
この漫画のもとになった投稿
祖父は寿司職人でした。
はたらいていたお寿司屋さんには、
「元板前の~」と
自分の名前を告げて出前を頼んでいました。
「パンは代用食」と言って、
三度の食事とは認めませんでした。
一緒に暮らしはじめたころは、
祖母のやっていた店の名残りで
広い土間から外を眺めたり、
指定席の座椅子に座って
大相撲中継を見ていました。
じっとしている印象の祖父でしたが、
祖父の年代にしては上背があり、
その背筋をしゃんと伸ばして
台所に立つことがありました。
夕飯が「天ぷら」のときです。
夕方のテレビニュースがはじまるころには
準備をはじめ、
右手に菜箸、左手は流し台について、
ひたすらに天ぷらを揚げるのです。
祖父の「天ぷら」は、
どんな素材でもカラッと揚がっていて、
冷めてもそのまま美味しかった。
「天ぷら」は誰にも代われない、
寿司職人祖父の手料理でした。
かっこよかったよ、おじいちゃん。
(灯台守/「雲のうえFM」への投稿より)
2026-08-04-TUE
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「今日の小ネタ劇場」とは
2005年から連載を開始した読者投稿コンテンツです。2022年時点ですでに17年以上、「今日のコドモ」「今日のダンナ」「今日のじーばー」「今日の気になるあいつ」….などの20以上のカテゴリから、日替わりで毎日欠かさず3ネタを更新してきました。アーカイブを残していないため、その日のネタは、その日にしか読めません。2016年には、過去の傑作から選りすぐって書籍化もされました。ほぼ日に来たら、まずはここからという読者も多い、大人気のコーナーです。今日の「今日のコドモ」は、こちらからどうぞ。
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今日マチ子
漫画家。1P漫画ブログ「今日マチ子のセンネン画報」の書籍化が話題となる。文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に4度選出。戦争を描いた『cocoon』は「マームとジプシー」によって舞台化。2014年に手塚治虫文化賞新生賞、2015年に日本漫画家協会賞大賞カーツーン部門を受賞。『みつあみの神様』は短編アニメ化され海外で23部門賞受賞。コロナ禍の日常を絵日記のように描いた近著『Distance わたしの#stayhome日記』が、2022年1月『報道ステーション』にて特集された。
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漫画:今日マチ子
編集:奥野武範(ほぼ日)
デザイン:杉本奈穂(ほぼ日)
感謝:「今日の小ネタ劇場」を愛する
すべてのみなさま
