンジェルマン・デュプレ』で、
パリでも、すごくモダン・ジャズが大流行したんだ。
なかでも、この『死刑台のエレベーター』では
マイルス・デイヴィスが、
雰囲気で映像に音楽をつけていってて‥‥すごくいい。
ゴダールの『気狂いピエロ』なんかには
モンクのアルバムが出てきたりとか、してますね。
 
 
  高平さんいわく、ここに挙げられた作品ならば、
ジャズがはじめてのかたにおすすめしても
「あんまり、
 文句はこないんじゃないかなぁ」とのことです。

もし、ジャズがはじめてでしたら、
このなかから、いくつか聴いてみて、
好きなミュージシャンや
好きなジャズの方向性を探ってみてはいかがでしょうか。

さて、高平さんが構成を手がけてくださった
「はじめてのJAZZ 2」の開催は、11月26日(月)。
つまり、もうすぐ。目のまえです!

当日は、「はじめてのJAZZ 2」のページでも
テキスト中継をおこなう予定ですから、
こちらもどうぞ、楽しみにしていてくださいね。

そして、みごとチケットを手に入れたみなさん、
「はじめてのJAZZ 2」の会場で、お会いいたしましょう!
 
<終わります>
 
今回、高平哲郎さんにお聞きした
おすすめCD取材のようすは、
HMVさんの特設ページでも
HMVバージョンとして掲載されています。
「ほぼ日」バージョンとは
またちがった編集をしておりますので、
どうぞ読みくらべてみてくださいね。
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2007-11-23-FRI