気仙沼のほぼ日便り

12月16日と、あと数日に迫った
矢野顕子の音楽の稽古場
その終了後の「おいしい打ちあげごはん」の
打ち合わせを兼ね、
ご協力いただいたお店に
お伺いしてきました。

これまでのご紹介はこちらをご覧ください!
山形 文四郎麩
岩手 館ヶ森アーク牧場

さて、館ヶ森アーク牧場さんでの打ち合わせの後、
斉吉商店の和枝さん、
アンカーコーヒーの紀子さんと一緒に、
私たちは、岩手県一関市の
世嬉の一(せきのいち)酒造さんへと向かいました。

江戸時代から続く、由緒ある蔵元。
ホームページにも書かれていますが、
世嬉の一という名の由来は
『大正時代、戦前の宮家の一つで「髭の宮さま」
として知られた閑院宮載仁親王殿下が当所へ
お越しになりました。
その際、「世の人々が喜ぶ酒を造りなさい」
ということで命名されたもので、
1957(昭和32)年、現社名としました。」
とのこと。
「せきのいち」さんが、
この漢字であると知ったとき、
やっぱりお酒って、めでたいとか、
うれしいとか、そういう時に飲まれるものだなと
改めて思ったのと、
人に喜ばれるのを願って、という由来を知り、
あぁ良い名前だなぁ…と思ったのでした。

さて、打ち合わせでは、
別件でいらしていた、
アンカーコーヒーのやっちさんも同席です。
やっちさんと紀子さんは、ごきょうだいです
今回の打ちあげでは、
世嬉の一酒造の地ビール、
そして、お餅料理を
出していただける事になりました。

お正月でもないのに、
お餅料理?と思った方も
いらっしゃるかと思いますが、
ここ一関市周辺では、
かねてより「餅食文化圏」といわれ、
その種類もさることながら、
冠婚葬祭で食べる機会も多く、
なんでも「餅食儀礼」という
厳格なお作法まであるとか。

お箸やお椀の取り方はもちろん、
進行係の口上!
餅を食べる順番!!
奥が深い……。
それはそうと、餅膳が目の前に!
すみませんがごちそうになります!

こちらは、敷地内にある
「蔵元レストラン せきのいち」で、
いただくことができる「果報もち膳」です。
例えば、関西と関東では餅の形がちがうとか、
お餅に関しては様々な地域性がありますが、
一関のお餅の特徴は、
あんこ、ずんだ、えび、納豆…といった、
さまざまな味のお餅が
食べられるということです。

「お餅って、神様におそなえもする食べ物でしょう。
だから、お餅のお膳を出すというのは、
いちばんのおもてなしなの」

これを聞いて、和枝さんも大興奮。
「お餅が、いちばんのおもてなし!」
音楽の稽古場のために、
遠くから来たみなさんに、
そんな意味を込めた、お餅を召し上がっていただける。
「すばらしい!!」
一同、おおきくうなずきました。

それにしても、色とりどりの餅の華やかなこと!
例によっておなかいっぱい!
(この数時間前、
アーク牧場さんで豚を食べています)

ビール製造の様子も、
見学させていただきました。
なんだかカッコいい機械。
もくもくと湯気がたちこめています。
醸造長さんに、
「登ってみますか?」と言っていただいたので、
釜の中をのぞいてみます…が、
さらにもくもく!けっこう熱いです。

あまり、中までは見えませんが、
この過程は、
麦芽エキスにホップを加えたところのようです。
そういわれれば、工場内にも、
ビールの甘くて苦みのある香りが
広がってる感じがします……。

地元産の麦、麦芽を使った、
そんな、世嬉の一さんの地ビールは、
山椒エールや、牡蠣のスタウト…
青いビールなんてのもあるそうで、
いろんな味が楽しめるんですよ。
ぜひおためしあれ!

そうそう、余談になりますが、
以前一度、こちらの酒造を
プライベートで訪れたことがありまして、
その時はオリジナルラベルの
一升瓶を購入しました。
こちらは店頭にて、
筆でりっぱなラベルを書いていただけるので、
お土産にするとかなり喜ばれます。

最後に、こちらも敷地内にある、
酒の民俗文化博物館にて、
佐藤航社長、
そして「お餅は最高のおもてなし」と、
教えてくださった、佐藤紘子専務を
記念に一枚……。
打ち合わせのはずが、
いろいろ勉強させていただきました。
どうも、ありがとうございました!

さてさて、私たちの
おいしい打ちあげのための
おいしい打ち合わせは
まだもう少し、つづきます。

つづく…。