シンクーのスキンケアは、全6種類。
3つの化粧水と、クリーム、オイル、
そして、オールインワン美容液という、
シンプルなラインナップです。
ごきげんになれる香りとテクスチュア。
天然由来成分の力を引き出す処方。
そして、気持ちまで明るくなるパッケージ。
スタッフが「これがいい」と納得できたものを、
長く愛用していただきたいという思いで、
ていねいに開発を行ってきました。
毎日のスキンケアが喜びになるように、
「必ずこれとこれを使ってください」や、
「これは乾燥肌のかた用です」
といった決まりごとは作っていないのですが、
だからこそ、何を買っていいか、
迷ってしまうというかたもいらっしゃいます。
今回、3人の憧れの女性たちに、
シンクーのスキンケアを使い続けてもらいました。
なにをどう選ぶかは、すっかりお任せして。
肌と心は、どんな風に変わったのでしょうか?
それぞれのエッセイでお届けします。
数年前、肌を壊してしまったことがあります。
雑誌の美容ページをつくる仕事に就いて30余年、
生業としてだけでなく、趣味も化粧品いじりで、
いま思い返すといい気になって、
あれこれ使いすぎていたのですね。
いわゆる「コップから水があふれた」状態。
ちょうど更年期に突入したのとも相まって、
長年溜め込み続けたある種の負荷が“決壊”したのでしょう。
まあ、それだけ新しい化粧品は誘惑的であり、
また、ひとの「綺麗になりたい」という願いには
果ても限りもないということだと思うのですが。以来、使うアイテムは慎重に、数も極力絞っています。
ただ、一度肥えてしまった舌は無駄に贅沢……。
仕事柄、毎日毎日それこそひと抱えもの新製品サンプルと
「初めまして」の挨拶を交わすのですが、
「これぞ」というものにはそうそう巡り逢えません。
そんななか、たまさか手に取ったShin;Kuuの
「スターティング」というジェル状のミルクは、
良質な馬プラセンタエキス×馬油×ハーブエキスで、
肌を引き締めながら同時にハリと潤いも与えるという
嬉しい矛盾に挑んでいる美容液でした。
おや? もしかして出逢えたのかも? 私たち?もっちりして見えますが、肌にのせるとパシャァ!
まさに弾けるようなテクスチャー。
「スターティング」のこのみずみずしさは、
活発な皮脂分泌のわりに水分を保持する力が弱い
私のような“隠れ”乾燥肌と相性抜群です。
肌を安定させてくれて、それでいてちゃんと
必要十分なエイジング対策(※1)をしている感も得られ、
また、さりげなくH-1という
ペプチドを入れ込んでいるところなども、
マニアにはたまりません。オールインワンとしてもいける美容液なので、
この1本だけでお手入れを終えてもOKなのですが、
これをご縁にあらためて深掘りしていくと、
Shin;Kuuのスキンケアは
別のさらなる魅力にも満ちていました。まず、スプレー式の化粧水「ウェルカムウォーターIH」。
なんというか、高原のヴィラで迎えた朝のような香り。
くせになるローズマリーとユーカリの匂いは、
子どものころにつけてもらった傷薬とも似ています。
そしてポンプ式の楽ちんクリーム「スプリングクリーム」。
ゴマオイルベース(※2)の「ブレシングオイル」を1滴
垂らし混ぜると、ほんと肌が終日心地よいのです。
とりわけこれからの季節、そう、晩秋から冬にかけての
急激な湿度の下がり具合を舐めてはいけません。
夏疲れが癒えきらないところに乾燥の追い討ちを
かけられた肌は一気に老けると、毎年痛感しています。興味深いのは、アイテムごとに違う香りがするのに、
重ねるほどにむしろ馥郁とマッチしていく不思議。
もしかして「スターティング」だけでケアを終われないのは、
毎度その解けない謎を楽しみたいからかもしれません。
それはここでしか聴けない、夢見心地の香りのシンフォニー。また驚いたのは、朝使ってもメイクの邪魔をしないどころか
メイクののりが抜群によくなること。
オイルを加えて肌をこれだけツヤツヤに仕上げたら、
ベースものはなじまず上すべりしてしまうのが普通なのに、
なんとヨレず、崩れず、ピタァ!
さすがお手入れの直後にメイクするのを前提とした、
メーキャップアーティスト監修のスキンケアなのでした。
とにかくShin;Kuu、「面白い」が山盛りです。そして極めつけが、化粧品ではおそらく初めて目にした
独特の赤、黄色、緑……いわゆるブルーナカラーの容器たち。
Shin;Kuuの製品を手にとるたびに感じる、なんとも温かな、
どこか懐かしい気持ちのルーツは“ミッフィ”、
私たち世代でいうところの“うさこちゃん”だったとは。
子どものころ、親の方針でおおよそ年相応の本や
キャラ付きの文房具を買ってもらった記憶がないのですが、
そういえば、唯一の例外がディック・ブルーナの絵本でした。
うーん、最後の最後まで、してやられちゃったな(笑)。
※1 年齢に応じた肌ケア
※2 肌にハリを与える
仕事柄、日々増殖するフレグランスの置き場に困っていたのですが、ネットでぴったりな格子ラックを見つけました。杉足場板を再利用した、いまどきにアップサイクルな棚です。ふたつ買って連結させたのもナイス! と、ひとり悦に入りまくりの今日この頃。
麻生 綾 Aya Aso
美容編集者。東京育ち。1990年編集者デビュー。『25ans』『婦人画報』(ハースト婦人画報社)、『VOGUE JAPAN』(コンデナスト・ジャパン)で副編集長、『etRouge』(日経BP)で編集長を経験。趣味は化粧品いじり、鬱アニメ鑑賞、馬の骨活動。
Instagram
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Twitter
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AuDeeマイスタジオ
麻生綾の「孤独の美容グルメ」
(おわります)
2022-11-02-WED