前へ目次ページへ次へ

読者のみなさんから届いたお便り #21

 
高齢者デイサービスで看護師として勤務しており、
そこに通所されていた
ある高齢のご婦人の入浴介助をしていたときのお話です。
靴下を脱がしてさし上げたときに
片足の指が融合変形している状態でした。
ご本人から
「あ、これね、汚いでしょう。
大阪の空襲で逃げる時に爆弾で火傷したんよ。
そのときに手を繋いで逃げていたおばあちゃんが
わたしを庇って爆弾が当たってね。
火だるまになって転がって。
わたしは助かったけど、
火傷して学校かなんかに運ばれたんやけど、
いっぱい人が運ばれていてね、
すぐに手当てしてもらえなかったんよ。
廊下に転がされていたんよ。
だからこんななってもて‥‥汚くてごめんねー」
と話されました。
さらっと話された内容が凄まじくて絶句してしまいました。
汚いなんてとんでもないです!
そっと丁寧に洗って差し上げました。
よくぞ生きてこれまで来れてことか、
ご本人が「ほんまやねー」と笑顔。
出会ってお世話する機会を与えてくださり有難うございます。
ほんまにそう思います。
(レオちゃんのママより)

2025-08-31-SUN

前へ目次ページへ次へ
  • ヴェトナム戦争/太平洋戦争にまつわる
    読者のみなさんからのお便りを募集いたします。

     

    ご自身の戦争体験はもちろん、
    おじいちゃんやおばあちゃんなどご家族や
    ご友人・知人の方、
    地域のご老人などから聞いた戦争のエピソード、
    感銘を受けた戦争映画や小説についてなど、
    テーマや話題は何でもけっこうです。
    いただいたお便りにはかならず目を通し、
    その中から、
    「50/80 ヴェトナム戦争と太平洋戦争の記憶」
    の特集のなかで、
    少しずつ紹介させていただこうと思います。

    メールを送る

  •  

    特集 50/80 ヴェトナム戦争と太平洋戦争の記憶