ひとりのときでも目の前に、
ダイニングパートナーがいると思えばいいのですよね。
ひとりで食べると、
どうしても食べる速度がはやくなっちゃう。
誰かと一緒に食べると会話がたのしくて、ユックリ食べる。
レストランで、料理と格闘しているとき。
人は誰もがシアワセで、自分らしくてたのしく見える。
しかも誰かと一緒に食事をしているときは、
テーブルの上の空気自体がシアワセそうで、
そのシアワセな空気に紛れて
細かなマナー間違いや、
ほんの少しの無礼くらいなら周りの人も、
お店の人も、多めにみてもくれるのですネ。
けれど料理が片付いて、テーブルの上に何もないとき。
イライラしたり、沈黙したり。
退屈そうに腕組みしたり、気づかず無作法をしてしまう。
だからなるべく、ユックリ食べる。
そしてひとくちごとに感想を言う。
口にだしていっては
ちょっと変な人にしか見えないですから、ココロの中で。
目の前にダイニングパートナーがいると思えば、
それも自然にできようもの。
それでもいつかはお皿が下がる。
次の料理を提供するために、
テーブルの上を一旦さみしくさせなきゃいけない。
名残惜しげにお店の人に、
「おいしかった」と感想をいい、
次の料理はどんな料理か聞いてみるのもいいでしょう。
空っぽになったテーブルを前にひとりで退屈しない、
一番簡単な方法は次の料理に思いを馳せて、
あれやこれやと創造力を働かせるコト。
そしてその傍らにワインのひとつもあれば最高。
そのときの座り姿がハンサムだったら言うコトなしです。
頭を垂れて貧乏臭く見えぬよう。
背中を曲げて、胃弱に見えたりしないよう。
背筋を伸ばして胸をはり、
おいしい料理を作ってください‥‥、
お腹も元気でもりもり沢山食べますよ。
そんな意思表示が自然にできれば、
ステキなお客様のできあがり。
それにしても座り姿というコトに関して
西洋の人たちの上半身のがっしりとして迫力のあるコト。
ニューヨークに来てビックリします。
考えてみれば日本の着物。
なで肩で胸が薄い方が儚くキレイに見える。
男性用の和服でさえ、
肩がはって胸があまりに分厚いと
着こなし自体がむつかしくなる。
けれど洋服。
とくに正装。
分厚い胸があればこそのデザインで、
女性のドレスは背中がシャンとしてないと
キレイにみえない。
ボクはまず、フィットネスクラブに
入会しなくちゃと思ったほどで、
今でも背中をしゃんとさせるのを心がけてる。
ステキなおひとりさまは、
見られ上手じゃなくちゃいけないというコトなのです。
勉強です。
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