田口くんのヒッチハイクON THE ROAD

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2014/10/29 23:20
気持ちがいい生き方がしたい

一代
「でも、いままで生きてきてさ、
 ああ、あの人を助けてあげられたらよかったな、
 と思うことばっかりですよ。
 何度もあります。
 ヒッチハイクは心のやりとりです。
 心と迷惑のやりとりだね」

団長
「みんなが声を出していけるといいですよね。
 双方の声が大事だと思います」

一代
「女の人なんかは、自分じゃ助けられないな、
 と思うことが多いと思う。
 きっともっと強い人とか、時間のある人が
 助けてくれるんじゃないかな、
 なんて、通り過ぎちゃう。
 でも、全員がそうなんですよ。そんな人だらけ。
 そういうときは、誰かに、
 あの人を助けてあげて、と叫ぶことはできる。
 声を出すことは、すごく大事だね。

 ヒッチハイクで人を乗せたりすることもそうだし、
 私は人を家に泊めたりすることがあるんだけど、
 そういうときって、ほんっとに、その人は
 心底困っていることが多いと思う。
 だから、ああ、この人はこれで助かったんだな、
 と思えば、助けたほうだって気持ちがいい。
 気持ちがいい生き方をしたいもんね」

団長
「どうせならね。
 ふだんが気分がいい生き方がしたい」

 




 
2014/10/29 23:11
不公平は公平である

団長
「乗る側にだって、努力が必要です。
 少なくとも、相手に対して失礼のないよう
 身なりはきれいにしていかなきゃいけない。
 もちろん言葉遣いとかあいさつはあたりまえです。

 小奇麗にさえしていれば、
 ヒッチハイクしやすいのかと問われれば、そうです。
 誰も汚い奴とか怪しい奴なんて車に乗せたくないよ。
 不公平じゃんか、あっちの人ばっかりずるいよ、
 と思われるかもしれませんが、
 何いってんだ、努力してんだよ。
 不公平が公平なんです。
 公平がいちばん公平じゃない」

そうか‥‥公平というのはつまり、
努力した分が評価されない、ということですね。

「そう。あとはですね、
 汚い奴以上に、
 知ったかぶりする奴は嫌われますよ。
 ものを知っていることだけでも、嫌われます。
 だって、赤ちゃんや子どもはかわいいでしょう?
 ものを知っている子どもは、かわいくないよ。
 とはいえ、ものを知らなければ
 子どもとしてかわいいかというとそうじゃない。
 『知ろうとしている子』が、かわいいんです。

 人が何かを教えてやろうと思ってくれたら
 それはもう、オッケーなんです。
 そういう人はヒッチハイクもできる」

なんだか、わかる‥‥一代さんもそうです。
スコップ団の団長も‥‥。

「そうです。そのとおり。
 みんなに面倒をみてもらうのがいいんです。
 まわりが、コイツダメだな、そう思ってくれる人」

そういう人が、いわば、不完全な人が
リーダーになるんですね。

私のまわりの魅力的なリーダーたちというのは、
しっかりしていないけど、でも、
何かが見えている人だらけのような気がします。

 



 
2014/10/29 22:55
おすそわけ

団長
「移動する車の、空間がすこし余ってて、
 方向が同じだったら、乗ってく? という
 おすそわけの精神が大事だと思います。
 新幹線の席がガラガラに空いてるんだったら、
 学生は無料で乗っていいよ、とか
 回送電車も、何にもできないけど、
 よければ乗ってください、とか
 時間をおすそわけする、空間をおすそわけする、
 そういうことです。

 まわりがそうしていけば、
 例えば若者はもっと経験をつめるし、
 人びとができることも増えていくと思います」

 


 
2014/10/29 22:45
なぜヒッチハイクをするのか

一代さんは言います。

一代
「なぜ、ヒッチハイクをするのかというと、
 ほんとうはお金とかなんとかじゃなくて、
 言ってみれば、人とのふれあいのため、なんだよね。
 そして、乗せる側は、
 なぜヒッチハイカーがそういうことをしているのか、
 聞きたいんだよね」

そうなのかもしれない。
だから、団長たちは
これまでの旅のこと、なぜこういうことになったのかを
いちいち最初から説明していくんですね。

でも──と団長は言います。

団長
「ヒッチハイクで道路に立っている人というのは
 自分は困っている、と発表している人たち
 なんですよ。
 助けてくれと言う勇気がない、
 自分が困っていることを発表していない人も
 いっぱいいるんです」

一代
「でも、私も震災で流されて
 仕事もお金もなにもかもなくなったときには
 誰かにすがるしかなかったよ。
 助けて、誰か、助けてください、
 そういう気持ちになったし、
 そうなると、頭を下げて、人にお願いができた。
 そうならないと、できない。
 いまは、考えても、できないです」

団長
「ぼくはよく人に
 ヒッチハイクするなんてすげえな、
 でも俺にはできないよ、と言われます。
 それがふつうだと思う。それが社会。
 でも、もっとよい社会というのは、
 困っている、助けてください、と
 思っている人がいるということがわかっていて、
 全員がそれを見つけられる状態だと思う。
 そして、逆に、困っています、ということを
 ちゃんと人に伝えられる勇気を
 人が持つことも大事だと思う」
 
一代
「だから、私は、ヒッチハイクというのは
 乗る側の勇気ももちろん試されるけど、
 乗せる側が試されている気がする」

 


 
2014/10/29 22:29
それから

みんなと一代さんは
いろんな話をしました。
これまで思ったこと、
積もる話を。

 


 
2014/10/29 21:47
食べてる

ふたりはモリモリ
食べています。

 


 
2014/10/29 21:46
ひゃー

あったかい、土鍋ごはん。

 


 
2014/10/29 21:34
ほたても

生のほたても出てきたよ。
お料理してくれたのは
「つなかん」の今井竜介くんです。
ほんとにおいしい!

 


 
2014/10/29 21:32
一代さんが

ごちそうしてくれた、ごはん。
カキフライ、牡蠣カレー、
カキのディップ、
さばの煮付け、ほたての煮付け、
ほたてとナスのオイスター煮込み。

 


 
2014/10/29 21:26
あたたかいお茶で

今日の夕飯は
どうしようということになり、
みんなが大好きな
一代さんに頼ろうということになり、
急に電話して
つなかんにやってきました。

あたたかい中国茶で
乾杯です。
ほぼ日のみんなが慣れ親しんだ
簡さんのお茶が出てきて
ホッとしました。

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