ボクの友人に、 みんなで飲みに行くときには誘われるけれど、 食事するときにはあまり誘われない男がいます。 経済的に成功をして金の不自由をまるで感じぬ鷹揚な奴。 しかも、人におごるのが大好きなんですネ。 サッパリとした性格で、食べるモノの趣味もよく、 ただ声がでかくて思ったコトを ズバズバ言うコトくらいが欠点。 だからいろんなところに誘われて当然なのだろうけど なぜか、一緒に食事をしようとみんな思わない。 理由は彼のこんな口癖。 「ココもいいけど、 この一言を必ずテーブルについた直後に吐く。 たくさんの店を知っている、 勿体ないなぁって思います。 一番好きなお店はどこなの? 「今のところの一番は‥‥」 そしてその質問の答えは聞くたび変わるんですね。 そんな彼が、なんで飲みにいくときだけは |
みんなが彼と一緒に 「飲みにいくコト」を心待ちにする場所。 飲むといっても、居酒屋でもなくバーでもなくて、 「クラブ」なんです。 踊るクラブじゃない。 ドレスや和服に身を包んだキレイなおねぇさんが ニッコリ微笑む「あのクラブ」。 なにしろ彼の知識と経験は見事なモノで、 こと銀座や赤坂のクラブのコトで、 彼に聞いてわからぬものなしのような状態。 あるときボクは、クラブの女の子たちに タマゴサラダのサンドイッチを作ってもらえよ。 旅の楽しみ方に習熟し、 彼はこう言う。 気がそぞろだからこそ、はしごはたのしい。 今でも遊び人を演じるときには彼の教えをボクは守る。 ところで、とっておきの朝食を |
2010-10-14-THU |