そうこうしているうちに、
とっぷりと陽がくれて、
データを受け取りに、
凸版の藤井さんがやってきた。

土曜日なので、
スーツじゃない。
おまけに、お菓子を持ってきてくれた。

これは、以前に
「ビスコッティにこっているのだが。
　なんかいいレシピはないか？」
とぶつぶつ言っていたら、
藤井さんが、
「わたくしが、今度！」
と、言っていたものである。

というか！
土曜日に出勤させておいて、
お菓子まで焼かせてすみません！

「じゃあ、ついでにコーヒーを
　いれましょうか？」

あ、いいですか？
って、本当にすみません！

永田
「ああ、いやいや、
　本当にすみません。
　ありがとうございます。
　じゃ、どれどれ一つ。」

じゃ、どれどれ一つ。

永田清水茂木
「うまーーい！
　藤井さん、うまいよ！」

藤井
「簡単なものでございます。
　小麦粉100グラム
　砂糖50グラム
　ピスタチオ50グラム
　そして、玉子と、
　アブサンを少々。
　これで、いわゆる
　ビスコッティの焼き方で
　焼いてください。」

永田清水茂木
「うまーーい！
　藤井さん、うまいよ！」

藤井
「ところで‥‥
　そろそろ‥‥
　戻しの作業を‥‥。」