世界の感じ方が少し変わるかもしれない
旅があるなら、行ってみたいと思いますか?

いろんな地域の方と関わる「ほぼ日あっちこっち隊」。
北海道では、増えすぎているシカの話をきっかけに
道東の西興部(にしおこっぺ)村にたどりつき、
さまざまな方と仲良くさせていただいています。

狩猟、釣り、きのこ狩りや山菜採りなど、
豊かな自然とともに、思い思いに暮らす人々。
あいまのおしゃべり。都市とは違う時間の流れ方。
固まっていた考えがほぐれてゆきます。

この魅力をいろんな方に紹介できたらと思っていたら、
エゾシカ旅行社さんのツアーへの企画協力のかたちで、
ほぼ日も関わらせてもらえることになりました。

知らない方も多い土地だと思うので、
ずいぶんしっかりめに紹介してみます。
あなたもぜひ、西興部に出かけてみませんか。

(写真=幡野広志)

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2. おおまかな行程がこちら。

 
まずはこのツアーの、
おおまかな行程をご紹介します。
東京から向かう場合、たとえば
「オホーツク紋別空港」から北海道へ。
そこからレンタカーなどを使い、
ご自身で、西興部村に向かっていただくかたちです
(どの空港を使うか、道内からマイカーで向かうケースなど、
ご相談や調整も可能です)。

 
空港から西興部村へ向かう道中もたのしい。
広い空の下、のんびりと解放的なドライブ。
さっそくお昼にオホーツクのホタテをいただいたり。
向かう途中で、興部(おこっぺ)の道の駅に寄ったり、
「ノースプレーンファーム」さんの
ソフトクリームを食べたり、チーズを買ったり。

 
気持ちいい道を通って、すいすいと。

 
西興部に到着。
宿は「ガコッパー(GA.KOPPER)」という、
古い中学校の校舎を改装した、ふしぎな場所。

 
中も長い廊下があり、学校っぽくてたのしい。
ちょっと林間学校に来たような気分もあります。
お風呂やトイレはシェアで、村の生活に混ぜてもらう感覚。
不便さを含めたたのしさや新鮮さがあり、
一般的なツアーとはだいぶ気分が違うかも。
ホームステイに来ているような感覚もあります。

 
ツアー中、朝食や夕食はガコッパーの食堂でいただきます。
ガコッパーはごはんもおいしくて、
「旅先で食べたいのってこういうものかも」と思える、
あたたかなお料理を出してくださいます。
近くの町のチーズや、シカやクマのジビエ、
裏の畑で採れた野菜が登場することもあります。

 
到着日の夕方、あるいは翌朝のタイミングで、
エゾシカのハンティングに同行します。
ガイド役は、ハンターの順平さん。

伊吾田順平さん。 伊吾田順平さん。

 
独特の時間が流れる車内で、
シカの出現時間や場所、狩猟の基本的な知識など、
運転しながらいろいろなことを教えてくれます。

 
そしてエゾシカを見つけ、撃つ。

 
緊張の高まる時間。
大きな銃の音。

 
「ハンティングって、こういう行為なんだ」
その瞬間に立ちあうことで、
ようやく身体でわかることがあります。
倒れたシカは、みんなで車の荷台に乗せて、
いそいで解体所に運びます。
時間にして10分とか15分。
こんなふうにすぐに必要な処理をできるのも、
「猟区」である西興部村ならではの特徴。

 
解体所での工程を見せてもらいながら、
いろんな感情がかけめぐります。
いのちをいただくということ。
それを目の当たりにさせてもらう時間。
すぐには整理できない感覚。
(*苦手な方は別のプログラムに変更もできます)

 
また、エゾシカハンティング以外にも、
西興部村の豊かな自然にふれる
アクティビティを体験できます。
キノコ狩り、山菜採り、川釣りなど、
順平さんが、季節やその日の天候に合わせて、
ベストなプログラムをご案内くださいます。
これもまた、生きることについて考える時間。

 
村の鹿牧場に出かけ、間近でエゾシカを
じっくり見る時間をとることもできます。
こちらは西興部村の猟友会会長である
中原さんが管理されている牧場。
柵越しにエサを与えることもできます。

 
あるいは、エゾシカ革なめしや、
ジビエ加工の工程の見学をすることも。
夜には、順平さんが獲ったエゾシカのジビエや、
山で手に入れた季節の食材で料理をつくり、
一緒にいただく、パーティーの時間。
ハンターであると同時に、
非常に腕のいい料理人でもある順平さんが、
奥さまの良子さんと協力しながら、
次々といろんな料理を出してくれます。

 
おどろくのが、野生のシカ肉の見事なおいしさ。
捕獲後すぐ適切に処理されたエゾシカ肉は、
シカ肉のイメージを変えてくれます。
いろいろな話を聞きながら、
自然のめぐみをいただく時間は、
野生動物との関わりや食べることについて、
身体まるごとで考える機会でもあります。

 
また、村での生活や、革なめしの難しさ、
エゾシカやクマなど野生動物との向き合い方など、
西興部村に暮らすおふたりと直接話すことで
理解が深まるところがたくさんあります。
ゲストハウス「ガコッパー」での滞在でも、
都市とは違う時間の流れをたっぷりと味わえます。

 
食堂や談話室で、オーナーの和さんや千世さん、
その日たまたま泊まっていた人たちと、
ふとしたきっかけで会話がはじまることも
(食堂では、北陸の酒蔵で
杜氏をされていたこともある和さんが選んだ、
おいしい日本酒を飲むこともできます)。
外に出れば星がよく見えます。
その日の雰囲気次第では、裏庭で焚き火をすることも。
ひとりでぼーっと時間を過ごすこともできます。
人のほとんどいない静かな土地で、
自然に包まれて過ごしていると、
気持ちが澄んでいくような感覚があります。
ツアー期間の2泊3日が、
あっという間に過ぎてゆきます。

 
ガコッパーを出たあとは、車を走らせ、
帰りは旭川空港から帰路へ(こちらも変更可能です)。
行きと帰りで、それぞれに違う北海道を楽しめます。
旭川方面にも魅力的な場所が多くあるので、
時間に合わせてちょっと立ち寄って
おみやげなども買い、
たくさんの思い出とともに日常へ。

 
基本の行程としては、こんな感じ。
とはいえこれは基本で、いろいろな調整も可能です。
また季節、その日の天候、来る方のご希望や
ご都合に合わせて、ツアーの内容は変わります。
自然の影響を受けることもありますが、
そのときどきで、臨機応変な対応をしてくださいます。
世界の感じ方が、少し変わるかもしれない旅。
北海道の西興部につながりができて、
「ただいま」を言える場所が増えるような旅。
季節ごとに、それぞれの自然を味わえる旅。
どこか個人旅行のような感じもある、
ホームステイ感のあるおもしろさを味わえる旅。
そんな時間を過ごしてみたい方に、
ご紹介できたらと思っているツアーです。

(つづきます)

2026-04-03-FRI

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