気仙沼のほぼ日便り

気仙沼は海の町。

カツオ、マグロ、サンマなどが大量に水揚げされる
気仙沼魚市場は、まさに気仙沼の顔ともいえます。

とはいえ、気仙沼に引っ越してきて以来
なかなか機会がなく、
実は一度も行ったことがなかったのですが、
5月になりようやく見学に行くことが出来ました。

この日は朝6時半に集合し、
何かとお世話になっている斉吉商店のおかあさん、
貞子さんにご案内していただきました。

貞子さんは、
気仙沼外からいらした方向けの
観光ボランティアガイドをされているので、
普段のガイドと同じように、
漁業の歴史と震災被害の様子を
お話ししてくださいました。

沿岸に建つ魚市場は、
津波による大きな被害を受けた場所の一つです。
震災後は、急ピッチの復旧工事が行われ、
震災から3ヶ月後の2011年6月には
魚市場再開へこぎつけました。


この日は大量のサメが水揚げされていて、
市場にはいままでに見たことのない量の
サメが並べられていました。
もちろん、高級食材となるフカヒレも、
これらのサメから加工されており、
気仙沼の名産品となっています。

そのほかにも、いろんな種類の魚が入った
青いカゴがずらりと並び、
市場を賑わせていました。



市場の仲買人さん達は、
つり針のようなカギのついた棒で、
ぐいっとサメのお腹をひっぱっては覗き、
品定めをしていきます。


この棒は、サメのお腹をひっぱるだけでなく、
大きな魚に引っ掛けて運んだり、
カゴを引き寄せたりと、
何かと便利な道具だそうです。

使い込まれた棒をさりげなくズボンにひっかけた、
長靴姿のおとうさんたち、なんだかかっこいいです。


そして、男性が多いこの魚市場で
たまに見かける女性の姿、
それもまたかっこいいのです!


新鮮な魚たちと、
いきいき働くみなさんの姿が、
海の町の活気を生み出しているんだなぁ、
としみじみ思いました。

魚市場の見学を終えた後、
とても天気が良かったので、
貞子さんと安波山に登りました。


ここからは気仙沼の海と山、
そして港が一望できます。
さっきまでいた魚市場も、
遠くに見えました。

津波の被害を受けた場所、
復旧をしている場所がどのあたりなのか、
そこで生活している人や働いている人たちは、
いまどんなことをしているのか。

いろんなことを思い浮かべながら、
この景色を眺めました。


最後に、
貞子さんに教えていただいた豆知識をひとつ。


気仙沼の海を飛ぶ鳥「ウミネコ」ですが、
見た目はカモメとほとんど一緒!

しかし、見分け方にコツがあります…

足が黄色なのがウミネコ、
赤なのがカモメ!

なのです。
(黄色っぽい足のカモメもいるらしい、ですが)

「知ってるとちょっと自慢できるでしょう」
ということで教えていただいたので、
みなさんも誰かに教えてみてください。
ちょっと自慢できます。