なにせ創刊から22年ですから、
ほぼ日刊イトイ新聞の
アーカイブはほんとうに膨大です。
年末年始の休みに読み直す、といっても、
いったい何から読んでいいのやら?
そこで、ほぼ日刊イトイ新聞を
むかしから読んでいる人たちに、
おすすめの読みものを
音楽のプレイリストをつくるみたいに
ユニークな切り口から
ピックアップしていただきました。
(ありがとうございます!)
ピンと来たらぜひ読んでみてください。
22歳のぼくに、ホームページを毎日
更新し続けさせたもの。
市原 真(いちはら しん)
「SNS医療のカタチ」の遊撃隊員として
医療をめぐるコミュニケーションの
あたらしいカタチをさぐる。
札幌生まれ、札幌育ち、札幌在住、42歳。
20年ほど昔のはなし、ぼくが大学生のころ。
パソコンを手に入れてすぐ、
自作のホームページを作った。
トプ絵、カウンター、BBS、リンク用バナー。
体裁をきちんと整えて、
3日にいっぺんくらい、自分のことを書いた。
中身はもっぱら独白であり、内輪ネタ。
他人におもしろいと言われなくてもしょうがない、
だってここはぼくのための場所だから。
そんな言い訳を用意して、偉そうに書いた。
ある日、「ほぼ日」を見つけた。
そこには、
見知らぬ人の「内心」が書いてあるのに、
他人であるぼくがおもしろく読めるコンテンツが、
いっぱい載っていた。
ちっきしょー。瞬時に嫉妬した。
それからは、もう、すごくわかりやすく、
影響を受けて、後を追いかけた。
自分のホームページに
ほぼ日のリンクを貼って、
「ほぼ毎日発信しよう」と心に決めた。
そのまんま、20年、ちっきしょーが続いている。
ヨフカシック☆サーカス!
ヨフカシック☆サーカス!
小粋なことばと、キワいCG。
ぼくがはじめてインターネットを
おしゃれだと思った日。
神は細部に宿るというが、
細かく鎮座するカミサマにだって、
「ポートレート」がある。
神を神のひとことでくくってはいけない。
カミサマにだって、
こだわりとか、思い出とか、
それなりにあるもので、
丁寧にゆっくり聞き取ると、
おずおず語り出す。
ほぼ日って、
ずっとこういう記事を、
載せられるような居場所を、
用意し続けてくれていたんだなあ、
みたいな。
4
坊さん。
ガンジーさん読み直してたら
「そういえば坊さんも読んでたなあ」
って、わりとマジで思い出した。
ほぼ日は、対談記事がすばらしい、
ぼくも普段は対談ばかり読んでいる、
しかし、それはそれとして、
ときおり「独白系の記事」の記憶がよみがえる。
そして、
他人の独白を読んで言葉を心に溜めていた
20代の日々を、断片的に思い出す。
文句なし、の記事だ。
どれかひとつ、と言われたらたぶんこれだ。
そしてもうひとつ、
『永田さんの甲子園関係の記事』も
めちゃくちゃに好きなのだ。
うーん、しかし、今回、
『怪録テレコマン!』も選んでしまったし、
5個中3個が永田さんの記事というのは
ちょっとシャクだなあ、と思って、
泣く泣く数を減らした。
そのことをほぼ日の担当者の方に
メールでお伝えしたら、
「はい、やっぱり私もシャクなので。笑」
と返事が来た。
「やっぱり」と来たよ。笑
2020-12-29-TUE
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イラスト&タイトル:あーちん
あーちん
2002年生まれ。9歳のとき、お母さんのすすめで
「ほぼ日マンガ大賞2012」にエントリーし、
約1000通の応募のなかから見事入選。
小学生漫画家として、『くまお』の連載をスタート。
初の単行本『くまお はじまりの本』を出版。
2年半の連載の後、小学校卒業をきっかけに、
『くまお』は246回で終了。
続く、中学時代は、好きなたべものを描く
『たべびと』を連載。
終了までに144品のたべものを描きあげた。
現在、春からはじまる大学生活、準備中の18歳。