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読者のみなさんから届いたお便り #32

 
祖父は戦争中、南方で大きな船に乗っていて、
夜中に攻撃されたそうです。
たまたまトイレで起きていて、窓から逃げた。
サメがうようよいる地域で、
大きな生き物に見えるように
ふんどしをほどいて長くして、
夜じゅう泳ぎ、助けられた。
子どものころはリアリティがなく
武勇伝のように聞いてました。
じつはこの話はまわりに聞いただけで
祖父本人からは聞いたことがありません。
「こんなことがあったんやろ?」
と尋ねたことはありましたが、
ちゃんと返事してくれず
不満に思ったことを覚えています。
おそらく本人にとっては
武勇伝でも
思い出したいことでもなかったのだろうなと
今になって思います。
この話を聞いていたのももう40年近く前のこと。
この特集を読んで久しぶりに思い出し、
小学生の子どもに伝えてみましたが、
やはりリアリティがないのか
キョトンとしていました。
でも経験した方が少なくなりつつあるからこそ、
物語ではなく本当にあったことなんだよと
伝えていかなければと強く思います。
(ワダ47歳)

2025-09-11-THU

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  • ヴェトナム戦争/太平洋戦争にまつわる
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    ご自身の戦争体験はもちろん、
    おじいちゃんやおばあちゃんなどご家族や
    ご友人・知人の方、
    地域のご老人などから聞いた戦争のエピソード、
    感銘を受けた戦争映画や小説についてなど、
    テーマや話題は何でもけっこうです。
    いただいたお便りにはかならず目を通し、
    その中から、
    「50/80 ヴェトナム戦争と太平洋戦争の記憶」
    の特集のなかで、
    少しずつ紹介させていただこうと思います。

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    特集 50/80 ヴェトナム戦争と太平洋戦争の記憶