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糸井 |
タモリさんは古代とか、
もともとお好きなんですか?
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タモリ |
それほどではないね。
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中沢 |
これからハマるかも。
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糸井 |
(笑)いま、
ハマりそうな
あぶないところにいる?
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タモリ |
いや、縄文って
延々、同じことばかり
やってたんじゃないかって……
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中沢 |
(笑)長いからねぇ。
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糸井 |
そういうふうに教わったし。
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中沢 |
でも、流行なんか、
いろいろ波があるんですよ。
八ケ岳が発信地だったときもあるし。
……町田の連中って、
かなりマネするんですよねえ。
想像力ないんですよ、昔から。
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糸井 |
町田、暴走族の土地だよね。
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中沢 |
そうそう。
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タモリ |
もうそのころから
地域の特質ってあるんですか?
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中沢 |
おもしろいもので
そうなんです。
八ヶ岳の連中と
田中康夫のところの連中は、
同じ長野でもぜんぜんちがう。
で、軽蔑しあってるの。
土器の作り方、
おたがいマネしないから。
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タモリ |
「あいつのマネはできねえ」って?
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糸井 |
中沢くんの先祖は
ずっと山梨ですか?
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中沢 |
うちの紋、
諏訪神社とおなじだから、
たぶん信州からいってると思います。
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タモリ |
けっこう昔の人も
アクティブにやってたんだね。
食うだけで
きゅうきゅうと
してたわけじゃないんだ。
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中沢 |
(笑)食うのは
ラクだったと思いますよ。
貝殻はあるし、魚はあるし、
木の実も豊かだから
あまりはたらかなくてよかったし。
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糸井 |
縄文時代、
学校の授業では
ずいぶんいいかげんに教わるよね。
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タモリ |
ありゃ、よくない。三分で終わる。
「えんえんと、
長い時間がありましたが、
さほどの発展もなく──」
バカあつかいですもんねぇ。
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中沢 |
(笑)
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タモリ |
あぁそうなんだ、
何にもやってないんだと思うよねえ?
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糸井 |
ものすごい期間を
チャラにしちゃう。
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中沢 |
あれひどいよねえ。
前、上野の
キャバクラみたいなところにいくと
生意気な中国人のホステスがいてさ、
「ニホン、歴史アリマセン」と言う。
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タモリ |
あぁ、言いそう。
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中沢 |
「中国四〇〇〇年。
ニホン、歴史アリマセン」
何を言ってんだと反論して。
「日本のほうが
ずっと古いぞ。
一万年の縄文の歴史を
知らないのか?」
「ドンナ文明デスカ」
「石器時代だ」
「フルスギデスネ」
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糸井 |
(笑)残念だなぁ……。
中国の旧石器時代は
同じようにあったの?
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中沢 |
あるけど、漢民族ではないんです。
揚子江で稲作をやっていた連中とかは
今でいう少数民族ですから。
漢民族は、四〇〇〇年しかないですよ。
(明日に、つづきます)
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