ひょんなことから、
ひとつの音頭がうまれました。
いろんな人たちと鳥たちが
協力しあってできました。
底ぬけにたのしい一曲です。
ゴールデンウィークにはじまる
「生活のたのしみ展2023」でも踊ります。
よかったらみなさんのお祭りでも、
踊ってみてください。
音頭の名前は「らいふいずトリドリ音頭」です。

クリックして音頭を再生してみよう。
前へ目次ページへ次へ

第6回 最後に。

「らいふいずトリドリ音頭」は
このような歩みを経て、ここまで来ました。
この先、この音頭はどんな道を行くのでしょうか。
「本番」である
2023年の生活のたのしみ展の幕開けを
待つばかりです。

最後に改めて、作曲を担当した
レ・ロマネスクのTOBIさんに
この音頭の制作についてうかがいました。

「音頭の世界のトップには
『イエローサブマリン音頭』がいます。
しかしこの『らいふいずトリドリ音頭』は、
それに匹敵するほどのできばえに
なったのではないかと思っています。
いったい何の理由でこんなにうまくいったのかというと、
まず、最初の作詞の段階で、
ほぼトリドリちゃんと話し合えたことが
大きかったです。
きっと、ほぼトリドリちゃんとの息がピッタリ
合っていたということなのでしょう。
あの最初の打ち合わせのとき、
『たとえば、こんな感じで考えてるんです』と
言ってみたたら
トリドリちゃんは、いいですね、と
返してくれまして、
お互いにほめ合って作りあげました。
だからたのしい音頭になったのだと思います。
やっぱりね、怒鳴り合って作るのは
よくないと思いますよ」

それはそうですね。
TOBIさんとほぼトリドリの気が合ってよかったです。
そして、そののち糸井さんが
詞を完成してくれました。

「糸井さんはやっぱりすごくて、
さすがだと思いました。
歌の魅力が増したことはもちろん、
よりキャッチーでみんなが覚えやすくもなりました」

はい、何段も飛び越えて
とてもいい歌になりました。

「最初にトリドリちゃんと話していたとき、
三番の冒頭の歌詞である
『ひゃくとやっつの ぼんのうが』を
超~仮で思いついたんですけど、
あの部分が糸井重里さんの関門を
くぐり抜けるとは思わなかったですね」

あそこが生き残るとはたしかに思いませんでした。
でも、三番は「らいふ いず しょーと」とあいまって、
ゲゲゲの鬼太郎の運動会みたいで好きです。
そして、わたしはこの曲調が全体的に大好きです。

「意識したのは『陽気なマイナー調』です。
外に出るたのしさと、
内なる哀愁とうれしさを備え持つイメージです。
『生活のたのしみ展』への
みなさんそれぞれの想いを
曲が規定してしまわないように、
いろんな感情が
グラデーションで混在しているふうに
したかったのです」

たしかに、踊っていると哀愁とはっちゃけが、
いっしょになってやってきます。

「おはやしの『ヨイショ』と『ア ソレ』のところを
たくさんの方に覚えもらって、
現場でも歌っていただきたいです」

歌の担当もレ・ロマネスクさんですが、
どんな気持ちで歌われましたか?

「こういう歌って、コミカルと真剣の
あんばいがけっこう難しいんですよ。
ふざけすぎてもだめでしょう。
だからね、少し悩みましたけど、
一発録りでいかせていただきました」

えっ。
あの歌唱録音、
一発録りだったんですか。

このときの一発録り。 このときの一発録り。

振付もTOBIさん担当です。

「はい。鳥の羽ばたきをイメージしながら、
いっしょになって踊れるように考えました。
やぐらがもとになった音頭だから、
浴衣で踊れるような振りつけにしましたよ。
『生活のたのしみ展』では
お買いものをなさっている方が多いと思いますので、
その場で、手だけで踊れるようにもなってます」

今回が最終回ですが、
なにか言い忘れたことはありますか?

「言い忘れたことだらけですね」

ははははは。

「はははははは」

鶴来さんにうかがいます。
編曲のポイントをお聞かせください。

アレンジ担当の鶴来正基さんです。 アレンジ担当の鶴来正基さんです。

「テクノ感のある音頭を目指しました。
でも、三味線入れたりクラリネット入れたり、
生のほうがいいかなと判断したところは
たくさん生音を入れました。
おはやしは、ほぼ日のみなさんに参加してもらいました。
おはやしをやったあとの、
みなさんの自然な笑い声なんかも入ってるんですよ。
多くの方に、この音頭を
たのしく踊っていただければうれしいです」

もしできれば「らいふいずトリドリ音頭」を
各地のお祭りや盆踊りでも
踊っていただきたいです。
TOBIさん、どうしたらよいでしょうか。

「ぼくはもともと盆踊りが好きで、
学生時代も社会人になっても
毎年盆踊りをハシゴしてたくらい、
この業界に敬意しかありません。
まさか自分が音頭を作らせていただけるなんて、
ありがたいことです。
各地の盆踊りを拝見していてわかったのですが、
けっこう現場のみなさん、
カセットテープで再生なさってるんですよ。
ですから、カセットテープで録音して
お渡ししたらどうでしょうか」

カセットテープは、ちょっと、持ってないです。

「盆踊りはラジカセですよ」

そうなんですね。カセットテープ‥‥。
「生活のたのしみ展」の準備のさなか、
ダビング業務まで手がまわるかどうか。
ひとまずは、YouTubeで流せるみなさま、
ぜひお祭りや宴会でどうぞご活用ください。
いま大慌てで、サブスクリプション配信でも
お聞きいただけるように申し込んでいます。

さて、みなさま。

レ・ロマネスクさん、鶴来正基さん、
ほぼトリドリ、糸井さん、
ほぼ日乗組員それぞれが、
自分の足で乗り込んだ一艘の船が、
漕ぎ出ます。

まずは「生活のたのしみ展」で
お買い物中に、いっしょに踊りましょう。
そのときがたのしみでなりません。

レ・ロマネスクのおふたりは、
期間中の夕方に何回か、
「らいふいずほぼトリドリ音頭」の
生歌を披露してくださる予定です。

お読みいただき、ありがとうございました。
さぁ、はばたくぞ、ホイ!

(おしまいです)

2023-04-23-SUN

前へ目次ページへ次へ