#27 はじめてカメラを買ったんです。その8
何を写したんだっけ? とわからなくなる

講師

菅原 「次は小川さんの写真ですね。」

司会

「今回はわたしも発表ですか‥‥
 ドキドキします」
「わー、小川さんのが見れるの
 うれしい!」
「はじめてだものね、ほんとに」
山下 「ひきつづき、ちょっとお邪魔いたします」
「あっしもでごんす」
司会
シェフ 「にぎやかですね。
 前回はちょっと難しい話になりましたが
 今回は、はじめての写真に
 話を戻しましょう」
シェフ それにしても、この
ぐっさんの笑顔はすごいね。
ちなちゃんの撮った。

これ、記念すべき初写真なんですよ、
本当の意味で。
シェフ え?! すごいじゃん。
なぜなら、わたし、
レンズと本体が別々のカメラって、
いじったことがなくて初めてだったんです。
そうして買ったはいいんですが、
撮れども、撮れども、ぼやぼやで、
まったくピントがあわなくって。
菅原 ん? どういうことだろう?
マニュアルフォーカスにしていたの?
いえ、ちがうんです。
何でこんなぼやぼやなのと思って、
ぐっさんに言ったら、
ちゃんとレンズが
はまってないでしょって怒られて!
全員 (笑)。
菅原 よかったね、落ちなくて!
シェフ 落ちたら壊れるからね!
それで、ちゃんとセッティングしてもらって、
あ、よかった、はい、って撮ったのが、
このぐっさんのショットなんです。
シェフ 多分、ちなちゃんが、
喜ばしくいい顔してたんだろうね。
それを見て、うれしくて
ぐっさんも笑っていると。
ああ、これ、記念すべき写真だね、じゃあね。
そうですね。
菅原 じゃあ生涯、大切にね。
シェフ ほんとですね。
山口さんの笑顔と共に。
菅原 一眼レフ、最初は逡巡してましたけども、
大きさとか、気にならないですか?
もう、あの、
好きになっちゃったんで!
山下 (笑)。
シェフ 気にならないんだね。
大丈夫です!
菅原 似合いますよ。
似合う!
とっても。
ありがとうございます。
ほんとにカメラを持ってる姿が
嬉しそうなんです。
嬉しいんです。るんるん、そうですね。
菅原 そういう、存在感がちゃんとある
カメラはやっぱりいいよね。
はい、嬉しいですね。
どっか出かけるのがすっごく楽しみに、
日々の生活に潤いが(笑)!
本当にただ、友達とご飯に行く、
ってときでも、もう、嬉しい、
あ、持ってくんだ!
もちろんー!
シェフ このパンケーキレンズはね、
レストランでも目立たなくっていいよね。
菅原 パンケーキ。僕も今、これ、付けてます。
シェフ じゃあ、小川さんにいきましょうかね。
はい。

シェフ G9というキヤノンのカメラを買いましたね。
菅原 こうやって見ると、このカメラは
結構男っぽいカメラだね。
シェフ かっこいいですよね。
形がいいです。
菅原 何か、やるな、お前、っていう感じ(笑)。
シェフ ヨン様も同じカメラを持っているようです。
さあ、失敗写真を。
失敗からです、はい。
これなどを。



みんなを入れたかったのに入らなかったんですよ。
趙さんと、茂木さんと小池さんを、
みんなを入れたかったんですけど、
何を写したのか自分でもよく分からない
写真になってしまった。
シェフ 楽しくお喋りしてるとこを
撮りたかったんだよね?
そうなんです。それを撮りたかったんです!
シェフ 主題が分かんないっていうことですね。
雑然とした机が、主役みたいですね‥‥。
そう。すごく何か中心が分かんない写真ていうか。

菅原 これはね、もっと下がれば
よかったんじゃないかな?
人間て、中心に目が行くんで、
この写真は、真ん中へんに
何もないんですよ。
そうなんですよね。
シェフ ティッシュしかない(笑)。
ティッシュ主役?
菅原 主題にしたいものを
真ん中に持って来ればいいんです。
シェフ ティッシュだけ。
確かにティッシュ。
シェフ 「みんながティッシュを狙ってる」
っていう写真なら‥‥。
菅原 茂木さんをたとえば真ん中に持って来て、
カメラをもっと引けば、
3人、話してるのが分かると思いますよ。
私のこのだめじゃん写真と同じだ。

菅原 でもこれは「状況」なんですよね。
シェフ これは何が撮りたかったですか?
分かんないんです。
シェフ (笑)。
自分で全部入れてみたんですけど。
菅原 このおじさんを撮りたかったとか、
そういうわけじゃないですか?
いえ、この全部の状況を
撮りたかったんです。
でも、私の中では撮った後に、
やっぱり網羅するっていうのは
よくないなっていう反省をした写真なんです。
シェフ 難しいこと言いますね。
菅原 ああ、分かります、分かります。
シェフ 網羅。
1個にフォーカスしてないっていうことですね。
つまり、撮られて喜んでる仲間を撮りたいのか、
プロの写真家の仕事ぶりを撮りたいのか、
それを見てる人が撮りたいのか。
菅原 だから写真じゃなくて
記録になっちゃってるからつまんない、
って冨田さんは思ってるんですね。
そうです!
ああ、そっか!

菅原 おっさんが面白いとか
この子たち可愛いなとか
じゃないってことなんだよね、
じゃないです。
菅原 で、両方、それがスパークしてる感じが
すごいとかっていうんでもないんだよね。
でもなくて。
何となく記録になっちゃってて
つまんないなあって、
菅原 あ、それはよくないですね。
シェフ 小川の写真と、共通して同じことですか?
菅原 いや、違いますね。
シェフ 違いますか。
菅原 冨田さんは記録しようと思って
失敗しちゃった。
小川さんはカメラのポジションが悪くて
失敗しちゃった。
うん、うん。
菅原 冨田さんのは、カメラのポジション、
記録するという意味では正しいですよ。
シェフ そうですね、全部写ってるんですもんね。
菅原 で、小川さんのはそれが分からない。
(笑)何を写したのかよく分からない。
菅原 こういうときはね、周りをぐるっと
回ってみればいいんですよ。
そして真ん中に撮りたいものを、
入れればいいと思うんですよ。
わかりました‥‥
あの、この写真はどうでしょう。

山下 真ん中じゃないですか。
これは何が失敗?
これはもう、目をつぶってるので‥‥。
菅原 これは成功です。
(笑)。
シェフ 目をつぶっちゃってるじゃないですか。
菅原 一応、武井さんといえども
眼をつぶる動物なんだよで、
いいじゃないですか。
山下 気の抜けた武井さんの写真て撮れないですからね。
逆に貴重。
シェフ なんだ、なんだ。
そういう意味では成功ですか。
ううむ?
(つづきます!)
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2008-07-25-FRI